2016年07月15日 (金)

人間国宝に歌舞伎俳優の中村東蔵さんら5人

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伝統的な芸能や工芸の分野で高い技術をもつ重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝に、歌舞伎俳優の中村東蔵さんら5人が新たに認定されることになりました。

これは15日、文化庁の文化審議会が馳文部科学大臣に答申しました。新たに人間国宝に認定されるのは、歌舞伎俳優の中村東蔵さん、本名、河野均さん(78)。能シテ方の野村四郎さん(79)。同じく能シテ方の大槻文藏さん(73)。琵琶演奏家の奥村旭翠さん、本名、奥村和美さん(65)。紬織の染織作家の村上良子さん(66)の合わせて5人です。

これで人間国宝の認定は116人となり、技の向上や後継者の育成のため毎年、国から200万円の助成金が交付されます。

中村東蔵さんとは

歌舞伎俳優の中村東蔵さんは東京都出身の78歳。舞台や映画で活躍したあと、23歳のとき歌舞伎界に入り、昭和36年に「加賀見山旧錦絵」で初舞台を踏みました。昭和42年に六代目中村東蔵を襲名。男役の「立役」と「女方」の両方を老若問わず務めることのできる芸域の広さに定評があります。近年では、「近江源氏先陣館盛綱陣屋」の母微妙役や、「競伊勢物語」の母小由役といった大役を務め、老母役で高い評価を得ています。

中村東蔵さんは「話を聞いたときはびっくりして、えっ、自分がと思いましたが、大変うれしかったです。私はただただ芝居が好きで、好きなことをやれるのがうれしいなと毎日過ごすうちに、いつの間にか五十何年も過ぎていました。母がいちばん喜んでくれると思います」と話していました。

奥村旭翠さんとは

筑前琵琶の演奏家、奥村旭翠さんは大阪出身の65歳。高校生のころ、琴や三味線を始めましたが、22歳のとき琵琶の音色に魅了されて人間国宝の故・山崎旭萃さんに入門しました。琵琶の道に進んでからは、精力的な演奏活動を続ける一方で、筑前琵琶橘流日本橘会の大師範として、弟子の育成にも取り組んできました。奥村さんは琵琶の伝統的な演奏法を基本に、荒々しさや悲哀を帯びた音色を使い分ける高い技術と情感のこもった語りが高く評価されていて、平成8年には大阪文化祭賞を受賞しています。

奥村さんは「天からいきなり降ってきたような気分で驚いています。人間国宝に値するような芸になるようさらに励めという意味だと思います。いい音色だねと感じていただけるように努力していきたいと思います」と話していました。

村上良子さんとは

村上良子さんは秋田県出身の66歳。絹の糸を使った織物、「紬織」で知られる京都市左京区の染織作家です。村上さんは「草木染め」の作品で知られる人間国宝の志村ふくみさんの指導を受けて紬織の技術を習得し、1本の糸を複数の色に染め分け、横糸だけで模様を織り出す「つづれ織り」の技法を取り入れるなど、伝統技術に独自の工夫を加えた作品を作り出してきました。作品は色彩の美しさと大胆なデザインが特徴で、品格を備えた現代的な表現が高く評価されています。岡山県の大学で指導にあたるなど、後進の育成にも力を入れ、平成19年には紫綬褒章を受章しています。

村上さんは「この仕事に対する責任を感じました。伝統ということばの意味を意識しながら、これからも精進していかないといけないと思っています」と話しています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:17:45  | カテゴリ:文化のニュース
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