2017年02月17日 (金)

燃料デブリ確認至らず 今後の調査計画検討へ

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東京電力福島第一原子力発電所2号機でロボットによる内部調査が行われ、事故前にはなかった堆積物の映像や放射線量のデータが得られましたが、溶けた核燃料と構造物が混じった燃料デブリの確認には至っていません。国や東京電力は、デブリの取り出し方針決定に向けデータを分析するとともに、今後の調査計画を検討することにしています。

福島第一原発の事故では、溶け落ちた核燃料が原子炉の底を貫通し、その下の格納容器の内部で、構造物と混じり合った燃料デブリと呼ばれる塊になっていると見られます。

その取り出しに向け、東京電力は2号機の格納容器の内部を探るため、先月からの事前調査に続き、16日、サソリ型と呼ばれるロボットを投入しました。

一連の調査の映像で、事故前にはなかった、何かが溶けたような堆積物が、中心部に向かう金属製のレールの上や原子炉を支えるペデスタルと呼ばれる壁の内側にある作業用の足場で見つかりました。

原子炉の真下にあるこの足場は、一部、脱落していることもわかり、燃料デブリの影響を受けた可能性があります。

また、ペデスタルの外側で、ロボットの線量計の測定値で1時間当たり210シーベルトという高い値が計測され、東京電力は、ペデスタルの外側にもデブリが存在している可能性があると見ています。

しかし、16日の調査で、ロボットは目標としていた原子炉の真下まで進めず、一連の現場での調査はデブリの確認に至ることなく、いったん終わりました。

国や東京電力は、この夏をめどとしているデブリの取り出し方針決定に向け、得られたデータを分析するとともに、別のロボット投入も含め、今後の調査計画を検討することにしています。

「画像やデータ得られ 調査は失敗ではない」

16日の記者会見で、東京電力の岡村祐一原子力立地本部長代理は「ロボットが目標の原子炉の真下に進めなかったことは残念だが、格納容器内部の鮮明な映像や放射線量などのデータが得られ、調査は失敗ではない。今回、ロボットが通ったルートが使える可能性があることがわかったので、別のロボットを投入することもありうる。今後、データの詳しい分析を進めて、燃料デブリの取り出しに向けた検討に反映させていきたい」と述べました。

道のりの険しさ 改めて浮き彫りに

福島第一原子力発電所2号機で行われた今回の調査では、核燃料が溶け落ちたと見られる原子炉の真下の状況を、事故後初めて、カメラで捉えるなど、一定のデータが得られましたが、事故に伴う損傷や強い放射線の影響で調査は限定的なものとなり、道のりの険しさが改めて浮き彫りになりました。

先月下旬から行われた一連の調査では、格納容器の内部にカメラやロボットが3回にわたって投入されました。

このうち、最初の調査では、核燃料を納めていた原子炉を支えるペデスタルと呼ばれる壁の内側で、事故前にはなかった大量の堆積物がある様子や、金属製の作業用の床が一部脱落している様子が初めて捉えられました。

堆積物は、溶けた核燃料が原子炉の底を貫通して構造物と混じり合ってできた燃料デブリの可能性があり、放射線量なども実測する本格的なロボット調査に注目が集まりました。

しかし、続いて行われた事前の調査で、1時間当たり最大で数百シーベルトという極めて高い放射線の影響か、ロボットのカメラが故障するトラブルが起きました。

また、線量計も備えたサソリ型と呼ばれるロボットによる本格的な調査は、移動ルートの予定だった原子炉真下の足場が脱落していることで、調査範囲が限られたうえに、実際に投入された後は堆積物の影響か、目標の原子炉の真下にも進めませんでした。

結局、一連の調査は限定的なものとなり、取り出しに向けた道のりの険しさが改めて浮き彫りになりました。

これについて、東京電力は「燃料デブリの取り出しは厳しい状況が想像されるが、格納容器内部の鮮明な映像や放射線量などのデータが得られたのは大きな前進だ」と成果を強調しています。

国や東京電力は、今回の映像を鮮明化するなどデータを詳しく分析するほか、追加調査を検討するとしていますが、ことし夏ごろをめどとしているデブリの取り出し方針をどのように決めていくのか、今後の対応が注目されます。

投稿者:かぶん |  投稿時間:06:04  | カテゴリ:科学のニュース
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