2016年12月15日 (木)

竜巻注意情報 細かい地域で発表 きょう正午から

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気象庁は、竜巻などの突風が発生するおそれがある場合に発表する「竜巻注意情報」について、予測の精度を向上させ、15日正午から、全国をこれまでより細かい141の地域に分けて発表します。

竜巻注意情報は、竜巻などの突風が発生するおそれがある場合に気象庁が発表する情報で、10年前の平成18年に北海道佐呂間町で発生した竜巻で9人が死亡したことを受けて、平成20年から運用されています。

しかし、これまでは主に府県単位で発表されていたため、注意が必要な範囲が広すぎるといった指摘や、情報が発表されずに竜巻が発生する事例が相次いだことなどから、気象庁が改善を進めてきました。

改善策では、国土交通省の気象レーダーも活用して観測体制を強化するとともに、風速の変化などから竜巻の発生を予測する新たな手法を取り入れたということで、竜巻が発生する前に情報を発表できる割合は、これまでのおよそ40%から、およそ70%に改善されるほか、情報を発表する時間も最大で30分程度早くなったということです。

これを受けて気象庁は15日正午から、全国をこれまでの60から、141の地域により細かく分けて、竜巻注意情報を発表します。

気象庁予報課の中里真久予報官は、「情報の精度は次第に向上しており、発表された場合は十分に注意し、頑丈な建物の中に入るなど安全を確保してほしい」と話しています。

全国の主な発表区分

北海道では、これまでの「石狩・空知・後志地方」は、札幌市のある「石狩地方」、夕張市のある「空知地方」、小樽市のある「後志地方」の3つに分けて発表されます。

東北は、各県が2つから4つの地域に分けて発表されます。
このうち山形県は「村山」「置賜」「庄内」「最上」の4つに細分化されて発表されます。

関東甲信は、竜巻などの突風の被害が多い群馬県、栃木県、茨城県では、いずれも「北部」と「南部」の2つに分けて発表されます。

東海地方は多くの県が2つに分けられますが、このうち静岡県は「東部」「中部」「西部」「伊豆」の4つに分けて発表されます。

北陸では、新潟県は「上越」「中越」「下越」「佐渡」の4つに分けて発表されます。

近畿では、大阪府は変わりませんが、このほかの県はいずれも「北部」と「南部」の2つに分けられます。

中国地方では、広島県が「北部」と「南部」に分かれるほか、山口県は「北部」「東部」「中部」「西部」の4つに分けられます。

四国では、愛媛県が「中予」「東予」「南予」の3つに分けて発表されます。

九州では、福岡県が「福岡地方」「北九州地方」「筑豊地方」「筑後地方」に、宮崎県が「北部平野部」「北部山沿い」「南部平野部」「南部山沿い」の、いずれも4つに分けられます。

沖縄は、これまでの「沖縄本島地方」が、「本島中南部」「本島北部」「久米島」の3つに分けて発表されます。

一方、北海道の「宗谷地方」と「十勝地方」、東京の23区を含む「東京地方」と「伊豆諸島北部」と「伊豆諸島南部」、大阪府、香川県、鹿児島県の「奄美地方」、沖縄県の「大東島地方」と「宮古島地方」は、発表されている地域がもともと比較的狭いことなどから、これまでと発表区分は変わりません。

過去の全国の突風被害

竜巻などの激しい突風による被害は、これまでも各地で発生しています。

平成2年12月11日に千葉県茂原市で発生した竜巻では、大型ダンプやマイクロバスなど多数の車が飛ばされたり転倒したりする被害が出て、1人が死亡、73人がけがをしました。

平成11年9月24日に愛知県豊橋市で発生した竜巻では、2000棟以上の住宅に被害が出て、400人以上がけがをしました。

平成18年11月7日には北海道佐呂間町で竜巻が発生し、プレハブの事務所にいたトンネル工事の作業員9人が死亡、31人がけがをしたほか、100棟以上の建物に被害が出ました。

平成24年5月6日に茨城県内で発生した竜巻では、常総市からつくば市にかけてのおよそ17キロにわたって600棟以上の住宅に被害が出て、このうち、つくば市の倒壊した住宅の中にいた中学生1人が死亡しました。

気象庁によりますと、これらの竜巻は、突風の強さを判断する基準の「日本版改良藤田スケール」で、いずれも国内最大級の「JEF3」に相当するということで、特に北海道佐呂間町の竜巻は、その後気象庁が竜巻注意情報を導入するきっかけになりました。

また、発達した積乱雲から吹き降ろす急激な下降気流の「ダウンバースト」や、吹き降ろされた冷たい空気が地表付近を広がる「ガストフロント」などの激しい突風でも被害が出ています。

平成8年7月15日に茨城県の旧下館市、現在の筑西市で発生したダウンバーストでは、1人が死亡、19人がけがをしました。

平成20年7月27日に福井県敦賀市で発生したガストフロントでは、イベント会場に設置されていた大型のテントが飛ばされて、1人が死亡し、9人がけがをしました。

平成17年12月25日には、山形県庄内町でJR羽越線の特急列車が脱線して、乗客5人が死亡し、乗員を含む33人がけがをしました。
国土交通省の当時の航空・鉄道事故調査委員会は、突風の種類はわからないものの、局地的に突風が吹いたことが原因と指摘しています。

気象庁によりますと、竜巻などの激しい突風は、日本では台風シーズンの9月の発生数が最も多いということですが、前線の通過や寒気や暖気の流れ込みなどで大気の状態が不安定になって発生するケースも多く、季節を問わず発生していて、ことしも、14日午後5時までに陸上や海上で合わせて75の突風の発生が確認されています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:11:14  | カテゴリ:くらし
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