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年末年始は時代劇三昧!時代劇スペシャル「花の誇り」

時代劇スペシャル「花の誇り」

【放送日時】総合テレビ 2008年12月20日 午後9時~10時27分

 ■番組のあらすじ
20082009a.jpg田鶴(瀬戸朝香)と三弥(酒井美紀)はお城で行儀見習いをした友だちだった。田鶴は兄の新十郎(山口馬木也)が若くして切腹した理由を、兄と相思相愛だった三弥にふられた為だと思っていた。
それから十数年後。田鶴の婿・織之助(田辺誠一)と、三弥の夫・宗方惣兵衛(葛山信吾)が家老の座を争うことになる。三弥だけには負けたくない。田鶴は気弱な夫の尻を叩く。そんな折、田鶴が刺客に襲われた旅の侍を救う。田鶴は小太刀の名手だった。旅の侍、関根(山口馬木也・二役)は兄とそっくりで、藩内の不正を暴く密書を携えていた。やがて田鶴は筆頭家老(石橋蓮司)の陰謀の渦に巻き込まれてしまう。秋祭りの夜、関根はおびき出され、護衛の家士(河合龍之介)ともども殺される。家士と客人の仇を討つ! 田鶴の行く手に、三弥が立ち塞がる――。

【原作】藤沢周平「榎屋敷宵の春月」(「麦屋町昼下がり」所収)
【脚本】宮村優子
【音楽】遠藤幹雄
【演出】吉村芳之(NHKエンタープライズ)
【出演】瀬戸朝香 酒井美紀 田辺誠一 山口馬木也 葛山信吾 
大谷亮介 松金よね子 遠藤憲一 石橋蓮司 ほか
 

■PR動画 
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その1…主演・瀬戸朝香さんよりメッセージ
その2…瀬戸朝香vs酒井美紀
その3…夫を出世させます!
その4…瀬戸朝香の挑戦

『このままには捨ておかれますまい』
…脚本・宮村優子さんからのメッセージ

 「このままには捨ておかれますまい」

 原作「榎屋敷宵の春月」のなかで主人公田鶴が夫織之助に迫る。屋敷に匿った江戸からの密使を長年仕えた家士もろとも殺され、暗殺の背後に藩の不正が絡んでいることを突き止めた場面のひとことだ。だが詰め寄られた夫の反応はすげない。ことばを尽くして田鶴を諭す。黙っていれば嵐は頭の上を吹き過ぎて行く、仕方あるまいと。田鶴は決然と面を上げる。よろしゅうございます、「わたくしが討ち果たします」

 シナリオを描きながらなんどもその場面を思い出してはどきどきした。そしてページをめくり返して考えた。“捨ておけないもの“とはなんだろう。ただ家名、ただ己れではないはずだ。いまは敵方となった幼なじみへ向ける恨みでも、ましてや若くして亡くなった兄への思慕なんかであるはずがない。もっともっと、それを忘れてしまっては、ひとがひとではなくなってしまう、己を貫く根本のもの。

 ドラマは原作をもとに、それぞれの登場人物にそう生きようとさせる背景と言い分を少しだけ足した。そうすることで彼らひとりひとりの“捨ておけない”なにかに、少しでも迫りたいと考えた。原作の彼らは決して、お手本となる生き方をしている優等生ばかりではない。それぞれが弱く、他者をうらやんだり、妬んだり、陥れたり、妥協したり、臍を噛んだり。いじましく慎ましく不器用に生きている。けれども全編にわたる彼らの印象は不思議と爽快で、小さくずるく世を渡ろうとする夫も、隙あらば田鶴を出し抜こうと虎視眈々の三弥も、もちろんヒロイン田鶴も、いま目に見える景色の“その先”にわずかでも触れてみたいと全力で手を伸ばし生きている。だから、彼らの持つこの絶対的な生命力、どんなときにも生きようとする意志が、決して損なわれることのないようこころがけた。藤沢周平原作の、それがたいせつな魂の部分だと思ったから。

■おもな登場人物

寺井田鶴(てらいたづる・30才・瀬戸朝香)
…織之助の妻。結婚12年、長男真吾7才。もとは商家の出。酒問屋「三善屋」喜左衛門(平田満)の娘。10歳の時、組頭の寺井仁八郎(大谷亮介)に望まれて、養女となる。田鶴の真っ直ぐな強い気性に養父は惚れたのだ。死んだ兄、新十郎(山口馬木也)は永遠の恋人。兄と一緒にいたいと小太刀を習い、免許取りとなる。「勝負を捨てない粘り強い剣」との評は戸田流の師匠の言葉。兄新十郎の死と三弥、そして夫織之助――真摯に向き合う時が迫っている。

寺井織之助(おりのすけ・35才・田辺誠一)
…田鶴の夫。寺井家の婿養子。寺井家は350石の組頭だが、組子(部下)を持たない家である。つまり仕事は無く、役料も無い。生きがいは釣りと竿作りである。尤も、海坂(うなさか)藩では「釣りは武道」と奨励している。性格温厚、争いごと好まない。

寺井新十郎(しんじゅうろう・22才まで・山口馬木也・友三郎と二役)
…田鶴の義兄。田鶴の5才年上。藩校一の秀才で寺井一族の希望の星だった。22才の時、相思相愛と信じて疑いもしなかった三弥に裏切られ、辱めに耐えきれず、森のぶなの木の下で自裁(切腹)した。未だに田鶴は、兄の死に責任を感じ、悔いている。

関根友三郎(ともさぶろう・23才・山口馬木也・新十郎と二役)
…江戸藩邸の密使。刺客に襲われたのを、門前で田鶴が助ける。兄の新十郎によく似た美男子。江戸の久保修理(小姓頭)から、藩の不正に関わる密書を預かり、大目付に届けるよう命じられた。密書を奪おうとする者が家中にいるらしい――。

寺井仁八郎(じんぱちろう・62才・大谷亮介)
…田鶴の養父。やや老いて身体が弱っている。「まだら惚け」があり、一人で散歩に出掛けて帰れなくなることも。田鶴を溺愛している。新十郎が自害した時、養女の田鶴を家に残し、婿を取るのに拘った。田鶴、18才の時、温厚な織之助を婿に迎える。

宗方三弥(むなかたみや・30才・酒井美紀)
…惣兵衛(葛山信吾)の妻。田鶴と同い年のライバル。杉山主馬(御奏者・350石)の娘。10才の時、お城の行儀見習いに出て、田鶴と出会う。何にでも優秀な田鶴に秘かに憧れる。だが、好きだとは云えない。そして、嫁入りを迎える。誰もが結婚すると思っていた、相思相愛の新十郎を捨てて、デキル男・出世する男、惣兵衛を選ぶ。欲望に忠実な女だと、言われている。

宗方惣兵衛(そうべえ・35才・葛山信吾)
…三弥の夫。差立(さしたて筆頭)御番頭(ごばんがしら)、330石。宗方家は、並(なみ)御番頭で家禄は300 石だが、四代前の当主は家老を勤めていた。惣兵衛は文武のたしなみに優れた好男子で、わずか30才にして、差立御番頭となる。例のない出世だった。夫に選んだ三弥の選択は正しかったのだ。誰もが認める、家老候補の一番手である。

小谷三樹之丞(こたにみきのじょう・遠藤憲一)
…田鶴と行儀見習いで同期のお理江さま(藩主側室・天城純子)の兄。藩政の陰の実力者。小谷家は藩主家と血縁があり、無役ながら2000石の名家。時に執政の相談に乗り、藩政にも直言する。妻を早くに亡くし独り身を貫く、破格の人。一人娘の奈緒は15才。

平岐権左衛門(へきごんざえもん・石橋蓮司)
…筆頭家老。藩政の実質的支配者。平岐に与する者が家中のいたる所にいて、不穏な動きが少しでもあれば、直ちに平岐の耳に届く。浪人者の私兵を抱えていて、反旗を翻そうとする者には決して容赦はしない。中立であるべき大目付も、今や、平岐一派らしい。


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