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歩けた!話せた!脳がめざめる新発想介護術
健康

歩けた!話せた!脳がめざめる新発想介護術

2009年4月8日(水)
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「介護とは、お年寄りのお世話をすること」というイメージが、いま大きく変わりつつあります。
良かれと思ってお世話してあげた結果、介護を受ける本人の能力が衰え、介護の負担がどんどん増えてしまう悪循環に陥るケースが多いことがわかってきたのです。

そこでいま注目されているのが、「本人に出来るだけやってもらう」ように工夫する新しい介護のやり方です。

この方法で介護を続けた結果、本人の機能が改善し、介護の負担が格段に軽くなったケースも!
最近の研究では、脳卒中によって重い後遺症を抱えた患者さんに対しても、こうした介護が効果を発揮することが判明しています!

新発想の「今日より明日がラクになる介護術」を
提案します!

番組ディレクターからひとこと

介護は「突然」やって来る

今回、介護をされている方を取材する中で思い知ったことが、介護は「ある日突然やってくる」ということ。

「元気だった親が突然倒れ、介護することに。先行きへの不安で本当につらかった・・・」というお話をたくさん伺いました。
私も含め、いつ急に介護することになったり、される立場になったりするかはわかりません。

そんな時に慌てず、笑顔でいられるように・・・。
今回お伝えした情報が少しでもお役に立てばと、スタッフ一同願っています。

今回のお役立ち情報
01

介護で寝たきり予防!

介護は「お世話」!?

介護は「お年寄りのお世話」というのが一般的なイメージ。でも良かれと思って全てをお世話してあげていると、本人の能力が衰え、介護の負担がどんどん増えてしまうことにもなりかねません。

例えば足の力が弱り、イスから立ち上がりづらくなった方がいたとします。
立つのを手助けしてあげていると、本人が自分の力を使わないため、衰えが進んでしまうことにも。
こんなとき、どうすればいいのでしょうか?

ある介護施設では、イスにざぶとんを敷くなど、お年寄りが座る高さを一人一人きめ細かく調節しました。
ラクに立ち上がれる環境を整えることで、自分の力で立とうとするようになり、寝たきり予防の効果があったんですって!

こうした、「本人に出来るだけやってもらう」よう工夫する考え方が、いま注目されているんです!

ざぶとんでラクラク立ち上がり

  1. 薄いざぶとんを何枚か用意し、イスに敷きます。
  2. 立ち上がりやすくなったかどうかご本人に確かめながら、ちょうど良い枚数を探して下さい。

注)座ったとき、ご本人の足がぴったり床に着くことが前提です。足が床から離れてしまうと、かえって立ち上がりづらくなります。

02

介護で脳が生まれ変わる!

介護の工夫でマヒが改善!

介護が必要になる原因の第1位は、脳卒中です。
去年11月にアメリカで発表された最新研究で、脳卒中の患者さんの介護に、ある工夫を加えると、機能が大幅に改善することが分かりました!

研究の対象になったのは、脳卒中で腕がマヒしてしまった患者さんたち。発症から長い期間が経過し、一般的にはもう改善が難しいはずの人たちだったのですが・・・。

介護のやり方を工夫し、日常生活でマヒした手を使えるような環境を整えたところ、手の機能が3倍近くも改善したんです!

脳がめざめる「カソ化」とは?

最近の研究で、脳が傷ついて腕や足の機能が低下してしまっても、「使おう」とし続けていると、脳の生き残った場所が、失われた働きも担当してくれるようになることが分かってきました。

この変化、専門的には「脳の可塑化(かそか)」と呼ばれています。私たちの脳は、いままで考えられていたより、ずっと柔軟に形を変える能力があったんです!

03

脳がめざめる介護のポイント

脳がめざめる介護のポイント

脳の可塑化(かそか)を引き出すには、介護のやり方を工夫して「本人に出来るだけやってもらう」ことが大事。でも実際、どうすればよいのでしょうか?

ポイント(1) 実現可能な小さな目標を立てる
実現不可能な目標を立てたりすると、本人がやる気を失うばかりか、危険なケースもあります。

ポイント(2) 本人が出来ない部分を補う工夫をする
脳卒中の後遺症で、服の表裏や首の部分などがわからなくなってしまうケースがあります。
こんな場合、服の目立つ場所(首の後ろなど)に明るい色のリボンなどを縫いつけると、自分で着替えられるようになる場合も!

ポイント(3) ほめる
アメリカで3年前に行われた研究で、脳卒中のリハビリ中に本人をほめるようにしていると、機能の改善が進むことが分かりました!大切なのは・・・、

  • 良いタイミングでほめること
    (何かが出来るようになったときに、すかさず)
  • 具体的にほめること
    (例:○○の動作が○○くらい出来るようになった)

迷ったときは・・・

何から始めて良いか悩む場合は、専門家に相談するのがオススメ。
自宅まで専門家が来て、リハビリや家族への指導などを行う「訪問リハビリテーション」などのサービスもあります。介護保険を使える方は、ケアマネジャーに相談するのも良い方法です。