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復興の軌跡

奇跡の一本松と高田松原

〜津波にも耐えた復興のシンボル〜

高田松原には約7万本の松の木が生い茂っていた。沿岸部に押し寄せた津波は、そのほとんどをなぎ倒してしまい、日本百景にも指定されていた景勝地を一変させた。そのなかで一本だけ残った松の木は「奇跡の一本松」と呼ばれ、復興のシンボルとして被災者たちの心の支えとなっていた。しかしのちに枯死していることが確認され、モニュメントとして保存整備されることになった。

2012年6月22日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

震災復興のシンボルを守る

 保護団体の調査で、松の根が腐り枯れた状態となっていることが分かった。陸前高田市の戸羽市長は保存のため、お盆明け以降、別の場所に移して防腐処理の作業を行う考えを示した。

2012年9月6日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

保存のための具体的な案を発表

 市の保存計画が発表された。松を切り倒したあと、9つに分割したのち、棒を通してつなぐなどするというものだ。費用の1億5000万円については広く寄付を呼びかけた。

市長の声

“被災地全体が復興を果たしたと言えるまで
この木は必要だろう”

2012年9月12日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

地元住民が見守るなかでの切り倒し作業

 モニュメントとして保存するため、いったん切り倒す作業が始まった。上部の枝や幹の部分が取り払われ、そして根元から松が切断される様子を見守っていた地元住民のなかには、手を合わせる姿も。

住民の声

“一本松を見ると、みんなの分背負って頑張ってくれていると思った”
“体が切り取られるようで本当につらい。今まで本当にお疲れさま”

2012年12月26日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

新たな希望の芽を見つける

一本松が切り取られ、更地になってしまった松原で、地元の保存会メンバーが新たな芽が出ているのを見つけた。復旧工事で傷つくのを防ぐため、高台で育てることに。

2013年3月6日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

モニュメントの復元工事が始まる

腐敗していた枝と葉は特殊な樹脂でレプリカが作られ、地上18メートルの高さにある幹にはめこまれた。震災の記憶を伝える「奇跡の一本松」をモニュメントとして復活させる工事が始まった。

住民の声

“この松は生き返った。忘れられないひとつのシンボルになるだろう”

2013年4月28日 NHKニュース「岩手県陸前高田市」

松原の景色を取り戻すために

震災の前に集められていた松の種が役立てられることになり、300本の苗木が市内の高台の畑に植えられた。防潮堤などの整備後、高田松原に植え替える日が来るまで、大事に育てられることとなった。

2013年6月8日 NHKニュース「岩手県陸前高田市 高田松原」

よみがえった復興のシンボル

3月の復元工事で枝葉の部分が大きく傾いていることが分かった。それを整える作業も終わり、周りを囲っていた作業用の足場も撤去された。復元された一本松はついに地元住民の前に姿を現した。

住民の声

“被災地の人たちにとっては心強い存在になると思う”
“復興のシンボルとしていつまでも皆さんの心に
残ってほしい”

< かき養殖 がれきの撤去 >