2016年06月09日 (木)

ニホニウム 森田教授が喜びを語る

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「113番元素」を発見した理化学研究所のグループのリーダーを務める、九州大学の森田浩介教授は、日本ということばを取り入れた「ニホニウム」という名前の案が発表されたことを受けて、喜びを語りました。

物質のもとになる元素のうち、九州大学の森田浩介教授を中心とする理化学研究所のグループが発見し、日本に初めて命名権が与えられた「113番元素」について、化学に関する国際機関「国際純正・応用化学連合」は、名前の案を日本の提案どおり日本ということばを取り入れた「ニホニウム」に決め、日本時間の8日夜にホームページで発表しました。
これを受けて、森田教授は9日朝、埼玉県和光市の理化学研究所で記者団の取材に応じ、「周期表という非常にシンボリックな、化学を勉強する誰もが使っているものに日本のグループが作り出したものが載ることに、非常に大きな喜びを感じている」と喜びの気持ちを表しました。
続いて、記者会見を開き、「ニホニウム」という名前を提案した理由について、「われわれの研究が国民の皆さんに支えられていることを表したく、日本ということばを使いたかった」と述べ、「ジャポニウム」ではなかったことについては「日本語の名前がよかった」と明らかにしました。
また、「ニホニウム」が社会でどのような意味を持つのかについては、「日常生活には役に立たないが、118種類しかない元素の1つを日本が発見したということに大きな意義がある。理科や科学に興味を持つ人が少しでも増えればわが国にプラスになり、発見の意味は計り知れないほど大きい」と述べました。

119番以降の元素の発見目指す

森田教授は記者会見で、今後は、まだ見つかっていない119番目以降の元素の発見に挑みたいという意欲を示しました。森田教授は、元素の周期表を指さしながら、「まだ見つかっていない119番目以降の元素は全く未知の領域で、本当の意味でのフロンティアです。ここを目指すことは、科学者としての根源的な好奇心を刺激し、猛烈なドキドキ感があります」と述べ、研究者としての次の目標を明らかにしました。そして、「119番目以降の元素を見つけるには、より強く原子を発射させることができる加速器や、その強さに耐えられるだけの新しい標的の開発が必要で、これまでとは難しさが格段に違います」と述べ、難しい課題に挑む強い意欲を示していました。

文科相「実験装置の増強 全力で応援」

馳文部科学大臣は、埼玉県和光市にある理化学研究所を視察したあと、九州大学の森田浩介教授と共に記者団の取材に応じ、「元素の発見に至ったプロセスには、日本人らしい『進取の精神』と共に『協力の精神』が宿っていると感じている。名称は森田教授らしいと思うし、研究者が思いを持って名付けたものなので尊重したい」と述べました。
また、馳大臣は、森田教授が実験装置の増強に向けた財政的な支援を要望したのに対し、「次の目標を持つことは大変重要だ。国費を使うことなので、国民の理解をいただいたうえで全力で応援したい」と述べました。

研究室の学生らも喜ぶ

研究グループのリーダーを務める森田浩介教授の研究室に所属する九州大学の学生などからも喜びの声が聞かれました。
森田教授の研究室に所属する修士1年の光岡駿さんは「いつも先生からは『もっと勉強しろ』と言われていますが、研究室のみんなが先生のことをお父さんのように慕っています」と話していました。修士1年の庭瀬暁隆さんは「森田先生の下で学ぶために自分は九州大学に来ました。今回の発見は本当にうれしくて、きのうニホニウムの名前が発表されたときも興奮して眠れませんでした」と話していました。
また、研究室の助教を務める藤田訓裕さんによりますと、森田教授は学生や研究室のメンバーと納得がいくまで議論を交わしていて、打ち合わせが深夜に及ぶこともたびたびあったということです。藤田さんは「森田先生はいつも『基礎を大事にしろ』と指導されていて、その積み重ねが今回の発見につながったのだと思います」と話していました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:19:35  | カテゴリ:科学のニュース
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