2017年02月24日 (金)

村上春樹さん4年ぶり長編小説が発売 午前0時から書店にファン

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小説家・村上春樹さんの4年ぶりとなる長編小説が、24日から書店に並び、午前0時から販売を始めた書店には、いち早く買い求めようと熱心な読者が集まりました。

24日に発売された「騎士団長殺し」は、第1部と第2部からなる村上春樹さんの14作目の長編小説で、発売時の発行部数は2冊合わせて130万部に達しています。一部の書店では、日付が変わった午前0時から販売を始め、このうち東京・千代田区の大型書店は午前0時から1時まで特別に店を開けて、出版を祝うイベントを行いました。

この書店では、いったん店を閉めたあとの23日夜8時半ごろから看板を設置したり、店頭に運び込まれた本を積み上げたりと準備を進めました。そして、午前0時近くになると、待ちかねた熱心な読者およそ20人が集まってカウントダウンをして日付が変わるのを見届け、陳列された本を隠した幕が落とされると、すぐに手に取ってレジに並んでいました。

本を購入した大学生の女性は、「新作の情報を聞いたときから楽しみだったので、きょうは夜更かしをして読むと思います」と話していました。この書店では今回初めて、店内で夜を徹して読みたいという人のために、毛布や温かい飲み物を用意して読書コーナーを設けました。

村上さんの長編小説が発売されるのは、前作の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」から4年ぶり、複数の巻にまたがる本格的な長編小説としては「1Q84」以来、7年ぶりです。

三省堂書店の内田剛課長は、「村上春樹さんの新作は、何年かに一度のイベントです。今の出版業界には数少ない、『飛ぶように売れる』作品なので、心待ちにしている読者とともに内容を楽しみにしながら盛り上げていきたい」と期待とともに話していました。

作品発表のたび社会現象に

村上春樹さんの作品は、3部にわたる長編小説「1Q84」が単行本だけで380万部以上を売り上げるなど、発売されるたびに社会現象となっています。

村上春樹さんは昭和54年、「風の歌を聴け」で文芸誌の新人賞を受賞し、作家としてデビューしました。続く「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」と合わせた三部作は、都会の若者たちを包む喪失感を簡潔な文体で描き、新しい世代の作家として注目を集めました。

昭和62年には「ノルウェイの森」が爆発的な人気を呼び、単行本の売り上げが400万部を超えるベストセラーとなりました。友人や恋人の突然の死を経験した大学生の主人公の混乱と再生が静かな筆致で描かれ、村上さんを現代の日本を代表する作家に押し上げました。

その後、8作目の長編「ねじまき鳥クロニクル」が200万部を超える一方で、平成7年の地下鉄サリン事件の被害者に取材して書いたノンフィクション「アンダーグラウンド」は、現実の社会の問題を正面から捉え、読者に驚きをもって迎えられました。

デビュー30周年となる平成21年に発表した小説の「1Q84」は、カルト教団や性的虐待などの社会問題を正面から描いて話題を集め、単行本だけで380万部以上を売り上げる記録的なベストセラーになり、続く「色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年」も発売後1週間で100万部を超えるなど、村上さんの新刊は発売されるたびに社会現象となっています。

海外でも英語やフランス語、中国語など50以上の言語に翻訳されて広く読まれているだけでなく、「フランツ・カフカ賞」や「エルサレム賞」、「カタルーニャ国際賞」などを次々と受賞しています。

投稿者:かぶん |  投稿時間:02:45  | カテゴリ:文化のニュース
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