2016年06月01日 (水)

"純野生"のトキのひな巣立つ 42年ぶり

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新潟県佐渡市に生息する国の特別天然記念物、トキのうち、自然界で生まれ育ったトキのつがいから誕生したひなが巣立ったのが確認されました。自然界生まれのつがいから誕生した、いわゆる「純野生」のトキのひなが巣立ったのは、絶滅前の昭和49年以来、42年ぶりです。

巣立ったのは、佐渡市の自然界で生まれ育ったトキのつがいの間に、4月末に誕生したひな2羽です。1日午前7時前から9時すぎにかけて、観察を行っていた環境省の職員が、2羽のひなが巣の近くの枝に移動しているのを確認し、ひなが巣立ったと発表しました。
自然界生まれのつがいから誕生した、いわゆる「純野生」のトキのひなが巣立ったのは、絶滅前の昭和49年以来、42年ぶりで、今後、自然界での増加につながると期待されています。
トキは乱獲や環境の悪化の影響で昭和56年に自然界から姿を消しましたが、人工繁殖による放鳥が続けられた結果、佐渡市では現在およそ150羽の生息が確認されていて、ことし、自然界生まれのトキのつがいの間に初めてひなが誕生していました。
巣立ったひなは1週間ほどで飛べるようになり、その後は田んぼなどで餌を取る姿が見られるようになるということです。
また、こうした「純野生」のひなは、さらに5羽が順調に育っているのが確認されていて、これから順次、巣立ちを迎えるものとみられます。
環境省佐渡自然保護官事務所の広野行男首席自然保護官は「放鳥から出発して、放鳥したトキが野生下でひなを誕生させ、さらにそのひなから次の世代が生まれた。徐々にトキが人の手から離れて自立していく状況が見え、大きな成果だと言える」と話していました。
また、佐渡で長年トキの飼育や繁殖を担当してきた金子良則獣医師は「ひなの映像を見たが、たくましさを感じた」と話していました。

人工繁殖などの取り組み

トキは、乱獲や環境の悪化で激減し、自然界からは昭和56年に姿を消しました。日本で生息した最後の野生のトキはメスの「キン」で、捕獲されましたが、卵を産まないまま平成15年に死に、国内の野生のトキは絶滅しました。
その後、佐渡市にあるトキ保護センターでは、中国から譲り受けたトキのつがいで人工繁殖を始め、8年前からは育ったトキを自然へ戻す取り組みが進められてきました。
その結果、4年前に放鳥されたトキどうしのつがいからひなが誕生し、おととしには放鳥されたトキと自然界で生まれ育ったトキのつがいの間にひなが誕生しました。そして、ことし4月、放鳥が始まってから初めて自然界で生まれ育ったトキのつがいに「純野生」のひなが誕生し、巣立ちを迎えることができるか注目が集まっていました。

「巣立ち」で繁殖が成功

トキのひなは一般的に、ふ化してから1か月余りで巣立ちます。
環境省では、トキのひなが両足で巣の外に出ることを「巣立ち」と定義していて、今回もこれが確認されたことから「ひなが巣立った」と判断しました。
トキは、巣立ちを迎えて初めて自然界での生息数に数えられるようになり、巣立ったことで繁殖が成功したことになります。
巣立ったひなは1週間ほどで飛べるようになり、しばらくは親鳥から餌をもらいながら行動しますが、その後、1か月ほどで親鳥から離れ、自立するということです。

投稿者:かぶん |  投稿時間:13:19  | カテゴリ:科学のニュース
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