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超美味!ラム肉の魅力新発見

超美味!ラム肉の魅力新発見

2008年12月17日(水)
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今回のテーマは、美食の国フランスで最も高級とされるお肉の1つ、仔羊の肉「ラム肉」。最近では日本の食卓にも徐々に浸透しはじめ、スーパーなどで目にすることも多くなってきました。

ところが「臭い」「硬い」「必要ない」などと評判はさんざんです。高級なお肉のはずなのにいったいどうして? ガッテンがそのワケを追跡すると、実は“ある誤解”が、ラム肉のものすごく悪いイメージを生んでいたことがわかりました。

本当はとっても軟らかくてジューシーなラム肉。その魅力を引き出すとっておきの裏技をご紹介します。これで、ご家庭で高級レストランの味が楽しめる!

今回のお役立ち情報
01

「私のにおい どう羊 ダメー?」

北海道札幌でラム肉が大好きな人たちに、ラム肉、牛肉、豚肉のにおいをかいでもらい、臭いと感じたら手を上げてもらう実験を行いました。その結果、ラム肉だけが臭いと感じるわけでないということがわかりました。

次に、港町の函館でラム肉をあまり食べない人たちに、同じにおい実験をもう一度行いました。すると、ラム肉は3つの肉の中で最も悪い評価になりました。食べ慣れてない人ほど、ラム肉独特のにおいに強い拒否反応を示したのです。

ところが、“ある工夫”をしたラム肉のにおいをかいでもらったところ、なんと「まったく臭くない」と逆の反応が返ってきたのです。

ラム肉に対する先入観

今度は、さきほどの函館の皆さんに、何の肉かを知らせずに同じ実験をしました。すると1人は拒否反応を示したものの、他の人は、最後まで臭いとは言いませんでした。ラム肉だと知らなければ、においが気にならないのです。

続いて、ラム肉に対して何の先入観もない3~4歳の子どもたちで同じ実験をしました。すると、誰も拒否反応を示しません。ラム肉に先入観がない子どもたちは、ラム肉のにおいを臭いとは思っていないようでした。

これらの実験を通してわかったことは、ラム肉であることを知っているかどうかで感じ方がまったく違うということです。私たちのニオイの認識は、先入観などの影響を受けやすいと考えられます。

02

「においの秘密 メーっけた!」

羊のにおいの秘密は、実は羊の暮らしぶりの中に隠されています。羊は広々としているところに放し飼いで育てられ、生えている草をたくさん食べます。また、牧羊犬に追いかけられるなど、運動もしています。睡眠時間は短く、1日4時間ほどです。

さて、羊のにおいの秘密は、「草を食べる、運動する、眠る」のどこにあるのでしょうか? その答えは「草を食べる」。

草食動物には本来、「野生味のある」独特のにおいがあります。植物に含まれる葉緑素が、動物の体の中で「フィトール」という物質に変化して、結果的ににおいのもとになると考えられています。

肉牛の飼育方法との比較

肉牛は生後10ヶ月になると、放牧をやめて牛舎で飼われます。ここで与えられるのは、トウモロコシや大豆などが中心の配合飼料と呼ばれるものです。肉牛の場合は、草だけでなく配合飼料も食べさせることで、「野性味のあるにおい」を薄めているのです。

羊に草ばかり食べさせるのは、羊は、本来持っている風味を味わうためのお肉だからです。

羊肉は、成長に従って呼び名が分けられています。

  • 生後3ヶ月までの、お乳しか飲まない「ミルクラム」。
  • 乳離れして草を食べ始め、少しずつにおいがついてくる1年未満までの「ラム」。
  • 1歳を超え大人になり食べる草も増えるため、においも強くなる「マトン」。

もちろん、香りも味も濃厚なマトンを好んで食べる人も、たくさんいます。

※わずかですが、配合飼料を与えて育てられる羊もいます。

日本人と羊の悲しい出会いの過去

かつて、日本は海外から大量の安い羊肉を輸入していました。しかし、そのほとんどが本来食用ではなく、年老いて毛がとれなくなり、捨てられてしまうような肉だったのです。しかも当時は冷凍技術が未発達で、冷解凍を繰り返したために、油が酸化し、ことさら臭いが強くなってしまったのです。

これらの羊は廃羊(はいよう)と呼ばれ、現在では食用としては流通していないものです。

03

「猛獣にラム?硬さ大実験」

動物を使って、ラム肉の硬さを比較する実験を行いました。生のラム肉と牛肉を与え、どっちが軟らかいか、かんだ回数を比べようというものです。しかしトレーナーによると、動物と人間の肉の食べ方は異なり、一概に比較できないのだそうです。

そこで今度は、30人の人間で実験を行いました。牛、豚、ラム肉の3種類の肉を同じ条件で焼き、かむ回数を数えます。まず感想を聞くと、30人中29人が、ラム肉が軟らかいと答えました(1人は牛肉と回答)。かんだ回数の平均は、ラム肉は19回、牛肉は23回、豚肉は24回。一番軟らかかったのは、ラム肉だったのです。

あらためてラム肉と牛肉で弾力性を比較すると、ラム肉は1516kpa、牛肉は1434kpaで、ほぼ同じでした(kpaは圧力を表す単位)。

次にかみ切りやすさ(かみ切るのに必要な力)を比べると、牛肉は22.0N、ラム肉が10.5Nで、ラム肉のほうがずっとかみ切りやすいという結果になりました(Nは力を表す単位)。

※実験は、ほぼ同じ値段の肉で比較しました。

ラム肉の柔らかさの秘密

軟らかさの秘密は、ラム肉の体にあります。動物の肉は筋肉と筋肉がつながってできています。その接着剤のような働きをするのが、コラーゲンなどの結合組織です。

羊は、家畜の中では体が小さいため、体重が軽く、この接着剤である結合組織が少なく軟らかいと考えられています。さらにラムは年齢が若いため、筋肉に水分が多く、結合組織も硬くなっていないため、軟らかいのです。

04

「ラムらしさを味わう技」

羊料理のスペシャリストに、ラム肉本来の軟らかさと香りを楽しめるラムチョップのソテーの作り方を教えてもらいましょう。

  1. 脂身に切れ目を入れます。
  2. 肉を立てて脂身から焼きます。羊のにおいの多くは脂身の中にあるため、切れ目から余分な油を追い出すことで、においを最小限に抑えることができます。脂身がキツネ色になるまで焼くと、香ばしさもプラスされてとてもいい香りになります。
  3. 脂身から出てきた脂は一度捨てて、新しい油をひきます。これも大事なポイントです。
  4. 肉の表面をきれいな茶色になるまで焼きます。肉の軟らかさを損なわないよう、焼き過ぎには注意してください。

05

ラムチョップのソテー(2人分)

ラムチョップのソテー(2人分)

[材料]

  • ラムチョップ(脂身に格子状に切れ目を入れる)…4本
  • 塩、こしょう…適量
  • オリーブオイル…適量
  • 添え物
    • トマト1個とサラダ適量をオリーブオイルとレモンと塩で合えたもの
    • バジルソース…適量

[作り方]

  1. ラム肉に、塩、こしょうを全体にしっかりする。
  2. フライパンをしっかり熱し、オリーブオイルを少しなじませ脂身の部分をゆっくり焼く。
    ※目安として3分~5分ほど。
  3. フライパンの脂を捨てて新たにオリーブオイルを入れ、側面をこんがり焼く。
    ※目安として2分~3分ほど。
  4. 焼けたお肉の脂をクッキングシートでふきとってからお皿にサラダを盛り、お肉を盛りつけ、バジルソースをかけてできあがり。
    ※バジルソース:バジルの葉っぱとオリーブオイルを入れてミキサーでペースト状にし、それをオリーブオイルでのばす。

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06

ラム肉のトマト煮込み(4人分)

ラム肉のトマト煮込み(4人分)

[材料]

  • たまねぎ(みじん切り)…1個
  • にんじん(みじん切り)…2分の1本
  • にんにく…1かけ
  • ラム肩肉(3~4センチ角に切り塩、こしょうをしたもの)…500グラム
  • 塩…小さじ2分の1
  • オリーブオイル…適量
  • カレー粉…小さじ1
  • パプリカ…小さじ1
  • トマトホール缶(ザルでこしたもの)…300ミリリットル
  • 水…100ミリリットル
  • タイム…適量
  • ローリエ…適量

[作り方]

  1. 鍋にオリーブオイルを入れ、にんにくを入れて香りを出す。
  2. たまねぎとにんじんを加えて弱火でじっくりしんなりするまでいためる。
  3. ラム肉に塩、こしょうをしてこんがりと焼き色をつける。
    ※このとき脂身の部分から焼き、焼き色がつくまで動かさず、全体に焼き色をつける。
  4. 焼けた肉を一度ザルにあけて余分な脂をきる。
  5. 「作り方1」の鍋に「作り方3」のラム肉を入れて、カレー粉とパプリカを入れて全体を軽くいため、トマトホール缶と水を入れる。
  6. タイムとローリエを入れて1度沸騰したらアクを取り除き、ふたをして弱火で1時間半から2時間煮込む。
    ※鍋によって水分の蒸発の仕方が違うので、煮込んでいるうちに少なくなった場合は水を少したす。

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07

フレンチ・ジンギスカン丼(4人分)

フレンチ・ジンギスカン丼(4人分)

[材料]

  • ラム肩肉(5ミリ角に切る)…160グラム
  • 塩…2グラム
  • こしょう…適量
  • オリーブオイル…適量
  • ソース…大さじ4
    ※トマト1個、リンゴ4分の1個、にんにく1かけ・しょうが1かけをミキサーで粉砕したもの。
  • 野菜をそれぞれ5ミリ角に切ったものを各40グラム
    • 赤ピーマン…8分の1個
    • たまねぎ…4分の1個
    • なす…2分の1個
    • ズッキーニ…4分の1個
    • ピーマン…1個
  • 塩…3グラム
  • オリーブオイル…適量
  • ごはん…適量

[作り方]

  1. フライパンを熱し、オリーブオイルを適量入れて野菜をソテーし、塩で味つけする。
  2. 別のフライパンを熱し、オリーブオイルを適量入れて、塩、こしょうをしたラム肉をソテーする。
    ※このとき脂身の部分から焼き、あまり動かさず、全体にしっかり焼き色をつける。
  3. ラム肉に焼き色がついたらソースを絡め、火が入り過ぎないようにバットに移す。
  4. お皿にセルクルを置き、ごはんを入れ、ラム肉のソテーと野菜のソテーをつめてできあがり。
    ※セルクルがない場合は、空き缶の上下をくりぬいたものなどで代用してください。

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