2016年04月03日 (日)

放射線の技術を医療や産業へ 新研究機関発足

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手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発など、放射線の技術を医療や産業に応用するための国の新たな研究機関が発足し、記念の式典が千葉市で開かれました。

新たに発足したのは「量子科学技術研究開発機構」で、機構の本部となる千葉市の施設で記念の式典が開かれ、馳文部科学大臣は「世界をリードする研究を期待している」と述べました。
この機構は、放射線を使った最先端のがん治療研究をリードしてきた「放射線医学総合研究所」と、加速器などさまざまな実験装置を使って放射線やレーザーの産業への応用を進めてきた「日本原子力研究開発機構」の一部門が統合してできました。国内で進められている放射線やレーザーに関する最先端研究の頭脳と実験施設とを1つの機構に集約することで、放射線の医療への応用やレーザー技術の産業への応用をこれまで以上に推し進めていくのがねらいです。
このうち医療の分野では、「手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発」に臨みます。体の中に投与するとがん細胞に集まる性質を持つ薬剤に、放射線の1つ「アルファ線」を出す物質を組み合わせて新しい薬剤を作り、「アルファ線」でがん細胞を死滅させることを目指します。
現在のがんの放射線治療では、がん細胞の周辺にある正常な細胞まで痛めてしまうことや転移した場合には治療が難しくなることが課題になっていますが、新たな薬剤が開発できれば正常な細胞への影響を最小限にできるうえ、転移した場合でも治療できる可能性があるということです。機構では、7年以内の実用化を目指しています。
また、機構では「脳の内部を画像で表示することで、認知症を診断できるようにする技術の開発」にも臨みます。認知症の診断は、今は、医師による問診が中心ですが、認知症の発症原因となるたんぱく質が脳の中にたまっているか、画像で確認できるようにすることで、いち早く認知症を診断できる技術の開発を目指すということです。機構では、今後3年以内に新たな診断法を確立したいとしています。
さらに、産業への応用では「トンネルのコンクリートに異常がないか、レーザーによって短時間で検査できる技術の開発」に取り組みます。現在、トンネルの検査は、係員がハンマーでたたいて音を聞いて判断する「打音検査」が中心になっていますが、レーザーを当たるだけでコンクリート内部の変化を迅速に捉えられる技術の開発を目指すということです。機構では、今後2年以内に実際のトンネルで実証実験を行いたいとしています。

放射線の技術を医療や産業へ 新研究機関発足

放射線の技術を医療や産業へ 新研究機関発足
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手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発など、放射線の技術を医療や産業に応用するための国の新たな研究機関が発足し、記念の式典が千葉市で開かれました。

新たに発足したのは「量子科学技術研究開発機構」で、機構の本部となる千葉市の施設で記念の式典が開かれ、馳文部科学大臣は「世界をリードする研究を期待している」と述べました。
この機構は、放射線を使った最先端のがん治療研究をリードしてきた「放射線医学総合研究所」と、加速器などさまざまな実験装置を使って放射線やレーザーの産業への応用を進めてきた「日本原子力研究開発機構」の一部門が統合してできました。国内で進められている放射線やレーザーに関する最先端研究の頭脳と実験施設とを1つの機構に集約することで、放射線の医療への応用やレーザー技術の産業への応用をこれまで以上に推し進めていくのがねらいです。
このうち医療の分野では、「手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発」に臨みます。体の中に投与するとがん細胞に集まる性質を持つ薬剤に、放射線の1つ「アルファ線」を出す物質を組み合わせて新しい薬剤を作り、「アルファ線」でがん細胞を死滅させることを目指します。
現在のがんの放射線治療では、がん細胞の周辺にある正常な細胞まで痛めてしまうことや転移した場合には治療が難しくなることが課題になっていますが、新たな薬剤が開発できれば正常な細胞への影響を最小限にできるうえ、転移した場合でも治療できる可能性があるということです。機構では、7年以内の実用化を目指しています。
また、機構では「脳の内部を画像で表示することで、認知症を診断できるようにする技術の開発」にも臨みます。認知症の診断は、今は、医師による問診が中心ですが、認知症の発症原因となるたんぱく質が脳の中にたまっているか、画像で確認できるようにすることで、いち早く認知症を診断できる技術の開発を目指すということです。機構では、今後3年以内に新たな診断法を確立したいとしています。
さらに、産業への応用では「トンネルのコンクリートに異常がないか、レーザーによって短時間で検査できる技術の開発」に取り組みます。現在、トンネルの検査は、係員がハンマーでたたいて音を聞いて判断する「打音検査」が中心になっていますが、レーザーを当たるだけでコンクリート内部の変化を迅速に捉えられる技術の開発を目指すということです。機構では、今後2年以内に実際のトンネルで実証実験を行いたいとしています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:46  | カテゴリ:科学のニュース
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