2016年04月10日 (日)

福島第一原発の廃炉テーマに国際フォーラム開催

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東京電力福島第一原子力発電所の廃炉について、国内外の専門家が意見を交わす初めての国際フォーラムが福島県いわき市で始まり、原子力施設の事故を経験したイギリスの自治体の市長は事故を起こした企業と地元との情報共有の重要性を強調しました。

10日から始まったフォーラムは福島第一原発の廃炉の計画などを立案している「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が開き、IAEA=国際原子力機関やOECD=経済協力開発機構など、国内外の専門機関の代表や専門家などが参加しました。
この中でイギリスのコープランド市の市長らは、地元にある原子力施設が放射性物質の放出を伴う事故を2度も起こしたことに触れ、「風評被害も含めて農業や漁業に大きな影響を与え、原子力産業と地元が透明性のある対話を行う関係を築くきっかけとなった」と述べ、情報共有の重要性を強調しました。
会場の一角では高い放射線量の中で廃炉を進めるために開発されたロボットも展示され、多くの参加者が性能について細かく質問していました。
一方で、地元からの参加者は全体の20%程度にとどまり、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名元理事長は「今回は初めてということで、十分に周知できなかった可能性がある。技術的な議論を世界と交わすことと地元への情報提供という2つの目的を満たすようなかたちを考えていきたい」と話していました。
この国際フォーラムは11日も開かれます。

専門家 国民の信頼得る一層の努力を

国際フォーラムの開催に合わせて来日したOECDの原子力専門機関のウィリアム・マグウッド事務局長がNHKのインタビューに応じ、福島第一原発の現状について、「汚染水や粉じんの発生が抑えられている。これらは大変重要な進歩だが、廃炉は始まりにすぎない」と述べました。
そのうえで直面する課題について、「最も重要な点は、日本政府が近隣の住民たちと信頼関係を築くことだと思う。その信頼はみずから勝ち取らなければならない」と述べ、事故で失われた信頼関係の行方が今後を大きく左右すると強調しました。
そして、「タンクで保管されている汚染水の処分をどうするのか、廃棄物はどうするのかといった疑問が出るたびに意思決定に何年もかけていると、途方もない年月がかかってしまう。意思決定を人々が信じられると思えれば、より速やかな廃炉が達成できるだろう」と述べ、政府や国に対し、地元住民や国民の信頼を得る一層の努力を求めました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:16:52  | カテゴリ:科学のニュース
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