2017年01月29日 (日)

日本の南極観測60年 昭和基地と中継結んで記念式典

K10010857101_1701291921_1701291928_01_03.jpg

日本の南極観測が始まって60年になる29日、東京・立川市にある国立極地研究所で南極の昭和基地と中継で結んで記念の式典が開かれました。

式典には南極で活動した観測隊の元隊員などおよそ100人が出席し、白石和行所長が「オゾンホールや隕石(いんせき)など南極での科学上の発見は越冬中の観測によるものでした。観測の成果をもとに科学活動を推進し、世界をリードしていきます」とあいさつしました。

日本の南極観測は60年前の昭和32年1月29日、第1次観測隊のうち17人が南極のオングル島に上陸して、活動の拠点を「昭和基地」と名付けてから始まりました。

これまでに58次にわたって、観測隊が南極に渡り、のべ3376人の隊員がさまざまな分野の科学観測を継続してきました。

29日は昭和基地と中継で結び、現地から隊員が1年間にわたって地質や生物、それに気象などさまざまな分野の観測を行っていることや、曜日を忘れないよう金曜日にはカレーを食べていることなどが紹介されました。

第58次観測隊の岡田雅樹越冬隊長は「昭和基地はこの60年間で大規模化、高度化していますが南極の自然は変わりません。南極観測が今後10年20年、さらにその先へ進んでいけるよう観測成果を上げていきたい」と述べました。

29日は式典に合わせて研究所が一般公開され、訪れた家族連れが、南極で採取され30年余りにわたって冷凍保存されていたコケから取り出された微生物が元気に動く様子を顕微鏡で観察したり、南極の氷河から取り出した気泡の入った氷を触ったりしていました。

小学2年生の男の子は「南極の氷はざらざらしていました。たくさんの隊員の人たちが南極で活動していると聞いたので、僕も行ってみたいと思いました」と話していました。

延べ3376人が観測を継続

第1次観測隊に連れられた樺太犬が悪天候のため南極に取り残され、1年後にこのうちタロとジロの2頭が奇跡的に生き延びて元気な姿を見せ、日本中を感動させました。

日本からは、これまでに58次にわたって観測隊が南極に渡り、延べ3376人の隊員がさまざまな分野の科学観測を継続してきました。

昭和44年には、昭和基地から300キロ離れた内陸で隕石を発見、その後も次々と隕石を採集し、太陽系の成り立ちや星の進化を探る研究の礎になりました。

昭和57年には、昭和基地での観測で上空のオゾン量が急速に減っていることを捉え、2年後に南極上空のオゾンホールについて世界で初めて報告しました。

日本の観測隊は現在、昭和基地と、4か所目の基地となる「ドームふじ」を拠点に観測を行っています。
南極は「氷床(ひょうしょう)」と呼ばれる積み重なった雪に覆われていて、より深い場所にある古い年代のサンプルを採集するため、新たに5か所目の基地の建設が計画されています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:44  | カテゴリ:科学のニュース
コメント(0) | トラックバック (0)


トラックバック

■この記事へのトラックバック一覧

※トラックバックはありません

コメント(0)

※コメントはありません

コメントの投稿

ページの一番上へ▲