2016年04月18日 (月)

エコノミークラス症候群の疑い 18人に上る

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NHKが熊本県内の医療機関に取材したところ、今回の一連の地震で、車の中で避難生活を続けていている人の中に、胸の痛みなどを訴えて病院に搬送され呼吸困難などを引き起こす「エコノミークラス症候群」の疑いがあると診断された人が、少なくとも18人に上ることが分かりました。このうち2人は意識不明の重体だということです。

熊本市の済生会熊本病院では、車の中で寝泊まりをしていた60代から30代までの男女10人が、立ち上がろうとした際に胸の痛みなどを訴えて搬送され、いずれもエコノミークラス症候群の疑いがあると診断されたということです。このうち、61歳の女性など2人が意識不明の重体だということです。
また、熊本赤十字病院では7人が、熊本大学医学部附属病院では、車の中で寝泊まりしていた66歳の女性1人が、17日、立ち上がろうとしたときに胸の痛みを訴えて、いずれもエコノミークラス症候群の疑いと診断されたということです。
こうしたケースをNHKが熊本県内の医療機関に取材したところ、今回の一連の地震で、車の中で避難生活を続ける人たちで「エコノミークラス症候群」の疑いがあると診断された人が少なくとも18人に上ることが分かりました。
エコノミークラス症候群は、ふくらはぎの静脈にできた血のかたまりが肺などに詰まり、呼吸困難を引き起こすもので、診断に当たった各病院の医師らは「ふくらはぎを動かすだけでも予防の効果があるので十分気をつけてほしい」と注意を呼びかけています。

重症の患者は

熊本大学医学部附属病院では、車の中で寝泊まりしていた66歳の女性が、17日、立ち上がろうとしたときに胸の痛みを訴えて搬送されてきたということです。女性はいわゆるエコノミークラス症候群の疑いと診断され、症状が重いことから入院しているということです。36歳の息子によりますと、女性は、エコノミークラス症候群を予防するため、車の中で姿勢を変えたり周辺を歩いたりしていましたが、断水のため、水分を十分に取っていなかったということです。
息子は「母は予防に務めていたが、車で避難している状態では予防できないと感じました。母親の容体が気がかりです」と話しています。
診断した掃本誠治准教授は、予防のために体を動していなければ、命を落とす事態もありえたと指摘しています。掃本准教授は「エコノミークラス症候群は、ふくらはぎの静脈にできた血のかたまりが肺に流れて起きる。ふくらはぎを動かすだけでも予防の効果があるので気をつけてほしい」と話しています。

10人が搬送された病院では

熊本市南区の済生会熊本病院では、17日と18日の2日間で、60代から30代までの男女10人が、立ち上がろうとした際に胸の痛みなどを訴えて搬送されてきたということです。いずれもエコノミークラス症候群の疑いと診断され、このうち2人が意識不明の重体になっています。
意識不明の重体になっている熊本市の60代の女性は、18日午前6時ごろ、寝泊まりしていた車の助手席から出て立ち上がろうとしたところ、胸の痛みなどを訴えて倒れたということです。病院に運び込まれましたが、その後、意識不明の状態になっているということです。
診断に当たった済生会熊本病院の西上和宏医師は、「車の中での避難生活が長引くと、今後、さらに重症化する患者が増えるおそれがある。車の中で寝泊まりしている人は定期的に水分補給を行い、1時間に1回は、足を動かすなど対策を取ってほしい」と注意を呼びかけています。

益城町では数千人が車中に寝泊まり

熊本県益城町では、車の中で避難生活を続ける人たちの中に、体の痛みなどを訴える人たちが出始めています。巡回している看護師は体調について聞き取りをするとともに定期的に体を動かすなどして、いわゆるエコノミークラス症候群にならないよう注意を呼びかけています。
熊本県益城町の展示施設「グランメッセ熊本」は地震で建物が被害を受けたため、屋内を避難所として使うことができず、町によりますと夜には2000台を超える車が駐車場に止まり、数千人が車の中で寝泊まりしているということです。西田誠一さん(66)と妻のキミ子さん(66)それに孫の一稀さん(17)は4日前から車の座席で寝泊まりしています。しかし、車内では寝返りが打てず横になって体を伸ばして眠ることもできないため、体中に痛みを感じるほか足がむくんでいるということです。西田さんは「夜も満足に眠れず、横になることもできないので体中が痛くて体力は限界です。いつまでこの生活が続くのか不安です」と話していました。
18日は看護師が巡回に訪れ、避難している人から体調について聞き取りをするとともに定期的に体を動かすなどして、いわゆるエコノミークラス症候群にならないよう注意を呼びかけていました。看護師の菅野訓子さんは「長時間車内に座っていると体調不良を起こす危険性が高まるので、2時間に1回は軽い体操をしたり足をマッサージしたりしてほしい」と話していました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:19:43  | カテゴリ:科学のニュース
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