2016年10月03日 (月)

大隅さんが受賞会見「ノーベル賞には格別の重さ」

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ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった東京工業大学・栄誉教授の大隅良典さんは、東京工業大学の本部がある東京・目黒区の大岡山キャンパスで、3日午後8時すぎから記者会見し、「研究者としては、この上なく名誉なことです。ノーベル賞には格別の重さを感じています」と喜びの気持ちを表しました。

会見で大隅さんは、今回の受賞につながった研究を始めたいきさつについて、「人がやらないことをやろうという思いから、研究を始めました。強調したいのは、この研究を始めたときに必ず『がん』の研究につながるとか、『寿命』の研究につながると確信して始めたわけではありません。そういうふうに、基礎研究が転換していくんだということを強調しておきたいです」と述べ、自然科学の分野での基礎研究の重要性を強調しました。

また、「サイエンスは、どこに向かっているのかがわからないところが楽しいのです。『これをやったらよい成果につながります』と言うのは、サイエンスにとってはとても難しいことです。すべての人が成功するわけではありませんが、チャレンジすることが科学の精神であり、その基礎科学を見守ってくれる社会になってくれることを期待したいです」と述べました。

大隅さんは、妻とも共同で研究を行った時期があったことを明らかにしたうえで、「私はいろんなことに甘えさせてもらって、いい家庭人だったとは思っていませんが、それにもかかわらず支えてくれた妻には感謝というのか、とてもありがたいという気持ちです」と述べました。若い世代へのメッセージを求められた大隅さんは「今、なかなか子どもたちが自分の興味を表現することが難しい時代になっている」と述べたうえで、「『あれっ』と思うことがたくさん世の中にあるので、子どもたちには、そうしたことへの気付きを大切にしてほしいです。分かっている気分になっているが、何も分かっていないことが、生命現象にはたくさんあります。子どもたちには『なんとかなるさ』というくらいの気持ちで、チャレンジしてくれる人が増えることを強く望んでいます。それと同時に、そうした子どもたちを支える社会であってほしいです」と述べました。

最後に大隅さんは、ノーベル賞の賞金の使い方について、「この年になって豪邸に住みたいわけでもありません。若い人たちの研究をサポートができるようなシステムができればいいと思います。私が生きている間に、一歩が踏み出せればいいなと思っています」と述べました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:21:48  | カテゴリ:科学のニュース
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