2016年04月28日 (木)

紫綬褒章受章の周防正行さん「驚きが1番の力」

K10010501511_1604280530_1604280532_01_02.jpg

紫綬褒章の受章について映画監督の周防正行さんが報道機関の共同インタビューに答え、「喜びだったり、怒りだったり、自分の知らないものに出会ったときの驚きが映画づくりの1番の力だ」と述べました。

インタビューでは、はじめに、作品の少なさを引き合いに出して、「デビューして最初に映画を撮ってから32年で8本。あまりにも数少ないんじゃないかと思って、それはちょっと申し訳ないなと。好きでやりたいことしかやってこなかったにもかかわらず、評価してもらえるというのはツイテるな、幸運な仕事をしてきたんだと改めて思いました」と喜びを語りました。

昭和59年にピンク映画で映画監督としてデビューした周防さんは、当時を振り返り、「10代から20代って本当に不安で、自分に何ができるのか、何をやったらいいのか分からなくて、ただ闇雲に映画が好きだから映画の世界に入った。今思っても二度とああいう形で映画を作ることはないだろう。自分が撮った時間の重さ、あの感覚は、やっぱり1番、僕の中では重く残っている。1本撮ったことで、『よし!この世界でなんとか生きていこう』という覚悟はできた気がする」と述べました。

周防さんといえば、サラリーマンの社交ダンスを描いた「Shallweダンス?」や、痴漢のえん罪を題材にした「それでもボクはやってない」など、社会の一面を鋭くえぐるヒット作で知られますが、テーマをどう設定するかについては、「社交ダンスもそうで、あんなふうに本当に喜びに満ちあふれて踊る。サラリーマンが、会社帰りにダンス教室やダンスホールに行っている姿は、僕の知る日本人像とは違った。それは喜びだったり、裁判だったら怒りだったり、自分の知らないものに出会ったときの驚きは、僕の作品づくりの1番の力だ」と語りました。

周防さんの信条といえば徹底した取材です。取材にかける思いについては、「自分の頭の中で考えたことがいかに狭いか、取材でまず何か驚いて、そのことを聞くと、そうだったのって驚きの連続になる。映画なので、誰かが見たらウソだって思う部分はある。意識してつくウソはあると思うが、知らないでつくウソだけはやめようと。『それでもボクはやってない』は3年取材することになったが、人の話だけでなく、法律をきちんと勉強することも含めて、知らないでつくウソはやめようと思った」と話しました。

次回作について、周防さんは「第2稿が上がったところ。ことし準備して来年撮影。今までと全く違うということしか今のところ言えない。現実の取材というよりは想像力で勝負だ」と述べたうえで、今後の作品については、「今までのやり方で映画にしていると自己模倣になっていきそうで、そういうのが通用しない企画をやるっていうのは前よりもすごく強くなった。なるべく枠組みを自分がはみ出さざるを得なくなるような企画をやってみたいと思う」と抱負を述べました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:05:33  | カテゴリ:文化のニュース
コメント(0) | トラックバック (0)


トラックバック

■この記事へのトラックバック一覧

※トラックバックはありません

コメント(0)

※コメントはありません

コメントの投稿

ページの一番上へ▲