2016年05月10日 (火)

「ひとみ」運用断念を国の審議会に報告 厳しい意見も

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人為的なミスなどで、機体がバラバラになったとみられる天体観測衛星「ひとみ」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、一度も本格的に使用しないまま運用を断念することを、10日、国の審議会に報告しました。委員からは、基礎的な技術で重大な問題が重なっていることに厳しい意見が相次ぎました。

宇宙の謎に迫ろうとおよそ310億円をかけて開発された天体観測衛星「ひとみ」は、ことし2月に打ち上げられたあと3月26日に通信が途絶え、地上の望遠鏡などで調べた結果、太陽電池パネルが根元から折れてバラバラになったとみられることが分かりました。
このためJAXAは「ひとみ」について、一度も本格的に使用しないまま運用を断念することを先月28日に決定し、10日、文部科学省の審議会の「宇宙開発利用部会」に報告しました。
この中でJAXAは、これまでの解析で、プログラムのミスと人為的なミスによって衛星が異常な回転を起こし、遠心力によって太陽電池パネルが折れたとみられることを説明しました。
これに対し委員からは、衛星が誤って回転した場合の対処をそもそも想定していなかったのは不十分だとか、問題が起きたときに正常な状態に戻す機能も働かなかったのは致命的だなどと、基礎的な技術で重大な問題が重なっていることに厳しい意見が相次ぎました。
宇宙開発利用部会では、今後、専門家を集めた小委員会を設置して、原因や背景を詳しく検証することにしています。

佐藤東大名誉教授「しっかり議論を」

今回の問題を検証する小委員会の主査を務めることになった物理学者で東京大学の佐藤勝彦名誉教授は「トラブルの経緯は分かったが、その背後にある根本的な原因はまだ分かっていない。同じことを繰り返さないためにしっかりと議論していきたい」と述べました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:15:52  | カテゴリ:科学のニュース
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