2016年11月29日 (火)

鳥インフルエンザ 青森と新潟の農場で処分進む

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青森県と新潟県の農場で、28日、アヒルやニワトリが相次いで死んでいるのが見つかり、鳥インフルエンザウイルスが検出されました。それぞれの農場では感染の拡大を防ぐため処分が進められています。

青森では29日中に処分終える見通し

青森市の農場のアヒルからH5型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受けて、青森県は、この農場のすべてのアヒルおよそ1万6500羽の処分を29日夜中に終える見通しです。

青森市の農場ではアヒル10羽が相次いで死に、28日、青森県が詳しい検査を行った結果、H5型の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。これを受けて、県は、29日午前0時半ごろから、この農場のアヒルおよそ1万6500羽すべてを処分する作業を続けています。作業は職員230人余りの態勢で進められ、県によりますと、午後3時までに全体の87.9%にあたるおよそ1万4500羽を処分し、当初の予定通り、すべての処分を29日夜中に終える見通しだということです。

農場から400メートルほど離れた青森市の市有地では、処分したアヒルを埋める穴を掘る作業も行われ、青森県は12月1日までに地中に埋める作業をすべて終えたいとしています。一方、青森県は、感染が拡大していないか確認するため、周辺の5か所で飼育されているニワトリなどを検査していて、30日にも結果が判明するということです。

新潟では24時間態勢で処分

新潟県関川村の養鶏場では、28日、ニワトリが相次いで死んでいるのが見つかり、県が詳しく検査を行った結果、H5型の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。

県では、この養鶏場で飼育されているニワトリ、およそ31万羽の処分を始め、自衛隊などとともに24時間態勢で作業を続けています。また、29日午後に開かれた対策本部会議では、鳥インフルエンザウイルスが検出された養鶏場から半径3キロ以内にある農場でニワトリに異常がないか調査を始めたことなどが報告されました。このほか、県内各地の野鳥が集まる場所で異常がないかの調査を進めていくことなどが確認されたということです。

県では養鶏場から半径10キロ以内にある59の養鶏場などを対象にニワトリや卵の移動や出荷を禁止するとともに、養鶏場につながる周辺の国道4か所に車両の消毒ポイントを設け感染拡大の防止を徹底しています。

鳥インフルエンザとは

鳥インフルエンザは、もともとはカモなどの水鳥にいたウイルスがふんなどを通じてニワトリをはじめほかの鳥に感染し、せきなど呼吸器の症状を引き起こす病気です。国内では大正14年に発生したあと80年近く確認されていませんでしたが、平成16年に山口県や京都府などの養鶏場で確認されました。

平成22年から翌年にかけては、鹿児島や宮崎、それに千葉など全国9つの県で、養鶏場のニワトリの感染が確認され、大陸からの渡り鳥が各地にウイルスを持ち込んだ可能性が高いと考えられています。感染はそれ以降も、たびたび確認されていて、おととしには熊本の養鶏場などで、去年1月にも岡山県と佐賀県の養鶏場で確認されています。

H5型とは

今回、青森と新潟で検出されたのは、いずれもH5型の鳥インフルエンザウイルスです。ウイルスは表面のたんぱく質の組み合わせによってさまざまな型に分けられます。
H5型のウイルスのうち、最もよく知られているのは、「H5N1型」で、これまでに世界50か国以上でニワトリや野鳥への感染が確認されています。平成16年以降、国内の養鶏場でもたびたび感染が起き、特に平成22年から23年にかけて全国で感染が相次ぎました。
一方、今シーズンは「H5N6型」のウイルスが国内の野鳥から検出されています。平成26年にラオスや中国、それにベトナムなどアジアの広い範囲で確認され、今月に入ってからは韓国で相次いで感染が報告されています。

まだ発生のない地域でも対策を

京都産業大学鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一センター長は、「今回のケースは中国や韓国で流行している鳥インフルエンザが原因と見られる」としたうえで、「渡り鳥が日本にウイルスを持ち込むルートとして、シベリアから北海道などを経由するルートと、朝鮮半島から来るルート、それに直接日本海を越える3つがあると考えられる」と指摘しています。

今回の青森と新潟のケースは樺太や北海道を通ってきた可能性があり、この秋、西日本の野鳥から見つかっているウイルスは朝鮮半島から来たと見られるということです。大槻センター長は、「来月初旬までは渡り鳥が越冬地に向かって移動している最中で、まだ発生のない関東や関西地方などにもすでにウイルスが侵入していると考えて対策をとる必要がある。養鶏場や鳥を飼育している施設では、野鳥が入らない対策をしたり、車両の消毒など厳重な防疫態勢を取ってほしいし、身の回りで死んでいる鳥を見かけても決して手に触れず、保健所などに早く通報するようにしてほしい」と注意を呼びかけています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:19  | カテゴリ:科学のニュース
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