2016年07月26日 (火)

ニホンウナギ 生息数回復へ放流方法見直しも

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絶滅のおそれがあるニホンウナギを回復させようと、全国の河川で、養殖ウナギを放流する取り組みが行われていますが、養殖のウナギと天然のウナギを同じ場所に入れると、養殖ウナギの生存率が低いことが中央大学などの実験で分かりました。これまでの放流方法では、効果を得られない可能性があり、水産庁は、放流方法を見直し、新たな指針を作る方針です。

ニホンウナギは、この30年間、漁獲量の減少傾向が続いて、おととしには国際自然保護連合から絶滅危惧種にも指定され、全国100余りの漁協や養殖業者では、生息数を回復させようと毎年200万匹余りの養殖ウナギを各地の河川に放流する取り組みを行っています。

中央大学と鹿児島県水産技術開発センターのグループは、放流した養殖ウナギが天然のウナギと共存できるか調べるため、同じ水槽や池に入れる実験を行いました。

このうち、天然のウナギと養殖のウナギを1匹ずつ同じ水槽に入れて、隠れがとなる細い筒にどちらが入るか調べる実験では、およそ90%の割合で天然のウナギが筒に入り、映像には、天然のウナギが、養殖のウナギに激しくかみつく様子が記録されていました。また、同じ池に入れる実験では、20か月後、天然のウナギは18匹のうちおよそ90%に当たる16匹が生き残ったのに対し、養殖のウナギは18匹の半数の9匹が死んでしまったということです。

こうした結果について、中央大学の海部健三准教授は「天然ウナギは想像以上に攻撃性が強く、天然のウナギがいる河川に養殖ウナギを放流するこれまでの方法では、効果を得られない可能性がある」と指摘しています。中央大学のグループでは、天然のウナギと競合しない放流の方法についてさらに研究を続けていて、水産庁は「今後の研究成果をもとに放流方法を見直し、新たな指針を作りたい」と話しています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:04:54  | カテゴリ:科学のニュース
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