2016年11月02日 (水)

宝石サンゴ 人工増殖につながる成果 高知

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乱獲や密漁で資源量の減少が懸念されている、高級な宝飾品に使われる「宝石サンゴ」を人工的に増やそうと、高知県の研究所がサンゴを切断したうえで海に沈める実験をしたところ、半年後に組織の数などが増えているのが確認されました。研究所は「資源保護につながる技術だ」として期待を寄せています。

「宝石サンゴ」は高級宝飾品の材料として人気が高まっていますが、最近は小笠原諸島の周辺で中国漁船による密漁と見られる行為が相次ぐなどして資源量の減少が懸念されています。

これを受けて、全国有数の産地、高知県にある「黒潮生物研究所」が人工的に増やす方法を開発しようと、地元の漁業者から提供を受けた宝石サンゴの1種「アカサンゴ」を使い、枝のようになっている部分を複数に切断したうえでコンクリート製の魚礁に移植し、深さおよそ100メートルの海底に沈める実験を行いました。その結果、およそ半年後には移植したそれぞれの部分で、栄養分をとる「ポリプ」と呼ばれる組織の数や、骨格を覆う「肉」の表面積が増えているのが確認されたということです。

宝石サンゴをめぐっては、絶滅のおそれがある野生生物の国際取り引きを規制するワシントン条約の締約国会議で、先月、生息状況や取り引きの実態調査を求める提案が採択されています。

黒潮生物研究所の中地シュウ所長は「資源保護と持続的な利用の両立につながる技術と考えられる。人工増殖の方法を確立できるよう研究を続けたい」と話しています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:04:47  | カテゴリ:文化のニュース
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コメント(1)

挿し木で枝を増やすように、海でも、珊瑚の組織の挿し木ができるなんて素晴らしいですね。
宝石珊瑚としての需要が充当されれば、たくさんの漁船の海洋活動も平穏になり、喜ばしいことです。
珊瑚はきれいな海にしか生息しないので、ポリプと肉の増殖技術を活用して、たくさんの海域で珊瑚礁を保全できれば、海洋の生態系が整った豊かな海が地球のぐるりに戻ってくるかもしれないと思いました。
稚魚の養殖と放流、水質改善、そして珊瑚の増殖など、創意工夫の粋を凝らして、足らざるところを補う、踏み込んだ環境保全の研究の真摯な研鑽と取り組みには、敬意を覚えます。
単細胞生物や酵母など見ても、細胞を増やして繁栄に努める生命体のプログラムは自然の常ですね。
生命倫理を慎重に鑑みながらの培養や遺伝子の技術で、かつてその群れが空を覆うほどだったムネアカバトなど、絶滅した種も剥製の毛一本細胞ひとつから、いずれ全姿を復元できるかもしれない。
アカサンゴのポリプと肉の増殖から、そんなことも思いを巡らした次第です。
保全された珊瑚礁の、百年に一度といわれる珊瑚の産卵は、雪のように美しいでしょうね。

投稿日時:2016年11月03日 15:12 | 雪うさぎ

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