2016年12月14日 (水)

日本原燃が必要な評価せず 規制委員会が報告命じる

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青森県にあるウラン濃縮工場を運営する日本原燃で、副社長がトップの品質管理を行う部署が、本来必要な評価をせずに、改善策が完了したなどと報告していたことがわかり、原子力規制委員会は「組織全体として、品質管理に欠陥がある」として、原燃に対し、詳しい経緯などを報告するよう命じました。この問題で、原燃が操業を目指している使用済み核燃料の再処理工場の審査にも影響する可能性があります。

ウラン濃縮工場では去年、放射性廃棄物がおよそ8年間にわたって、規定とは異なる場所に仮置きされていたことが、国の検査でわかったあとも、品質保証の体制が十分機能せず、原子力規制委員会から繰り返し改善を求められていました。

こうした中、先週まで行われた国の検査で、副社長がトップの品質管理を行う部署が、問題を受けて策定された改善策について、定められた評価をせずに、「対策は完了した」などとする報告を社長に行っていたことがわかりました。

規制委員会によりますと、この社長への報告は、副社長などの限られたメンバーで内容を決めた、故意の可能性があるということで、規制委員会は極めて重大な問題だとして、日本原燃に対し、詳しい状況を調べ、是正計画を作り報告するよう命じました。

田中委員長は「組織全体として相当欠陥がある。手抜きも甚だしい」と述べ、原燃の対応を批判しました。

これを受けて規制委員会は、原燃が操業を目指す使用済み核燃料の再処理工場について、今、行われている審査の中で安全に対する経営の考え方などを確認する必要があるとして、審査期間が延びる可能性を示しました。

再処理工場の審査期間 延長の可能性も

日本原燃の品質管理体制に重大な問題が見つかったことを受けて、原子力規制委員会は、審査中の青森県六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場について、安全に対する経営の考え方を確認する必要があるなどとして、審査期間が延びる可能性を示しました。

日本原燃の品質管理体制の問題については14日の規制委員会の会合で、法令に違反しているとして根本原因を分析し、是正措置の計画を作って来年1月末までに国に報告するよう命じました。

これを受けて規制委員会は、日本原燃が運営する六ヶ所村の再処理工場について、運転の前提となる審査の中で、安全に対する経営の考え方や原因の分析状況などを確認する必要が出てきたとして、審査期間が延びる可能性を示しました。

また、すでに審査に事実上合格したことを示す、審査書案の作成が行われている「ウラン濃縮工場」についても、品質管理体制などを改めて審議することを決めました。

これについて、規制委員会の田中俊一委員長は定例の記者会見で、「組織に魂が入っていないのではないか。品質保証は事業者の技術的能力や安全文化に関わるもので、審査への影響はゼロとは言わない」と述べました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:14  | カテゴリ:科学のニュース
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