2018年08月10日 (金)

大事に大事に育ててきた野菜   桑子真帆

 

先日、3年前まで勤務していた広島に行ってきました。

どうしても会いたい方がいたんです。新谷昌史さんとなつきさんご夫妻。

20180810_blog_kuwako1.JPG

東広島市で有機農園を営んでいます。

 

7月6日の西日本豪雨では、新谷さんの畑も被害を受けました。

前日の夜、雨の降り方に異変を感じた2人。気がつくと畑に向かっていたといいます。

「よく、雨の中畑の様子を見に行ってしまう人がいるって聞くでしょう?どうしてそんな危険なことをするんだろうって思ってたけれど、今回、その気持ちが初めてわかったんです。重機に乗って必死で水の逃げ道を作っていました。家族同然、大事に大事に育ててきた野菜。わが子が危険な目に遭っていたら何とか守ろうとするでしょう?」と話す新谷さんに、私はことばを返せませんでした…。

20180810_blog_kuwako2.jpg

 

新谷さんのご自宅の裏山にも案内していただきました。林道を登って数分。時が止まったかのような光景が広がっていました。

20180810_blog_kuwako3.jpg

両手では抱えきれないくらいの大きな流木や土砂で道路は寸断され、もともとダム湖だったところは完全に土砂で埋め尽くされていました。

20180810_blog_kuwako4.jpg

幸い、竹林が土砂を食い止めてくれたおかげで、ご自宅への被害は免れましたが、いまは台風シーズン真っ只中。いつまた大雨でこの土砂が流れ下ってくるか分からないと、常に不安がつきまとっているといいます。自治体に撤去の要請をしたものの、被害が広範囲に及んでいるためすぐにというわけにはいかず、もどかしい状況が続いています。それでも新谷さんはこうおっしゃるんです。

「自分たちよりももっとひどい被害を受けたところはたくさんある。だから弱音なんて吐いたらダメなんです。」

でも、大変さとか苦しさって人と比べられるものではないと思うんです。話すことで気持ちが少し楽になることもありますよね。

西日本豪雨から1か月が経ちましたが、まだ避難を余儀なくされている方は3000人以上、さらにもっと多くの方がかつての日常を取り戻せていません。連日の暑さで疲れもたまっているはずです。ぜひ、身近な人と話をしてほしいと思うんです。

 

帰りに、豪雨で畑が水浸しになる中で懸命に生き延びてくれた夕顔を見せてくれました。

20180810_blog_kuwako5.jpg

(3人で『土』の文字をあらわしてみました。)

 

ずっしりと重くて、なんだか頼もしく感じました。

秋に向けて再スタートをきった新谷さんご夫妻。実りの秋に元気な畑の姿が見られることを祈っています。

 

投稿者:桑子真帆 | 投稿時間:17:06


カテゴリー

新着記事

ブログ内検索

カレンダー

2018年08月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

バックナンバー


RSS

page top