今回テレビ初公開となる「千鳥」は、独眼竜・伊達政宗が特に愛用した逸品です。
胴から口に向けキュッとすぼまるこの「塩笥(しおげ)」と言う形を、政宗はことのほか愛しました。
また白い「化粧土(けしょうつち)」の味わいや、水分が器にしみ込んだ跡「雨漏(あまもり)」など、政宗の渋好みをよく伝える器です。
実は意外にも「千鳥」を裏返すと、「政宗その人」と出会うことができるんです。戦国の伊達男・政宗の粋をどうぞお楽しみください!
伊達政宗が ついに小田原で秀吉に対面!織部の助言に従い 大胆な白装束で現れ、人々の度肝を抜く。
所蔵先/個人所蔵のため 記載できません。
織田信長の娘婿・蒲生氏郷は、文武両道に秀でた名将。その氏郷が心底愛した茶碗が「早船」です。
何より目をひくのは、器を焼く時にできた、炎であぶったようなねずみ色の部分。そこに割れた器を継いだ線がかかる様子は、まるで雪山に稲妻が走るかのようです。
この名碗を持っていた千利休に、愛弟子の氏郷と細川忠興が譲ってほしいと懇願します。
利休は氏郷に与えますが、なぜ氏郷を選んだのか、中島さんいわく「早船」をよーく見ればわかるんだそうです!
小田原攻めを終え、箱根の湯でくつろぐ秀吉配下の武将の中に、会津に領地替えとなった蒲生氏郷(がもう うじさと)がいる。
所蔵先/畠山記念館(NHKサイトを離れます)
住所:東京都港区白金台2-20-12 TEL:03-3447-5787
※展示については 上記HPか電話でお調べください。
「紀三井寺」は千利休が愛用した、16世紀中国産の茶碗。
黒や無地を好んだ利休には珍しく、白地に青で 空を飛ぶ仙人や渦巻く雲が描かれた、絵柄の楽しい器です。
茶碗のふちには「口紅」と呼ばれる赤茶色のうわぐすりが塗られ、絶妙なアクセントになっています。
実はこの「紀三井寺」、元々は茶碗ではなく別な用途に使われていました。それを利休が茶碗に転用したのです。
中島さんが「紀三井寺」で実際にお茶を飲み、利休の見立ての極意を解き明かします!
千利休は 熱海の温泉で織部に、衝撃の告白をする。またこのころ、利休と秀吉の緊張関係が高まっていく。
所蔵先/個人所蔵のため、連絡先は記載できません。
この水指は17世紀に、中国の最高級磁器の産地・景徳鎮(けいとくちん)で作られた逸品です。
丸い姿とふたのつまみがミカンに似た 愛らしい器には、鮮やかな青で様々な文様が描かれています。
正面には見事な中国の山水の風景。しかしその裏側は つる草の文様が一面に覆い、側面のへこんだ部分にも、窓から外の風景を見たようなユニークな絵画が描かれています。
極めつきはふたの部分! 器に凝らされたいくつもの巧みな仕掛けをお楽しみください。
秀吉のもとに来た朝鮮国王の使者に、井戸茶碗で茶が出される。使者は「わが国の貴人は、中国・明の景徳鎮(けいとくちん)産の磁器のような 真っ白い器しか使わない」と愚弄する。
所蔵先/湯木美術館(NHKサイトを離れます)
住所:大阪府大阪市中央区平野町3-3-9 TEL:06-6203-0188
※展示等は 上記HPか電話でご確認ください。
「夕陽」は古田織部の好みに合わせ、朝鮮半島で焼かれたと言う名碗です。
白地に太い刷毛で塗りつけられた黒の線は、実に豪快。 それが織部好みの大きくゆがんだ器に配されると、見る角度毎に異なる 思わぬ表情が現れます。
茶碗を支える高台(こうだい)は むき出しの土のままで、大振りでゴツゴツした形も実に斬新です。
さらに!器の内側には、現代アートも顔負けの驚きの世界が秘められています。
「アヴァンギャルド・織部」の真骨頂をご堪能ください。
豊臣秀長の葬儀の帰り道、人々に取り囲まれた織部は、作っている器を譲ってほしいと、次々に持ちかけられる。
所蔵先/藤田美術館(NHKサイトを離れます)
住所:大阪市都島区網島町10-32 TEL:06-6351-0582
※展示等は 上記HPか電話でご確認ください。
「ひき木」は16世紀の朝鮮半島で作られた青磁の器です。
「狂言袴」の名は 茶碗の丸い文様が、狂言師がはく 袴の模様に似ていることから付けられました。
一見素朴な器は、青磁の 沈んだ独特の色合いや、丸い文様の中心から「貫入(かんにゅう)」と言うヒビが放射状に広がるさまなど、意外な見所に溢れています。
中島さんは この茶碗の最大の魅力は、文様に見られる朝鮮の陶工の見事な技と したたかな計算だと言います。アッと驚く読み解きをお楽しみください!
織部は 千利休が細川忠興に贈った「狂言袴茶碗」を見て、深く感じ入る。
所蔵先/根津美術館(NHKサイトを離れます)
住所:東京都港区南青山6-5-1 TEL:03-3400-2536
※展示等については 上記HPや電話で確認してください。
「黄金太閤」と呼ばれた秀吉は、金の茶道具があふれる黄金の茶室に天皇を招き力を示すなど、金を様々に利用しました。
しかし親しかった醍醐寺の僧に贈ったというこの茶碗には、秀吉の細やかな心配りが見られます。
お茶を入れても熱くならないよう、芯を木で作り、その上を金メッキした金属で覆うという、手の込んだ作りなのです。
さらに器の表面の繊細な細工にも、秀吉の意外な一面を伺うことができます。
新春にふさわしい 秀吉の豪奢な名碗をご堪能ください!
秀吉は伊達政宗と蒲生氏郷の喧嘩を落着させ、千利休には堺での閉門を命ずる。
所蔵先/醍醐寺(NHKサイトを離れます)
住所:京都市伏見区醍醐東大路町22 TEL:075-571-0002
※展示等については 上記HPや電話で確認してください。
豊臣秀吉愛用の香炉「千鳥」は、日本で最も有名な香炉かもしれません。
「大泥棒・石川五右衛門が秀吉の城に忍び込んだ時、この香炉のふたを飾る千鳥が鳴いて捕まった」という伝説があるからです。
13世紀 中国産の青磁の器としても、澄んだ青緑の色彩や 横に走る筋の絶妙な陰影など、見応えは満点。
さらにこの香炉は、取り合わせの朱漆の台に載せると思わぬ魅力を発揮します!
天下人の器にふさわしい「道具使いの妙」を味わってみてください。
寝所を襲われ危機一髪で命拾いした秀吉は、香炉の千鳥が鳴いて危機を知らせてくれなかったことを悔しがる。
所蔵先/徳川美術館(NHKサイトを離れます)
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017 TEL:052-935-6262
「千鳥」は1月4日(水)から2月24日(金)まで、常設展示「大名の数寄-茶の湯-」で見ることができます。
休館日や開館時間は 上記HPや電話でお調べください。
「泪」は 千利休が古田織部に贈った日本一有名な茶杓です。
利休自ら竹を削り作った茶杓は、竹の節を中ほどに置き 先端を優しい丸い輪郭にした姿が、以後の茶杓のモデルになるほど大きな影響を与えました。
これを受け取った織部は、茶杓を入れる筒を作ります。秀吉に切腹を命じられた利休の死を深く悼み、この筒に常識破りの工夫を施し、師への熱い思いを表すのです。
利休と織部 二人の深い絆を伝える、最終回にふさわしい歴史的名品の物語です!
利休は 切腹のため京へと上る駕籠の中で、茶杓を削り出し「会心の出来」と讃える。切腹の介錯を務めた織部に、利休はこの茶杓を渡す。
所蔵先/徳川美術館(NHKサイトを離れます)
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017 TEL:052-935-6262
「泪」は 2月25日(土)から3月4日(日)まで、常設展示「大名の数寄−茶の湯−」で見ることができます。
休館日や開館時間などは 上記で確認してください。
これは、原作コミックに準拠しているアニメとは異なり、この番組では、所蔵先の呼称に従っているためです。