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長引く痛みの対策に革命!イキイキ生活への新たな道SP
健康

長引く痛みの対策に革命!イキイキ生活への新たな道SP

2019年10月2日(水)午後7時30分
NHKオンデマンドでご覧いただけます 番組内容を印刷する

腰痛、頭痛、肩こりなど、日本でおよそ2300万人がしつこい「慢性痛」に悩まされていると言われています。そんな中、これまでとは異なる視点の「痛み対策」が世界でも注目を集めています。それは「脳」で起きる不思議な痛みのメカニズムに、密接に関係した対策法! 実は、私たちが感じている「痛み」は、前頭前野と呼ばれる脳の一部と深い関係があります。番組では、前頭前野の元気を取り戻し、イキイキした生活への道を開く可能性を秘めた、最新の痛み対策をご紹介しました。

今回のお役立ち情報
01

不思議な「痛み」ワールド!主役は脳の「前頭前野」

ケガや病気などで生じた「刺激」は脳に伝わり、それを脳の前頭前野と呼ばれる部分が「どのくらいの不快感」なのか判断します。このとき、前頭前野の刺激に対する判断によって、痛みの感じ方も変わってきます。つまり「痛み」は、刺激のような「感覚」と、不快感のような「感情」が合わさったものなのです。
ところが、この前頭前野は「慢性痛」によって萎縮してしまうという研究報告があります。これは、痛みが続くことで前頭前野が萎縮し、痛みに対する判断や処理の能力が低下、その結果、痛みをいっそう長引かせてしまっている可能性があることを示しています。

02

長引く痛み「慢性痛」への新対策!キーワードは「付き合うコツ」と「イキイキ生活」

これまでの医療では「痛みを取り除く」ことに重点を置いてきました。もちろん、痛みを取り除くことはとても大切なことです。しかし、慢性痛のように、なかなか取り除くことが難しい痛みは、それを取り除こうとすればするほど、生活の中心が「痛み」になり、イキイキした活動を送る機会が減ってしまうケースがあります。この状況に対して、慢性痛の治療ガイドラインでも強く推奨されているのが「ACT(アクト)」と呼ばれる対策法です。ACTは、「痛みを取り除く」ことよりも、「痛みとの付き合い方のコツ」を身につけることと、「イキイキした生活を送ること」を第一に考えることを目指します。そうすることで、結果的に前頭前野が元気を取り戻し、「痛み」の感じ方にも良い変化をもたらす可能性があるのです。

03

自宅でもできる痛み対策

ACTは最新の痛み対策ということもあり、受けられる施設はまだほとんどありません。 そこで、自宅でもできる痛み対策として、「日記」と「めい想」をご紹介します。

【日記でイキイキ!】
ガイドラインでも推奨されている「認知行動療法」では、よく「日記」が使われます。

  • 日記に書く内容は、①「その日の出来事」②「感じた気持ち」③「とった行動」④「痛みの強さ」の4項目。
  • 簡潔でかまいませんので、ありのままを書いて、ときどき「客観的」に読み返してみましょう。「痛みをあまり感じなかった行動」や「痛くてもできた行動」に気がつくはずです。
  • 自分の行動や痛みを「客観的」に認識することは、前頭前野が元気を取り戻すきっかけに!
  • さらに、自分にとっての楽しい時間を改めて知ることができ、それを増やしていくヒントにもなります。

【めい想でイキイキ!】
「めい想」は、「マインドフルネス」という療法の中でよく用いられます。「マインドフルネス」もガイドラインで推奨されています。

  • めい想を行うときは、自分にとって楽な衣服、落ち着く場所、無理のない姿勢で。
  • 自分の呼吸に意識を向けます。「息を吸っていること」「吐いていること」「おなかが膨らむこと」「鼻の中を息が通っていること」など、呼吸の様子を観察してみましょう。
  • 集中がうまくいかず、途中で雑念が出てきてもかまいません。落ち着いてから、また呼吸に集中すればOKです。
  • まずは1日1回、3分くらいから始めてみましょう。
  • 1つの物事に意識を向けることで、余計な思考から解放され、疲れた前頭前野をリラックスさせることが期待できます。

【長引く痛みにお悩みなら…全国の「痛みセンター」へご相談を】
ACTや認知行動療法、マインドフルネスが、すべての人に効果が期待できる方法ということではありません。今回ご紹介したこれらの痛み対策については、全国の「痛みセンター」または大学病院などの心療内科へご相談ください。 痛みセンターの情報は、厚生労働省の「慢性の痛み政策ホームページ」(https://paincenter.jp/hospital.html)で紹介されています。