鈴木奈穂子

2017年03月17日 (金)

スタートライン  鈴木奈穂子

「ようやくスタートラインに立てた」。

そう語る方が、今年は少しだけ増えたように思いました。
東日本大震災から6年が経ち、今年も東北に取材に行きました。

福島県に出ていた避難指示の一部が、4月1日までに解除されます。
原発事故の前まで住んでいた地域に「戻る」、「戻らない」。
住民の皆さんはそれぞれの選択をして、自分の生活の基盤を作るために前に進もうとしていらっしゃいました。

津波の被害が大きかった沿岸部では土地をかさ上げする工事が今も行われています。
お邪魔した南三陸町さんさん商店街はこれまで仮設の店舗で営業してきましたが、
かさ上げが行われた場所に新たにオープンしました。
ここでイチから頑張っていくぞという商店街の方々の声。
嬉しそうに買い物に来る地元の人たち。腰を据えて頑張れる事がいかに大事なのかを感じました。

一方で「まだスタートライン立ってもいない」と語る方も。
いまも仮設住宅で暮らす人は多くいますし、大切な人を失った悲しみが癒えることはありません。
全ての方が復興をしっかり感じられるまでにいったい何年かかるのか。
スタートラインに立った人たちがゴールテープをきれる日は来るのか。
何年かかっても、その現実を、復興の行く末を、伝え続けていきたいと思います。

そして取材にご協力頂いた皆さんの笑顔は、復興への力強さを感じた瞬間でもありました。
皆さん、本当にありがとうございました!

 

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 福島市で花農家を営む赤石沢さんご夫婦と番組スタッフ

 

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 【福島県飯舘村で畜産の再開を目指す山田さん】

 

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 【宮城県南三陸町さんさん商店街の会長阿部さんと仙台放送局のメンバー】

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:16:25 | 固定リンク


2017年01月20日 (金)

「信じる」とは   鈴木奈穂子

先日、マーティン・スコセッシ監督にインタビューさせて頂きました。

スコセッシ監督と言えばアカデミー賞を獲得した「ディパーテッド」
そして「タクシードライバー」や「ギャング・オブ・ニューヨーク」など、
社会が抱える矛盾や、光と闇を浮かび上がらせる作品で知られていますよね。

そんな監督が新しく手がけたのが「信仰」を取り上げた「沈黙―サイレンス―」。
50年前に出版された遠藤周作さんの「沈黙」が原作です。
江戸時代に起きた「隠れキリシタン」の弾圧。そして信徒の命を救う代わりに棄教を迫られる宣教師。
見ていてグーッと胸が締め付けられるような苦しさを感じる、とても骨太な作品でした。

監督自身、若いころから「信仰」について思いを寄せていて、傾倒するだけではなく疑問も感じていたそうです。

「信じる」もののために命を差し出すのか、「生きる」ために踏み絵を踏むのか。

自問自答すると同時に、「信じる」とは何なのか。何を信じて生きるべきなのか。

深く考えさせられました。

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投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:15:22 | 固定リンク


2017年01月04日 (水)

2017年のスタート! 鈴木奈穂子

皆さん、どんな年越しでしたでしょうか?

 

ニュースウオッチ9、2017年の放送は今日からです。

まだお正月気分がが抜けていない仕事始めの昼下がり…ですが、

放送までにはシャキっと気持ちを切り替えますので(笑)

今年もどうぞよろしくお願いします!

皆さんにとって素敵な1年になりますように。

 

さて、新年最初の放送では歌舞伎俳優の市川海老蔵さんのインタビューを放送します。

 

年末、公演中の京都にお邪魔しました。

歌舞伎の名門、市川宗家を率いる中どのような思いで活動しているのか。

そして、闘病中の妻の小林麻央さんについても伺いました。

今夜の放送をぜひご覧くださいね。

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投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:13:48 | 固定リンク


2016年12月22日 (木)

再会!  鈴木奈穂子

今週、日本の小型ロケット「イプシロン」2号機が打ち上げ成功!

その少し前には、日本の宇宙輸送船「こうのとり」6号機がISSとのドッキングに成功!

宇宙の嬉しい話題が続きますね。

 

先月は、宇宙の長期滞在から帰還したこの方にインタビューさせて頂きました。

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大西卓哉宇宙飛行士です。

宇宙飛行士は、帰還してから重力に慣れるためのリハビリを行う必要があります。

いつもはアメリカで全工程行われているメニューの一部が今回初めて日本で行われる事になり、

リハビリ中の大西さんに話しを聞かせて頂く貴重な機会になりました。

 

大西さんには出発前にもお話を聞いたので、およそ10カ月ぶりの再会。

少し痩せたような気がしたのですが

「体重は変わっていなくて、リハビリでむしろ体がしまったのではないか」というご本人の答え。

「リハビリ」と聞くと体を少しずつゆっくり動かす…というイメージがありますが、

毎日走ったり筋トレを行ったり、かなり本格的な負荷をかけて運動するので大変なんだそうです。

 

番組では、リハビリ以外にも、ISS=国際宇宙ステーションでの生活、やり遂げたミッションなど…

様々な話を聞かせて下さいました。

 

中でも印象に残っているのは

「自分の夢はいつか火星に行く事だが、宇宙に行ってみて、今の技術では相当ハードルが高い事だとわかった」という話です。

実際に宇宙に行って生活したからこその、実感がこもった言葉ですよね。

しかしそれでも「火星への思いは変わらない」と力強くお話下さいました。

大西さん、そして人類の夢が叶う瞬間をこの目で見たいと思った瞬間でもありました。

 

大西さんにお話しを伺ったあと、偶然!若田光一宇宙飛行士と油井亀美也宇宙飛行士にお会いしました。

記念撮影してもらいました!

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「宇宙飛行士」と聞くと優秀で真面目でスゴイ方という印象ですが、

これまでにお会いした皆さんは本当に気さくで優しくてユーモアがあり、そのお人柄に毎回引き込まれます。

 

さてさて、今年もあとわずか。

ニュースウオッチ9、年内は12月28日が最後の放送となります。

今年も番組を見て下さった皆さん、本当にありがとうございました。

 

2017年もどうぞよろしくお願いします。

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:16:59 | 固定リンク


2016年11月24日 (木)

北斎の生きた証  鈴木奈穂子

「葛飾北斎」と聞くと、どんなイメージを浮かべますか??

「江戸時代」「絵師」「浮世絵」「富士山」「波」…などのワードが並ぶでしょうか。

11月22日にオープンしたすみだ北斎美術館の取材に行ってきました。

 

「冨嶽三十六景」(通称“浪裏”)や「赤富士」などの有名な作品に迎えられて感激していると、

そのあと次々に北斎の生きた証がわかる作品が登場。

「北斎漫画」と言われる絵手本、繊細でひと筆ひと筆に魂が込められている肉筆画など様々なジャンルの作品があって、

私が知っている北斎はほんの一部だと思い知らされました。

 

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<通称「黒富士」 右下に閃く稲妻が目を引きます>

 

絵師として、身の回りの全てのものを表現したいという人生だった北斎は、

名前を30回以上変え、住む場所を90回以上変えて

(90年の人生で90回以上!ざっと考えても年に1回以上転居していますね…)

名声やお金に捕らわれずに描きたいという思いを貫きました。

 

「天が我をあと5年生かしてくれれば真正の画工になれたはずだ…」

亡くなる前に、こう話したと言います。

当時の90歳はとても長生きだったのに、まだまだ生きて筆を取りたいというその思い。

 

私は、これからの5年をどのように過ごしたらいいのだろう…。

北斎が請うた歳月を無駄にしてはいけないと思った瞬間でもありました。

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<案内して頂いた学芸員の奥田さんと一緒に>

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:14:32 | 固定リンク


2016年09月02日 (金)

夏の思い出    鈴木奈穂子

街中を歩いているとお店に並ぶ服もすっかり秋物に…。

まだまだ残暑は厳しいですが、今年の夏も終わりか~という気持ちになります。

 

今年の夏休み、富山県の宇奈月温泉に行きました。

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北陸新幹線に乗ったあと、富山駅から電車でゴトゴト1時間半。

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宇奈月駅からはとても可愛いトロッコ列車に乗って、さらにゴトゴト1時間半。

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 ずいぶん山奥まで行きました。

緑に囲まれ、川のせせらぎを感じていると、日々の考え事など川の流れと一緒に。

 

な~んにも考えない時間がいかに尊く必要な時間か、再認識したひと時でした。

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:14:03 | 固定リンク


2016年07月07日 (木)

イギリスに行って見えたもの 鈴木奈穂子

前回のブログで「イギリスがEU離脱。世界に、日本に影響が出そう」と書いたその数時間後、ロンドンに行って取材する事が決まりました。前日に決定して翌日朝の便で海外に飛んだ経験は初めてです…。ニュースウオッチ9の機動力の高さを改めて実感しました。

ロンドンに着いて最初に思ったのは「街では大きな混乱はそれほどない」という事です。
例えばデモがあったり、チラシが配られていたり…といった事は見られませんでした。
しかし、ホテルの部屋でニュースをつけると常にこのニュースが中心でしたし、
街の人に「EU離脱という結果になった事について話しを聞かせて下さい」とマイクを向けるとほとんど断られません。「ガッカリしている」とか「今後が不安だ」など(ロンドンは離脱に票を投じた人が多かったのでこのような声が多かったです)心の中ではどう感じているのかをたっぷり聞かせて下さいました。

今回の国民投票、離脱派の主な主張は「移民を受け入れるべきではない」というものでした。南アフリカで生まれイギリスに移住してきたというエルスペスさんが「今回の結果は、自分の国だと思っていたイギリスに裏切られたような気持ちになった」と話して下さった言葉が印象に残っています。「自分の国がどこか」。日本で生まれ育った私は深く考えた事もなかったのですが、国を二分する国民投票が「自分の国」という認識をも揺るがす結果になった事は重く受け止めるべきではないか…。現地で強く感じた事でした。

さて、放送では映りませんでしたが、私が中継した場所はこのようになっていました。
世界各国からメディアが来ていて、こんな風にテントを張って中継の拠点が作られていたのです。

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世界中が注視しているイギリスEU離脱の波紋。今後どうなっていくのか、しっかり見届けお伝えしていきます。

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:19:22 | 固定リンク


2016年06月24日 (金)

日本、世界が動いた1週間

鈴木奈穂子です。今日は金曜日。週の最後「花金」(古いでしょうか?)も見えてきて、さあ週末!頑張ろうという気持ちで臨む日でもありますが、イギリスの国民投票で離脱派の勝利が決まりました。金融市場も大幅に動いています。世界、そして日本経済にも影響が出そうです。ニュースウオッチ9の居室では、ニュース製作のスタッフ達が大きな声で「この順番で伝えよう!」「あそこに取材に行こう!」と、アイディアを出し合っています。

今週は、イギリスの国民投票の他にも、水曜日には参議院選挙公示のニュース、木曜日は沖縄慰霊の日で河野キャスターが現地からの中継を交えてお伝えしました。
ニュース番組は、まずその日に起きた事を「速やかに伝える」という役割がありますが、今週の項目のように、来たる日に向けて「事前にじっくり準備をして伝える」というものもあります。今回のイギリスの国民投票も、何週間も前から「離脱した場合は何が大切になるか」「残留した場合は何を伝えるのか」と、両方の結果を想定して皆で議論を重ねてきました。
今週はこのように準備に準備を重ねて伝えるニュースが多く、その重要性を感じる1週間でもありました。

戦後の歴史に刻まれるであろうニュースを今夜の放送でしっかりお伝えしたいと思います。同時に「わかりやすく、深く伝えたい」というニュースウオッチ9チームの思いも感じて頂けたら嬉しいです。

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:19:27 | 固定リンク


2016年05月06日 (金)

声なき"悲鳴"      鈴木奈穂子

鈴木奈穂子です。

4月末、地震が起きてから初めて熊本に入りました。

当初は被災地の子供たちの様子を中心に取材をさせてもらいたいと思っていたのですが、皆さんに話を聞いていくと、子供もそうですがそれ以上に「子供を守らなくては」という思いに押しつぶされそうになっているお母さん達の姿が見えてきました。

 

「地震のあと、子供が怯えたり、攻撃的になったり、夜泣きしたりするようになった」。

いつもと様子が変わってしまった子供たちを見てお母さんは「大丈夫だよ」と気丈に振る舞います。

「お母さんは子供の前で強くなくちゃいけない」「次に大きな地震がきたら、この子の命をどう守ればいいのか。ずっと気が張り詰めているんです…」

こんな声を聞きました。

親御さんの覚悟や思いの強さに頭が下がる思いと同時に、全てを抱え込み、自分を追い詰めてしまっている方もいるように感じました。

弱音を吐けない、大きな声で怖いと言えない。お母さん達の心の悲鳴が伝わってきました。

 

そうした中で熊本市内では、助産師さんによる相談会や、地震のトラウマを克服しようというワークショップが開かれていました。

 

ワークショップ講師で心理カウンセラーの山本トースネスみゆきさんにどんな事が大切か聞きました。放送に入らなかった部分も含めてお伝えします。

 

【誰かに吐き出す】

誰かに不安を話せる環境というのはとても大事。話せる人はたくさんいなくていい。

自分が信頼できる人に「質のよい」相談ができる事が大切。なんだそうです。

 

でも、人と関わるのが苦手、人に悩みを話す事が逆にストレスになってしまうという人もいますよね。そうした場合に1人でもできる解消法もあります。

 

【1人で出来る解消法】

深呼吸をする。とくに「吐くこと」を意識する。

緊張すると締めつけられる胸のあたりをほぐしてくれる効果があるそうです。

また、お子さんや、ぬいぐるみなどを胸の前でぎゅーっと抱きしめる。

これもリラックス効果があると教えてくれました。

 

親子が安心して1日を過ごせる日が少しでも早く来るよう願うと共に、私たちは今後も放送を通して、何が出来るのかを考えていきます。

投稿者:鈴木奈穂子 | 投稿時間:19:59 | 固定リンク


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