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あなたのスマホも標的!“身代金ウイルス”への対策は?

あなたのスマホも標的!“身代金ウイルス”への対策は?

2017年3月7日

パソコンやスマホをのっとり、金銭を要求する“身代金ウイルス”の被害が急増している。その“感染源”を追跡していくと、『ダークウェブ』と呼ばれる“インターネットの闇社会”につながっていた。忍び寄る新たなサイバー犯罪。その脅威から身を守るには、どうすればいいのだろうか?

金銭を要求!“身代金ウイルス”とは?

全世界のお金の93%はオンライン上にあるといわれ、それを狙ったサイバー攻撃は、最も“もうかる犯罪”と認識されている。去年、1年間で、サイバー攻撃はついに1兆件を超えた。その中でも、世界で急速に広がっているのが、“身代金ウイルス”だ。

突然、パソコンやスマホのデータを暗号化し、金銭を要求する身代金ウイルス。国内の個人の攻撃件数は、6万件を突破。請求額は数十万円に達することもある。被害は企業へも広がっている。500社を対象にしたセキュリティー会社の調査では、2割近くに感染経験があり、その6割以上が、身代金を支払ったことがあるという。1,000万円以上を支払ったケースは感染経験のある企業の1割にも上る。

パソコンを狙った「ジグゾー」「ロッキー」、スマホを標的にする「FBI」など、身代金ウイルスは複数あり、被害者の支払い能力に応じて交渉するタイプもあるほど、その手口はどれも巧妙だ。

一度感染するとデータを失ってしまう可能性のある身代金ウイルス。一体、誰が、どこで作っているのか。

ウイルスが買える!?インターネットの闇社会とは?

大手セキュリティー企業の鰆目順介さんによると、ウイルスはロシア語圏で制作された可能性が高いという。

「ロシアや東欧は、サイバー犯罪の発祥の地。ITや情報技術を勉強しても、まっとうな職につけない状況が過去にあった。食いぶちを得るために、身代金ウイルスを作ったり販売したりした。」

作成された身代金ウイルスが売られる場所は、ダークウェブと呼ばれるインターネット闇社会だ。ダークウェブは、ほとんどの人が立ち入らない、インターネット空間の奥深くに存在している。秘匿性と匿名性が非常に高いため、麻薬や銃の密売が行われ、ハッキングや殺人を請負うとアピールするサイトまである。

ダークウェブを利用するのは、犯罪のプロばかりではない。日本でも、18歳の少年がダークウェブにアクセスし、ロシア製の身代金ウイルスを購入。日本人向けにつくりかえ、次々と感染被害者を出した。高い技術がなくても、10代の少年が容易にウイルス攻撃を行なえる状況が生まれている。

どう身を守る?セキュリティー対策は?

大手IT企業の澤円さんは、「『私は別にお金を持っていないから狙われないだろう』と思う方もいるが、残念ながらそれを決めるのは、被害を受ける方ではない。攻撃する側だ」と警鐘を鳴らす。

70代の男性も趣味のスキーに関するサイトを眺めていただけで、身代金ウイルスに感染した。スキーの広告サイトが何者かに改ざんされ、そこに仕込まれた身代金ウイルスに感染したとみられる。

こうした犯罪に巻き込まれないためにも、しっかりと対策をとることが重要だ。セキュリティー対策の主なポイントは下記のようになる。

 
普段から行いたいのが、定期的なバックアップだ。万が一、ウイルスに感染してパソコンやスマホを初期化せざるを得なくなっても、バックアップを取っておけば、大切なデータを守ることができる。

また、上記のポイントにプラスして、セキュリティーソフトを入れることも有効だ。どれも当たり前のことと感じられたかもしれないが、基本的な対策に取り組んでいる人は意外と少ない。大切なのは、複数の対策を組み合わせて複合的に守ること。身代金ウイルスへの自衛策を自ら取ることが、被害を防ぐ手立てといえるだろう。

この記事は2017年3月7日に放送した「あなたのスマホが“人質”に!?徹底追跡!“闇”インターネット」を元に制作しています。

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