2016年04月22日 (金)

熊本 南阿蘇の大規模土砂災害 「流動性地すべり」か

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今月16日のマグニチュード7.3の大地震で熊本県南阿蘇村で起きた大規模な土砂災害の現場では、厚さ10メートルを超える火山灰が降り積もってできた層が地下水を含んで、強い揺れによって一気に崩れる「流動性地すべり」という現象が発生したために、被害が広い範囲に及んでいたことが分かりました。

地盤災害が専門で京都大学防災研究所の釜井俊孝教授の研究グループは、今月16日のマグニチュード7.3の大地震で大規模な土砂災害が発生し、住宅が倒壊して今も1人の行方が分からなくなっている南阿蘇村河陽の高野台地区の現場を調査しました。

釜井教授は比較的なだらかな斜面にもかかわらず、土砂が500メートル以上にわたって流れ下っている点に注目し、斜面の地質を調べました。その結果、土砂崩れは厚さが10メートル余りの火山灰が降り積もってできた層と、その下にある薄い粘土層の境で起きていたことが分かりました。

火山灰層と粘土層の境には地下水が流れていて、釜井教授は地震の強い揺れによって、地下水を含んだ火山灰の地層が一気に崩れる「流動性地すべり」という現象が発生したため、なだらかな斜面でも土砂が遠くまで流れ下り、被害が拡大したと分析しています。釜井教授によりますと、5年前の東北沖の巨大地震の際に福島県白河市で13人が亡くなった土砂災害も「流動性地すべり」だったということです。

釜井教授は「なだらかな斜面のため、これまであまりリスクだと考えられてこなかった場所でも被害が出るのが流動性地すべりの特徴で今後、影響がさらに広がらないか、監視を続ける必要がある。また、火山灰が降り積もってできた同じような場所は全国に数多くあるので危険性がどこにあるか調べることが重要だ」と指摘しています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:27  | カテゴリ:科学のニュース
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