2018年2月6日(火)

佐賀 陸自ヘリ墜落 7分間に何が…

保里
「佐賀県で陸上自衛隊のヘリコプターが住宅に墜落した事故についてです。
現場では今日、新たに隊員1人の遺体が収容されました。」



有馬
「離陸から、わずか7分後に墜落したヘリコプター。
当時の状況が少しずつ見えてきました。」

周辺には部品が散乱

墜落事故から一夜。

栗原
「住宅から東に数百メートルほど離れた田んぼです。
中には、墜落した自衛隊のものでしょうか、大きな部品が落ちています。」

機体の一部でしょうか。
複数の部品に加えて…。

栗原
「書類も落ちていました。」

事故で亡くなった、髙山啓希1等陸曹とみられる名前が書かれた書類も見つかりました。
田んぼの所有者は。

田んぼの所有者
「作業していたら(落下部品に)当たって、どうなったか分からない。」





こちらは、墜落の瞬間の映像です。
画面右側からくる黒い点がヘリコプター。
水平飛行の後、急な角度で落ちていきます。

拡大すると、ヘリコプターは突然動きが鈍くなり、機首を下に向けるようにして墜落していったことがわかります。

さらに、機体とは別の複数の黒い影が。
外れた部品とも見えます。
墜落現場では今日、機体の残骸の下から遺体が見つかり、機長の齊藤謙一2等陸佐と確認されました。
では、事故はどのように起きたのでしょうか。
新たに明らかになった飛行ルートをたどりながら見ていきます。

離陸後7分間に何が…

事故機は、午後4時36分、佐賀県吉野ヶ里町にある駐屯地を離陸しました。
「場周経路」という、駐屯地を囲むように設定されたルートを反時計回りに飛行。
2分後、管制官と交信します。
この際には異常はなく、事故機は駐屯地の南西およそ10キロにあるポイントを通過すると伝え、その方角に向かったといいます。

ところが、この後、機体は突然バランスを崩します。
目視していた管制官がパイロットに呼びかけたものの、返事はなかったということです。
そして、離陸7分後の午後4時43分。
駐屯地の南西およそ6キロで墜落したのです。

栗原
「どちらから飛んで来た?」

「東から西、この方向。
垂直に落下していって、これは落ちる。」

「バリバリバリという雷のような音がして、10秒くらいしてから、窓を開けてみたら、ドーンと直線的に下に落ちた。」

住宅では間一髪で…

ヘリコプターが落ちた先は、住宅でした。
住宅は全焼し、激しく損傷しています。
当時、家にいたのは、小学5年生の女の子。
父親などによりますと、墜落の直後に家を飛び出して助かりましたが、ひざを打撲するなどのけがをしたということです。

ローターに不具合か

事故はなぜ起きたのか、周辺を探していると、墜落現場の500メートルあまり手前で、大きな部品を見つけました。

栗原
「こちら、用水路の中、横たわっている板が落ちていますね。
板が横たわっています。
これ、プロペラですかね?
プロペラでしょうか。
落ちた衝撃でしょうか、用水路の中の泥がえぐれてる様子も分かります。」

事故機のローター、回転翼とみられます。

栗原
「自衛隊の方に報告をしてきます。」

栗原
「僕ら、見つけて、プロペラだと思われるものが。」

自衛隊
「どこら辺ですかね。」

栗原
「あっちなんですけど、見てもらえますか?
たぶんプロペラだと思うんですよ。

近くで見ると分かると思うんですけど、これです。
これ、プロペラですか?」

自衛隊
「あぁ。」

栗原
「これプロペラですか?」

自衛隊
「なんとも言えないが、おそらく部品の一部。」

事故機は当時、定期整備後の試験飛行を行っていました。

防衛省の調べでは、この整備の際に「メインローターヘッド」というローターを機体につなぎ止める部品を交換していたことがわかっています。
墜落直前に、部品が外れたようにも見えるヘリコプター。
目撃者からは、こんな証言も。


「飛んできて『どーん』といったから見た。
『どーん』といったときは、プロペラ(ローター)が外れて、急降下状態。」

「きりもみ、少ししているような感じでプロペラ(ローター)が取れて、そのまま落ちていくような感じだった。」


メインローターヘッドは、飛行時間が1,750時間になるころ交換することになっていて、事故機については部隊への配備以降、初めての交換だったということです。

陸上自衛隊でヘリコプターのパイロットを務めた元陸将は、ローターに不具合が起きた可能性を指摘します。

山口昇元陸将
「いきなり速度を失い真下に落ちる感じ。
相当な勢いで揚力を失っている。
(ヘリコプターは)メインローターを回し、揚力を稼いで浮いているわけだが、メインローターが無くなる、1〜2本無くなる、あるいは止まる、回転運動が落ちてしまうとか、あらゆる可能性を排除しないで調査する必要がある。」

佐賀 陸自ヘリ墜落

有馬
「防衛省は今日、事故機からフライトレコーダーを回収しました。
元パイロットたちが考えられないという、この事故。
データをしっかり解析して原因を究明してほしいです。」

Page Top