2017年02月02日 (木)

福島第一原発2号機 格納容器で高い放射線量 推定

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東京電力福島第一原子力発電所2号機で行われている調査で、撮影された画像の解析から格納容器の一部の放射線量が最大で1時間当たり530シーベルトと推定されることがわかりました。人が死に至るレベルに短時間で達する極めて高い値で、東京電力は、核燃料が原子炉から溶け落ち、燃料デブリとなって格納容器の内部で強い放射線を出している可能性があるとして今後、ロボットによる詳しい調査を行うことにしています。

福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料は内部の構造物と混じって燃料デブリとなっているとみられ、2号機では先月30日に格納容器の内部をカメラで撮影する調査が行われました。東京電力は2日、撮影された画像を解析して放射線量を評価したところ、原子炉を真下で支えているペデスタルと呼ばれる円筒状のコンクリートの外側で最大で1時間当たり530シーベルトと推定されることを明らかにしました。

これは、人が死に至るレベルに短時間で達する極めて高い値で、最大で30%程度の誤差がある可能性はあるものの、2号機の格納容器内で事故の翌年に計測された1時間当たり73シーベルトに比べても高くなっています。このほかに、解析が行われた格納容器の入り口付近は最大で1時間当たり50シーベルト、ペデスタルの入り口付近は1時間当たり20シーベルトで、格納容器の外側への放射性物質を含むガスの漏えいはないとしています。

東京電力は、核燃料が原子炉から溶け落ち、燃料デブリとなって格納容器の内部で強い放射線を出している可能性があるとして今後、放射線量や温度を計測できるロボットによる詳しい調査を行うことにしています。ただ、ロボットを移動させる予定の原子炉の真下にある金属製の格子状の床は先月30日の時点で、一部脱落していることがわかっているうえに、画像を処理した結果、あらたに1メートル四方にわたって、脱落しかかっている部分があることもわかりました。

東京電力は、溶けた核燃料の熱の影響を受けた可能性があるという見方を示すとともに、ロボットで調査できる範囲が一部に限られるおそれがあるとして、ロボットの移動ルートを慎重に検討したうえで調査を行うとしています。

専門家「溶融燃料が水につかっていない可能性」

原子炉を覆う格納容器の内部で撮影した画像から評価した値として、1時間当たり500シーベルト余りという極めて高い放射線量が示されたことについて、日本原子力学会の「廃炉検討委員会」の委員長で、法政大学の宮野廣客員教授は、「この値が正しければ非常に高い値で、溶け落ちた核燃料の一部が近くにあって水につかっていない可能性がある」と話しています。

考えられる状況として、宮野客員教授は「核燃料が原子炉の底を抜けて落ちる際に、一部が原子炉の真下にある『ペデスタル』と呼ばれる円筒形のコンクリートの外側にまで漏れ出し、水につかっていない可能性がある。まずはこの値が正しいか詳しく調査する必要があるが、これほど放射線量が高いと調査用のカメラが長く持たない可能性があり、調査方法も工夫する必要がある」と指摘しました。

そのうえで宮野客員教授は「仮に溶け落ちた核燃料の一部が水につかっていなかったとしても、分厚いコンクリート製の格納容器に覆われており、外部に直接、強い放射線が出たり、高い濃度の放射性物質が漏れ出すことはない」と話しています。

原子炉下の堆積物が鮮明に

東京電力が先月30日に撮影した2号機の格納容器内部の画像を鮮明にする処理を行った結果、原子炉の真下にある構造物や作業用の足場にこびりつくような多くの堆積物の様子が浮かび上がりました。

原子炉の底の部分には原子炉の出力を調整する「制御棒」を動かす装置がありますが、画像では、装置を覆う金属製の筒型の枠やケーブルがほぼ原型をとどめていることが確認できます。

しかし、こうした装置の表面を灰色や褐色に見える物質が流れ落ちたようにこびりついているのがわかります。その真下にある作業員が歩く金属製の格子状の足場は一部脱落し、大きな穴があいたようになっているのが確認できます。

また、脱落した足場とその周辺は、堆積物に厚く覆われているように見えます。堆積物は表面が凸凹していて、カメラからの照明を反射して鈍い光を放っています。東京電力は、この堆積物が原子炉から溶け落ちた核燃料が構造物と混じり合った燃料デブリかどうか、画像を詳しく解析することにしています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:20:53  | カテゴリ:科学のニュース
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