戦後、糸子が入会する「泉州繊維商業組合」の組合長を務める三浦平蔵。これからの服飾業界を担う若手の挑戦をいつも後押しする三浦は、まさしく親分肌。女性経営者として歩みを続ける糸子にとっても、よき理解者となります。そんな三浦を演じる近藤正臣さんが、カーネーションの魅力について語ってくれました。
Q. 役どころへの思いを聞かせてください
A. なくしたものを心に留め、前を向いて歩いている
商売のルールががらっと変わった戦後の時代、泉州の繊維業界のまとめ役として、戦前から引き継いでやっているのが三浦平蔵という人間です。戦争で、いろいろな人がいろいろなものを失ったのでしょうが、きっとこの人もそんなひとりでしょう。
まずは、日本という国がなくしたものに嘆きがある。繊維業界がこれまで生産してきたもの、頑張って軌道に乗せてきたものが「あぁ、なくなってしもた…」という思いがあるだろうし、個人的には、子供がふたり戦死しているでしょう。ひとりは俺の跡を継ぐべきやつで、もうひとりは服飾業界が嫌いで「コックになりたい」ってどこかに行ってしまったやつ。奥さんはそのために病気になっていますね。まぁ、こういうのは僕が勝手に考えていることですけどね。
でも、三浦という人物はこういうことは心に決めてしゃべらない。ただ、「前を向いていこう」ということだけは決意しているもんやから、がむしゃらに前へ走っていこうとする糸ちゃんが頼もしく映るんでしょうなぁ。だから、ほっしゃん。演じる北村という男がレディ・メードの店を出そうという時も、「これは新しい風かもしれんな!」と受け止められる訳です。まぁ先見の明があるというか、頭の柔らかいところはあるんですけど、言うてることはちょっとええ加減なとこもある男です(笑)。
まずは、日本という国がなくしたものに嘆きがある。繊維業界がこれまで生産してきたもの、頑張って軌道に乗せてきたものが「あぁ、なくなってしもた…」という思いがあるだろうし、個人的には、子供がふたり戦死しているでしょう。ひとりは俺の跡を継ぐべきやつで、もうひとりは服飾業界が嫌いで「コックになりたい」ってどこかに行ってしまったやつ。奥さんはそのために病気になっていますね。まぁ、こういうのは僕が勝手に考えていることですけどね。
でも、三浦という人物はこういうことは心に決めてしゃべらない。ただ、「前を向いていこう」ということだけは決意しているもんやから、がむしゃらに前へ走っていこうとする糸ちゃんが頼もしく映るんでしょうなぁ。だから、ほっしゃん。演じる北村という男がレディ・メードの店を出そうという時も、「これは新しい風かもしれんな!」と受け止められる訳です。まぁ先見の明があるというか、頭の柔らかいところはあるんですけど、言うてることはちょっとええ加減なとこもある男です(笑)。
Q. 特に印象に残っているシーンはありますか?
A.バシッと決められるところを、あえてはずす脚本の巧みさ
三浦のセリフは、柔らかいんですよ。なんかおかしいですね、この人(笑)。
例えば人生訓めいたことを言う時でも(第17週、糸子との今後の関係に悩む周防龍一を諭すシーン)、「外れても、踏みとどまっても、人の道や」と、それだけでグッと締めたらいいのに、「お、五七五になってんなぁ…」と続ける。これはね、脚本のすごいところですよ。渡辺あやさん、上手に描くなぁと思って。普通ならバシッと決めて終わるところを、もういっぺん外していくところがねぇ…、僕は大好きです。
例えば人生訓めいたことを言う時でも(第17週、糸子との今後の関係に悩む周防龍一を諭すシーン)、「外れても、踏みとどまっても、人の道や」と、それだけでグッと締めたらいいのに、「お、五七五になってんなぁ…」と続ける。これはね、脚本のすごいところですよ。渡辺あやさん、上手に描くなぁと思って。普通ならバシッと決めて終わるところを、もういっぺん外していくところがねぇ…、僕は大好きです。
どのセリフも、日常にほんまにありそうなんです。例えば、「迷惑かけたったらええやないか」はいかにもセリフらしいけれど、これが「かけたったらええやないか、迷惑」となると、日常会話になる。たったこれだけのことなんですけど、役者にとっては違うんですよ。演じるのが、すごく楽。
僕ね、小説は好きだけれど、台本って読むの苦手なんですよ。セリフとト書き(セリフ以外の描写説明)しか書いてないから面白くない(笑)。この台本は、初めてかも知れないですね。台本読みながら、「けへへ…」と笑えてしまうの。
ちょっとした順番がちょっと変やから笑ってしまうし、不思議なことに、笑える台本というのは泣けるところもあるんですね。この脚本が、とっても僕には素敵に思える。
僕ね、小説は好きだけれど、台本って読むの苦手なんですよ。セリフとト書き(セリフ以外の描写説明)しか書いてないから面白くない(笑)。この台本は、初めてかも知れないですね。台本読みながら、「けへへ…」と笑えてしまうの。
ちょっとした順番がちょっと変やから笑ってしまうし、不思議なことに、笑える台本というのは泣けるところもあるんですね。この脚本が、とっても僕には素敵に思える。

Q. ヒロイン糸子のことはどう映っているのでしょう?
A. 女優さんというより、糸ちゃんがそこにいる感じ
泉州繊維商業組合はオッサンばっかりいる組合ですから、そこに女性で初めて入ってこられた糸ちゃんは、そりゃ好奇の目にさらされますよね。でも、「あ、こいつ、やりよるやっちゃなぁ」という目で三浦はいつも彼女を見てますから、糸ちゃんの相談に乗ったり、便宜を図ったり、かばったりするんです。
このヒロインを演じる尾野真千子さんっていうのが、ほんまに面白い!なんか女優さんという感じがしないんですね(笑)。いや、もちろん立派な女優さんなんですけれど、「糸ちゃんそのものがここにおるな」と、第一印象で思いましたね。だから、僕もそのまんまで演じられる。それも役者として楽なひとつですね。
台本がええと楽。相手がええと楽。もう一個あると三楽やけど…、言葉はちょっと苦労してるなぁ(笑)。僕は関西の人間ですから関西弁はどうってことないんですが、逆に岸和田弁のちょっとした違いが分かりにくい。難しいんですよ(苦笑)。
このヒロインを演じる尾野真千子さんっていうのが、ほんまに面白い!なんか女優さんという感じがしないんですね(笑)。いや、もちろん立派な女優さんなんですけれど、「糸ちゃんそのものがここにおるな」と、第一印象で思いましたね。だから、僕もそのまんまで演じられる。それも役者として楽なひとつですね。
台本がええと楽。相手がええと楽。もう一個あると三楽やけど…、言葉はちょっと苦労してるなぁ(笑)。僕は関西の人間ですから関西弁はどうってことないんですが、逆に岸和田弁のちょっとした違いが分かりにくい。難しいんですよ(苦笑)。
Q. 「カーネーション」の見どころを教えてください
A. ヨイショは嫌い。ほんま、ええドラマやと思う
実は、この出演依頼がある前から放送は見ているんですけれど、第1回がだんじりのシーンから始まったんでびっくりしたんです。「これは、ごっつい力を入れとるなぁ」と。面白いんですね、展開がスピーディで。「なんやねん、これ?」って思ってるうちに、どんどん突き進んでいく。
これから、ついに大人になった糸ちゃんの娘たちも出てきますからね。あの3人娘がケンカを始めたら、見ているこっちの笑いが止まらない(笑)。糸ちゃんに負けへんくらい強いキャラクターやと思いますから、一層、糸ちゃんは強うなると思いますよ。
実際に世代として、僕はこの3人娘たちのちょっと下くらいで、僕の母親がまさに糸ちゃん世代なんですよ。若い時から滅多に泣いたりせえへん母親やったからね、ああいう女性たちのたくましさ、共感できますよ。見ているだけで、なんか元気になるでしょ?
本当は、あんまり自分の出ているドラマを褒めるのはよいしょしているみたいで気持ち悪いけど…(笑)。まぁここは本気です。ほんま、ええドラマやと思いますよ。
これから、ついに大人になった糸ちゃんの娘たちも出てきますからね。あの3人娘がケンカを始めたら、見ているこっちの笑いが止まらない(笑)。糸ちゃんに負けへんくらい強いキャラクターやと思いますから、一層、糸ちゃんは強うなると思いますよ。
実際に世代として、僕はこの3人娘たちのちょっと下くらいで、僕の母親がまさに糸ちゃん世代なんですよ。若い時から滅多に泣いたりせえへん母親やったからね、ああいう女性たちのたくましさ、共感できますよ。見ているだけで、なんか元気になるでしょ?
本当は、あんまり自分の出ているドラマを褒めるのはよいしょしているみたいで気持ち悪いけど…(笑)。まぁここは本気です。ほんま、ええドラマやと思いますよ。

