検索
閉じる
便意はあるのに出ない!?便秘の新タイプ解消SP
健康

便意はあるのに出ない!?便秘の新タイプ解消SP

2018年3月14日(水)午後7時30分
未定
NHKオンデマンドでご覧いただけます 番組内容を印刷する

2017年、日本で初めて、医師などによって発表された「便秘診療ガイドライン」。その中で注目されるのが新しいタイプの「排便困難型便秘」です。便秘患者の2~3割が該当すると言われ、食物繊維や適度な運動、便秘薬に腸内環境の改善といったこれまでよく言われてきた対策がほとんど効かないというやっかいなもの。番組では、そんな人たちむけに専門の治療を受けるとともに家で出来る簡単なリハビリやお勧めの排便姿勢をご紹介!さらにガイドラインでも推奨されている新しいタイプの薬の特徴や使い分けを解説しました。

 

今回のお役立ち情報
01

排便困難型便秘について

医療従事者向けに去年、国内初の慢性便秘症診療ガイドラインが出版されました。その中で便秘の症状は「排便回数減少型」と「排便困難型」に分類されました。排便困難型とは、肛門付近の直腸まで便がきていても、そこから便が出せないというタイプです。一般的な便秘のイメージの、何日間もお通じ(便意)が来ない排便回数減少型とは違うものです。食物繊維を多くとったり、腸内環境を整えたり、運動したりという従来の一般的な対策はあまり有効ではありません。その原因は直腸周辺の筋肉の働き。肛門の近くにある恥骨直腸筋は力が入ると直腸を締めて便を止めてくれるものですが、便を出そうといきんだ時にも、ぎゅっと締まってしまい肛門が開かない人がいます。この筋肉の協調運動ができなくなったタイプを排便困難型と言います。(※排便困難型には、直腸の形が変わってしまう「直腸りゅう」や、筋肉の働きが原因ではない便秘も含まれます。)

自分が排便困難型かどうかは、病院で専門的な検査を行わないと正確には分かりません。排便困難型が疑われる症状としては、

  • 便意はあるのに、また便が肛門付近まで来ている感覚はあるのに、そこから出しづらい。
  • 長時間いきまないと便が出ない。
  • 排便したあとも、便が残っている感覚(残便感)がある。
  • 食物繊維を多くとったり、薬を飲んだり、運動したり、いろいろな対策を行ったが、便の出しづらさが改善しない。

などです。これらの症状が思い当たる方は、排便困難型の可能性があります。

02

排便困難型便秘の対策について

番組に出演した高野医師の病院では、筋肉の働きがうまくできなくなった排便困難型患者に対して「肛門を締めたり緩めたりする運動」をリハビリとして指導しています。これは

  • 肛門をぎゅっと締める(1,2,3,4,5と、5秒ほどかけて数を数える)~
    ふっと脱力し肛門を緩める(1,2,3,4,5と、5秒ほどかけて数を数える)で1セット(回)。

これを繰り返すというもの。ぎゅっと力を入れて筋肉が疲れたところで脱力して、肛門から力を抜いた感覚を体に思い出させる目的で行っています。1日に10~20セット程度行うことを高野医師はおすすめしています。

03

バイオフィードバック療法について

筋肉の働きがうまくできなくなった排便困難型便秘の患者に対して有効な治療法で、専門の病院で受けるものです。肛門に圧力測定器を仕込み、いきむ時に便を出そうとする直腸内の圧力と、止めようとする肛門付近の圧力を目で確認しながら、肛門の力を抜く感覚を覚えていくというもので、ガイドラインでも推奨されている治療法です。欧米で発展したもので日本ではまだ受けられる病院は少ないのが現状ですが徐々に増えてきています。

04

便秘薬の使い分けについて

便秘薬にはいろいろなタイプがあり、それぞれに特徴と注意点があります。処方されるものは医師や薬剤師の指示をよく聞き、市販のものは、それぞれの商品の注意書きをよく読んでからご使用ください。

【刺激性】
従来、便秘の治療によく使われていたものに刺激性の便秘薬があります。大腸の壁を刺激し、ぜん動運動を促して便を排出するというもので市販の便秘薬の大半がこのタイプにあたります。刺激性の便秘薬は即効性がありますが、腹痛や下痢っぽくなってしまう人がいたり、使いすぎると効き目が悪くなったりするという特徴があります。市販のものを使用するときは、注意書きをよく読んで利用することが大切です。

【新しいタイプ(ルビプロストン)】
近年登場した新しいタイプの便秘薬がルビプロストンです。腸内の水分泌を促し便を軟らかくすることで、排出しやすくすくなり依存性もありません。ただし、副作用として使用すると気分が悪くなってしまう人がいます。また、処方薬なので医師の指導をよく守って利用してください。

【浸透圧性(酸化マグネシウム)】
酸化マグネシウムを使用したタイプの便秘薬で、市販もされています。これも腸内の水分泌を促し便を軟らかくするものですが、マグネシウムは腎不全患者が使用すると高マグネシウム血症を引き起こす可能性がありますので腎臓が悪い人は使用するとき注意が必要です。

05

毎日の排便チェックについて

例えば、痔(じ)でもないのに、赤い血便が長期間続く時は、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの病気の可能性があります。これらの病気をいち早く知らせてくれるのが便の状態です。他にも、黒色の便が続く時は、胃や食道の出血。緑色の便が続く時は、腸の調子が悪くなっている可能性があります。(便の色は直近の食事にも左右されますので、1日や2日だけの便の変色はそこまで気にする必要はありません)
番組で紹介した“日本うんこ学会”はこの毎日の便を観察する習慣を身につけようと啓発活動を行っています。 毎日の便を報告することで、キャラクターが成長していくアプリゲームを開発中で、今春に無料でリリース予定です。