全文掲載:芥川賞受賞会見・田中慎弥さん

少年の性と暴力の衝動を描いた「共喰い」で第146回芥川賞の受賞が決まった田中慎弥さん(39)。
昨日の受賞会見では「もらってやる」発言が物議を醸しています。どのような文脈での発言なのか、受賞会見を全文掲載します。
司会)田中さんに今の気持ちから一言
確かシャーリーマクレーンだったと思いますが、アカデミー賞の候補に何度もなって、最後にもらったときに「私がもらって当然だと思う」って言ったそうですが、まあだいたいそういう感じです。
4回も落っことされた後ですから、ここらで、断ってやるのが礼儀だと思いますが、私は礼儀を知らないので。
もし断ったと聞いて、気の小さい選考委員が倒れたりなんかしたら都政が混乱しますんで。都知事閣下と東京都民各位のためにもらっといてやる。あの、とっとと終わりましょう。
(以下、質疑)
Q:東京で書いていない方が受賞しましたがそのことについては?
そのことに関しては感想はありません。
Q:ほかの受賞された方の作品については。
読んでないので分かりません。
Q:5回目の候補での受賞となりましたが
1回目で受賞するのがそれは一番いいので、5回目というのは間抜けです。
終わりましょうよ、もう・・。
Q:田中さんは20歳のころから・・・
それは、きのうもほかのところでしゃべったので面倒くさいんだけど。
いい、いい、終わり。
Q:今まで働いたことがないことが話題になっていますが、仕事の見つからない若者に何かメッセージを。
それは人によって状況違うので、私が言えることはありません。
私は、本を読んで、小説を書いて作家になっただけです。
Q:携帯をお持ちでないと聞いていますがどのようにして受賞の連絡を。
都内の飲み屋で待っていて、プリペイド式の携帯を編集者が持っていて、それでです。
Q:受賞したという連絡はどなたかにしたのでしょうか
母です。
Q:お母様は何と言ったか
よかったねおめでとうと言うだけ。
Q:受賞が決まったという連絡があったときには何と答えたんですか
いや、ちょうだいしますと言うだけです。
Q:今後の作家活動に気持ちの変化は。
気持ちの変化はない。私は意欲はありません。
Q:さしつかえなければどんな気持ちの変化が
いや、だから気持ちは変わっていません。
Q:下関という生まれ育った町へのイメージを。
非常に渇いた町です。
Q伝えることが・・・???
それは今まで通りだと思います。
Q:私がとって当然だという発言あったがその思いは。
思いはなくて、当然だから当然。
Q:石原都知事に言いたいことがあるのか
おじいちゃん新党を作ろうとしているんでしょう。
だから新党結成にいそしんでいただければと思います。
Q:地元・下関では恩師の方から喜びの声もあがっていますが。
それはうそですね。私は教師に嫌われてましたから。本当のうそです。
Q:田中さん、きょうは不機嫌に見えるんですが。
だからとにかくもうやめましょうよ。円城さんがものすごく丁寧に答えてらっしゃったんで自分はそういう風には出来ないから不機嫌にやっているだけです。
Q:お酒を飲まれていますか。
ワイン2杯くらい。
Q:機嫌が悪いのはなぜ
だからこれがっ。
司会)機嫌が悪いと言うことなので、あと1、2問にしましょうか。
Q:人前で話すのが嫌い?
こういう場が好きな人間いないでしょう。政治家じゃないんですから。
司会)そしたら最後の質問にしましょうか。
Q:でも、講演をなさったりはしているが。
それはギャラが出るんで。
投稿者:かぶん | 投稿時間:18:26
| カテゴリ:会見&インタビュー
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コメント(25)
記者会見でダメだね。
聞く方と見る方のことを考えているのか!?
あまりにもバカげている。
報道するほどでもないのでは!!!!
投稿日時:2012年01月18日 20:40 | ホーロー
優等生ぶった見かけだおしつまらない表現者が多い日本ですので、
彼の作品を早く読んでみたいものですね。
投稿日時:2012年01月18日 22:46 | 吉原 誠
全文掲載ありがとうございます。
ニュースで観た通り面白い人ですね。
一回目でもらうのが理想だが、もう五回目になってしまった。恥を知らないのでもらうことにした。
作家さんになるにあたっては受賞歴が重要だと思うのですが、彼にとっては落とされてた今までの方が重要で、4浪して大学入りました、みたいな感覚なんでしょうか。4浪もしたら、親には申し訳たたないし、毎年対策をして模試を受けて、なんですから受からないと恥ずかしい。今さら受かっても恥ずかしい。というか。
何浪だろうがすごいことだと思いますけどね。
投稿日時:2012年01月19日 13:34 | てりー
大いに結構。
今まで何回も落とされて落とされての成果に、
この程度の感情の発露があってもやむなし。
うわべだけ取り繕った会見なんかじゃ、
つまらなすぎるし本人も満足しないだろう。
投稿日時:2012年01月19日 14:31 | 秋山ん
記者の質問が稚拙すぎる気がしますね。
投稿日時:2012年01月19日 16:04 | 銀河へ届けカールおリボンアップ盛り
もしかしたら大変、見当違いな感想かもしれません。
テレビで見る限り、田中氏は少なからず精神的な
特徴をお持ちか、幼少期からの何らかの発達障碍
を抱えていらっしゃるのではないかと思いました。
大変知的には高そうな方ですね。
まずは受賞作品を読んでみたいと思います。
そうしたらまた田中氏の印象が変わるかもしれません。
投稿日時:2012年01月19日 16:37 | D*A
ごくごく正直な人ですよ
それだけ
記者うるさすぎ
投稿日時:2012年01月19日 17:00 | あ
芥川賞という日本でもっとも権威ある作家の登竜門の記者会見で、ここまで、本音を吐き散らすようなエネルギーを蓄積していた作家は初めてだ。
柳美里のような在日の社会派マイノリティー作家とも、ひと味違う苦悶やイラつき。石原都知事の待望する新人作家とは、全く対極の世界に生きてきたような雰囲気だ。
ながらく、ニートや、パラサイトシングル、負け犬や、孤族など、メジャーなメディアが吹聴してきた一見正当な呼称(しかし、社会的発信力弱者の女性や若者,貧困者に向けて、心無い差別語にも容易に転換される言葉の暴力)に悩まされてきた世代や立場の遺恨にも通じるエネルギーを感じた。
投稿日時:2012年01月19日 20:33 | anonymous.please.
彼はシャイな人間だと思います。
ちょっと悪振るって振る舞ってくれました。
自分に正直な愛らしい人間です。
投稿日時:2012年01月19日 22:28 | 西園寺
>あの、とっとと終わりましょう。
出だしっから、もう嫌だって言ってるじゃない。
たぶんこの手の人は、質問を箇条書きで渡すのが正解。
答えが返ってくるかは保証しかねるけど。
投稿日時:2012年01月19日 23:24 | 通りすがり
彼は発達障害を抱えているのでは?ただ、発達障害を認識しているかはともかくとして、自分の特徴・弱点・欠点もしっかりと把握していて、会見には苦手意識があるのでしょうね。だからあえて不機嫌を装った。シャイなのもあるんでしょう。イライラしたり・批判しよう等とは全く思いませんでした。断言はもちろんできませんし田中さんに失礼になってしまうかもしれませんが、もし発達障害が潜んでいるとしたなら彼はその成功例の1つでしょう。芥川賞作家ですから。尊敬に値すると思います。そうした目に見えない障害・病気への理解のなさがこちらのコメントをみてもとても感じますが、彼のように社会進出できる方がどんどん出てきて、そうした無理解な社会を変えてくれるといいなと期待しております。
投稿日時:2012年01月20日 12:14 | フリオ
NHKが全力で晒し上げですね、分かります
投稿日時:2012年01月20日 12:27 | 匿名
書評家の大森望は「彼一流の照れである。」といったが、あれは風土病である。
歴史だけは妙に古いこの街は、ご他聞に漏れず住んでいる人間の性格は歪んだ。貧乏のくせに気位だけは高い。 で、住民はダブルシンキングが常識となった。要するに二枚、三枚舌なのである。 それを地元ではこういう。
「本音と建前は使い分けてあたりまえ。それが大人の常識。」
彼にしてはあの態度が「建前」なのだ。
投稿日時:2012年01月20日 17:34 | 通りすがり
石原氏は「自分人生体験によって裏打ちされてない、つまらない作品ばかり」というような意味の批判を田中慎弥氏の候補作についても言ってるようですが、ひとつ指摘しておきたいのは、石原氏は暗黙の内に石原氏の認めてる種類の人生体験だけに限定して「人生体験」と言ってるようです。
つまり「ニート」等の長期間の悶々とした妄想体験だって、そうした人々の人生体験ではあって、石原氏のような人には決して体験的には理解できない別の体験なのである・・・という完全に対称的な理解が欠落しているということです。
多くの人々にとっては石原氏的な視点での人生体験が暗黙の了解なのでしょうが、引きこもり人口と引きこもり人生が既に相当数に達している時代の社会においては、その対極にあるニートの特異な人生体験に基づいての作品が、誰にとってもつまらないなどということは有りえず、石原氏の断定は論理的にというよりは全く個人的好みによるもの・・・とみなさざるを得ません。
投稿日時:2012年01月20日 19:29 | 多田冬彦
>記者会見でダメだね。
そもそも、駄目じゃない記者会見っていうのはどういうものなのか。
受賞コメントにいいも悪いもないし、多分この記者会見を見て「こんな奴の本を読むか!」と言う人はそもそも田中氏の本を読んでないと思うんだが。
印象に残らず「で、結局誰が取ったんだっけ?」となる例年の受賞者に比べれば印象付けたという点ではいい記者会見だったのでは
それより都知事が打たれ弱すぎやしませんかねえ
投稿日時:2012年01月20日 19:58 |
素直に断れば良かったのに普通に。誰一人誰も倒れないし都政は混乱しません。
しかしわざわざテレビに出たってことは何か主張したかったのかな?超不思議????
自分で土俵に立って、早くやめましょうよとか・・・来なきゃ良いのに。
なんで辞退しなかったんですか???????
気の小さい選考委員が倒れたりなんかしたら都政が混乱しますんで。
いやだからしませんて。
投稿日時:2012年01月20日 21:16 | hayato
作品が読みたくなるような受賞コメントですね。これほど率直で、人に媚びない人は日本人では珍しいと思います。それだけに書きたいことがはっきりとした何かを持っているような気がして~。作品を読んでみないとなんとも言えませんが。かなり屈折した思いを持っていて、それをどう表現するのかな?という楽しみがあります。
投稿日時:2012年01月20日 21:36 | nogiku
芥川賞を受賞したからといって、その作家が記者会見場で滔々と自作について語ったり、受賞の感想を述べること自体が陳腐だし醜悪だと思ってきました。ですので一部の人々から顰蹙を買ったらしい田中氏のこのたびの応答は大変小気味よく感じられ、ずっと芥川賞受賞作は敬遠しておりましたが『共食い』が発刊されたら、是非に拝読したいと思います。
発達障害だとか、皆さん随分ひどいことを書いていますが、「書くこと」と対人関係とは符合しなくてはならないという法則や決まりでもあるのでしょうか? へらへらした作家などこそ信用できません。
投稿日時:2012年01月20日 23:37 | 三好章子
気に入った。こういう人がせめて1割いれば世の中もっとよくなる。
国の予算配分をどういじろうが実現出来ないような世の中にできる。
これを読んで不快感や反感を覚える人は単にインタビュアーと同類。
投稿日時:2012年01月21日 10:45 | bun
これだけ情報操作に長けた作家は珍しい。彼の勇気に乾杯!
投稿日時:2012年01月21日 11:32 | 不良講師
確かに尖った会見のように見えた。だとしても彼はここまで来たという安堵感とうれしさを言葉こそ歪んではいたけど素直に語ったのだと思います。
黙々と書いてき多結果大きな賞がやってきたら記者の期待通りには言葉は出てこないと思うのです。原稿でも用意していたら別ですが
語ったすべてがこの方なのじゃないでしょうか
せっかく彼の才能が世に知らしめられたのですからこれからの作品に期待するのが本当ではないですか
同じ世代を持つ母として、表彰や賞が大好きな保守的な渇いた町で才能を信じて待っていたお母さんへいち早く知らせたという話にすべてが集約されているように思います。
投稿日時:2012年01月21日 15:01 | 鎌田房子
全文掲載ありがとうございます。
マスコミにうまい事語れる方イコール優れたアーティストとは限らない…と常々感じておりましたので、大変興味深く読ませていただきました。石原都知事もその後の会見で、笑顔で「生意気でいい。小説家はそうでなきゃ」といった趣旨でお話されてたそうですし…。作品、是非読んでみたい!と思いました。
投稿日時:2012年01月21日 22:42 | 辻岡美沙子
ほんとほんと、馬鹿馬鹿しい記者会見を一新させるためにも、こういう正直で不機嫌な人間が出てきてもいいと思います。久しぶりに芥川賞を読みたくなりました。写真で見る田中氏は顔が赤くて、ワインも飲んだとのこと、、、なんとなく照れとイライラが入り混じったような会見でしたね。それにしても「記者」って職に就く人達どうしてお馬鹿率が高いのでしょう?
投稿日時:2012年01月22日 04:51 | mightyjudy
田中さんが返答されるごとに噴出しました。 そして、会見が終わると考え込んでしまいました。
ありきたりの無意味な会見よりずっと考えさせられました。
田中さんの今後のご健闘をいのります。
投稿日時:2012年01月23日 13:02 | とんちゃん
この会見は他にも結構出ていますが、BS11の「ベストセラーBOOK TV」で「その前の円城さんの会見で失礼な質問をした記者がいたことも一因」という話があり、どうせなら円城さんの会見の全文もみてたいです。
投稿日時:2012年02月19日 11:38 | 枡 阿野仁






