2016年04月11日 (月)

アフガニスタンからの流出文化財の返還式

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内戦や紛争が長く続いていたアフガニスタンから海外に流出し、日本で保護されていた貴重な文化財がアフガニスタン政府に返還されることになり、11日東京・上野で返還式が行われました。

アフガニスタンでは、30年にわたる内戦や紛争で数多くの文化財が略奪などされたあと、外国に持ち出されて売買され、一部は日本にも入ってきました。
このうち平成13年以降に日本で保護され、保管されてきた石像や壁画などの貴重な文化財合わせて102点がアフガニスタン政府に返還されることになり、11日東京・上野で返還式が行われました。式典には文化財の保護を進めてきた団体「流出文化財保護日本委員会」やアフガニスタン政府の関係者が出席し、文書が取り交わされました。

今回、返還された文化財の中にはギリシャ文明がアフガニスタンまで伝わっていたことを示す彫刻の一部「ゼウスの左足」などが含まれています。流出文化財保護日本委員会の宮廻正明委員長は「今回の取り組みによって文化の力が世界平和につながるきっかけになればうれしい」と話しています。アフガニスタンのザルダシュト・シャムス情報文化副大臣は「多くの文化財が返還されたことは、戦争で荒廃したアフガニスタンが文化的なアイデンティティーを取り戻すためにも大きな意味があると思います」と話していました。

返還された文化財は、12日から6月19日まで上野の東京国立博物館で開かれる「黄金のアフガニスタン」展と東京芸術大学で開かれる展示会で見ることができ、そのあと、アフガニスタンに戻されることになっています。

文化財返還の経緯

アフガニスタンは古くから東西をつなぐ交易路で、“文明の十字路”とも呼ばれ、ギリシャ文明や仏教など多様な文化の影響を受けた文化財が残されてきました。
ところが、1979年以降、紛争や内戦が続くなか、博物館などに収蔵されていた文化財の略奪や盗難が相次ぎ、海外の古美術市場などで取り引きされました。さらに2001年には、イスラム原理主義勢力の旧タリバン政権によって博物館の収蔵品やバーミヤンの石仏などの破壊命令が出され、石仏2体が破壊されました。

こうしたなか、7年前に亡くなった画家の平山郁夫さんが、母国から流出した文化財を「文化財難民」として保護したうえで、将来、返還する取り組みを行うべきだと呼びかけました。平山さんが中心になって設立された流出文化財保護日本委員会がアフガニスタンから集めた文化財は102点に上り、いずれも持ち主から委員会に無償で譲渡されました。これまで東京芸術大学や山梨県にある平山さんの美術館で保管されていましたが、去年、アフガニスタン政府から要請があったことなどから返還が決まりました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:18:58  | カテゴリ:文化のニュース
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