2016年05月28日 (土)

「もんじゅ」根本から検討すべき 複数委員が意見

K10010537991_1605280637_1605280639_01_03.jpg

安全管理上の問題が相次ぎ、新たな運営主体を示すよう勧告を受けた福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」について、27日報告書を取りまとめた文部科学省の検討会では、複数の委員が、もんじゅの在り方そのものを改めて国が検討すべきだと意見を述べました。勧告を出した原子力規制委員会も議論に疑問を投げかけていて、今後、文部科学省の対応が問われることになります。

「もんじゅ」を巡り、原子力規制委員会は去年、運転を安全に行う資質を持っていないなどとして、日本原子力研究開発機構に代わる新たな運営主体を示すよう勧告し、文部科学省の検討会が議論を行ってきました。
検討会は27日の会合で、具体的な運営主体は示さず、外部の専門家が入る経営協議体の設置や、外部に頼らない保守管理の体制など、運営主体に必要な要件を示した報告書を取りまとめ、馳文部科学大臣に提出しました。
ただ、会合では座長を含む複数の委員が、日本の今後のエネルギー政策や、もんじゅの在り方について根本から改めて国が検討すべきだと意見を述べました。
また、規制委員会の田中俊一委員長は、今月25日の会見で「もんじゅの安全とは何なのかという議論は少なくともされていないのではないか」と述べ、検討会で十分な議論が行われたのか、疑問を投げかけています。
今後、文部科学省は具体的な運営主体を示すとしていますが、検討会や規制委員会の指摘をどのように受け止めるのか、対応が問われることになります。
また、協力を要請されている電気事業連合会は、電力会社が運営主体を担うのは難しいという考えを重ねて示していて、規制委員会が認める運営主体を示すことができるかは依然、不透明です。

長崎大学 鈴木教授「同じような問題起こるのでは」

文部科学省の検討会で行われた議論について、国の原子力委員会の元委員で長崎大学の鈴木達治郎教授は「もんじゅを含めた高速増殖炉や、原子力の研究開発の在り方、ひいては核燃料サイクルの在り方を根本的に見直すいい機会で、その議論をしたうえで、運営主体を議論すべきだと考えていたが、そういう議論がされなかったことが残念だ。何のために運転をするかがはっきりしないと対策も取れない。発電と研究開発という2つの使命を抱えたまま、新しい運営主体ができても同じような問題が起こるのではないか」と指摘しました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:06:39  | カテゴリ:科学のニュース
コメント(0) | トラックバック (0)


トラックバック

■この記事へのトラックバック一覧

※トラックバックはありません

コメント(0)

※コメントはありません

コメントの投稿

ページの一番上へ▲