2016年05月13日 (金)

松本幸四郎さん「戦友を失った」 蜷川さんの死悼む

12日亡くなった演出家の蜷川幸雄さんに数多くの追悼の声が寄せられるなか、半世紀以上にわたって親交のあった俳優の松本幸四郎さんがNHKのインタビューに応じ、「『戦友』を失い、心にぽっかり穴が開いたようです」と述べて、蜷川さんの死を悼みました。

松本幸四郎さん(73)は、昭和49年に蜷川さんが演出したシェークスピアの戯曲、「ロミオとジュリエット」に、ロミオ役として出演しました。
「ロミオとジュリエット」は蜷川さんが小劇場から商業演劇に活動の場を移して初めて手がけた作品で、斬新な演出手法が高い評価を受け、多くの人が蜷川さんを知るきっかけとなりました。当時の蜷川さんについて、幸四郎さんは「灰皿を投げるような怖い演出家と聞いていたので自分も驚かせるような演技をしようと思い、台本にはありませんでしたが、客席を走るロミオを演じてみせました。すると蜷川さんがとても喜んでくれたのを覚えています」と振り返りました。
この後、幸四郎さんは「リア王」や「オセロー」など、蜷川さんが演出するシェークスピアの戯曲に次々と出演しました。これについて幸四郎さんは「私のことを『こんなにいい役者がいるんだ』と言って認めてくれました。蜷川さんと共に革新的なシェークスピアの舞台を作ることができたのは本当に光栄でした」と述べました。
また、幸四郎さんは当時の演劇界に与えた影響について、「蜷川さんが商業演劇を手がけてから、日本の現代劇は180度変わりました。『蜷川さんの芝居を見たい』と観客に言わせたのは大きな功績です」と話しました。そして「かけがえのない『戦友』を失い、心にぽっかり穴が開いたようですが、蜷川さんに出会えて本当に多くのことを学びました。残った僕らは悲しみを悲しみに終わらせずにこれを勇気に変えてあしたからのお芝居を頑張るだけです」と述べました。

蜷川さんの遺体 自宅へ

東京・東久留米市にある蜷川幸雄さんの自宅前には、午前中から多くの報道陣が集まりました。そして、午後4時50分、蜷川さんの遺体を乗せたワゴン車が到着すると、10人余りの関係者が静かに家の中に運び込みました。このあと午後6時すぎには長女で写真家の蜷川実花さんが到着し、報道陣に「お疲れさまです」と声をかけ、そのまま家の中へと入っていきました。

投稿者:かぶん |  投稿時間:10:44  | カテゴリ:文化のニュース
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