2016年07月01日 (金)

水深7000m超の深海を探査 無人潜水艇開発へ

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日本周辺の海域の今後の深海探査の在り方を考える文部科学省の委員会が開かれ、世界でも探査が進んでいない水深7000メートルより深い場所まで潜れる新たな無人の潜水艇を開発し、生態系や地震のメカニズムなどの解明を目指すとともに、比較的浅い水深3000メートルまでの場所では、海底に眠っているとみられる資源の探査を効率的に進められる新たな技術の開発を急ぐ方針がまとめられました。

現在、日本が保有している潜水艇「しんかい6500」は、人が乗る潜水艇としては世界で2番目に深い、水深6500メートルまで潜ることができ、深海の生態系や、地震や火山活動に伴う海底の地形の変化などを調査しています。
しかし「しんかい6500」が、完成から27年がたち、古くなってきたことから、文部科学省の委員会が、今後の深海探査の在り方を議論し、1日の会合で方針を取りまとめました。

それによりますと、世界でも探査が進んでいない水深7000メートルより深い場所まで潜れる無人の潜水艇を新たに開発し、生態系や地震のメカニズムなどの解明を目指すとしています。そして、人が乗れるものとしても、水深7000メートルより深い場所まで潜れる新たな潜水艇の開発を目指すとし、実現すれば、現在1位の中国を抜くことになります。

また、比較的浅い水深3000メートルまでの場所では、海底に眠っているとみられる資源を効率的に探査できる技術や、環境に配慮しながら掘削できる技術の開発を急ぐとしています。

委員会の主査を務めた東京大学の道田豊教授は、「今後は、より深い未知なる深海の探査を進めるとともに、比較的浅い深海で海底の資源の探査も進めるという大きく2つの方針を確認することができた。日本は世界有数の広い深海を持ち、目的に応じて戦略的に探査を進めていきたい」と話しています。

日本の深海探査の歴史

日本の深海探査は、昭和50年代から本格化しました。昭和56年には、水深2000メートルまで人が乗って潜れる「しんかい2000」が完成し、日本近海の海底火山の周辺で「熱水鉱床」と呼ばれる鉱物資源の豊かな場所やそこに集まる生物の群れを発見しました。

平成元年には、当時、世界でも最も深い6500メートルまで人が乗って潜ることができる、「しんかい6500」が完成し、さらに深い海底での火山活動やそうした活動に伴って地形が動いた痕跡を発見しました。「しんかい6500」は、東日本大震災の後には、震源域の海底で地震と関係があるとみられる大きな亀裂も発見しています。

一方、日本では、人が乗る潜水艇よりももっと深く潜れる無人の探査機の開発も進められ、平成7年には、無人探査機「かいこう」が、深海1万911メートルまで潜ることに成功しました。しかし、「かいこう」は、平成15年、調査中に行方が分からなくなり、現在は7000メートルまで潜れる無人の探査機で調査が続けられています。

人が乗る潜水艇を巡っては、世界でも各国が技術の高さを競っていて、中国が2012年(平成24年)に、水深7062メートルまで潜ることに成功し、人が乗る潜水艇としては世界で最も深い記録となっています。続いて、2番目に6500メートルまで潜れる日本の「しんかい6500」、3番目に6270メートルまで潜れるロシアの潜水艇が続いています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:16:57  | カテゴリ:科学のニュース
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