2018年4月2日(月)

加山雄三さんのクルーザーが

桑子
「激しく燃え上がるクルーザー。
この船をこよなく愛していたのが、俳優で歌手の加山雄三さんです。」

有馬
「船が係留されていた静岡・西伊豆町でも落胆が広がっています。」

加山雄三さんの船が… 沈痛“半身失ったよう”

加山さんは今夜、沈痛な表情で報道陣の前に現れました。

加山雄三さん
「ファンのみなさん、各方面の方々、多くの心配とご迷惑をおかけしたこと、心からおわび申しあげます。
申し訳ございませんでした。
これほど悲しいことはない、自分の半身を失ったくらい、つらい。
長い間の相棒がこんな形で消えていくのは、本当につらい。」

係留中に出火 なぜ?

高橋リポーター
「静岡県西伊豆町の安良里港です。
海の男・加山雄三さんを象徴する船、『光進丸(こうしんまる)』が燃えました。
今も少し焦げ臭いにおいがしています。」

焼けた船は、加山雄三さんのクルーザー「光進丸」です。
船から火が出たのは昨夜9時半ごろ。
火は夜通し燃え続け、けさ8時半ごろにほぼ消し止められました。
出火当時、加山さんは乗船しておらず、この火事でこれまでにけがをした人はいないということです。

目撃した人
「(昨夜)10時くらいかな。
爆発が2回くらいあったのではないか。」

「光進丸」が係留されていたのは、静岡県西伊豆町の安良里港。
警察のこれまでの調べによりますと、昨日(1日)「光進丸」では、エアコンの定期点検が午後1時ごろから1時間ほどかけて行われたということです。
エアコンは、ふだん外部から電源を取って常時使われているもので、異常は確認されず、点検を終えたあと船内に残った人はいなかったということです。
船の事故に詳しい専門家は…。

日本海難防止協会 鏡信春常務理事
「船舶の火災というと航行中にエンジンルームから火災とか積み荷から火災とかいうことはある。
係留中で運転していない状況で火災というのは、あまり聞かない。
過去の事例から推測するのも非常に難しいところがある。
原因について、今の時点では難しいと思う。」

苦しい時も支えてくれた

焼けた「光進丸」は加山さんがみずから設計に携わったクルーザーの3代目です。
休暇中、ここに友人を招き食事をふるまうなど、加山さんにとって大切な時間を過ごす場所でした。

「光進丸はどんな存在?」

加山雄三さん
「大変な存在、これがないと困る。
生きてはいけないくらい大切なもの。」

加山さんは30代のころ、関わっていた会社が倒産。
ばく大な借金を抱えたといいます。

加山雄三さん
「今の金に換算したら200億くらい、その当時の借金。
ちやほやしていた人たちがみんな去っていく。」

そんな時に前に進む勇気をくれたのが、船だったといいます。

加山雄三さん
「つまり船に行くと、みんな去っていったにもかかわらず、海の仲間はひとりも去らない。
みんな集まってくる。
“食べ物がなくなったって、(海に)潜ればとってこれる”。
“ロープにわかめついているから、みそ汁を作れる”。
おもしろい連中が集まっていた。
それに助けられました。」

昭和53年には、「光進丸」というタイトルのシングルも発売されました。

加山雄三さん
「いつもつらくなって精神的に追い詰められた時、いつもあの船は温かく迎えてくれて、僕を癒してくれた。
あの船からたくさんの曲がうまれて、大勢の方々と一緒に楽しい時間をもてた。
思い出は山ほどです。」

「光進丸」への思いは

光進丸は、地元の人たちにとっても、かけがえのないものとなっていました。

地元の人
「毎日見ていた、シンボルがなくなっちゃ寂しくなる。」

地元の人
「だんだん寂れている田舎で、出身じゃないのに西伊豆が好きだと言ってくれて。
ありがたい存在で、加山さんとのつながりを表す船だったと思う。」

船を訪れたことがあるという男性も…。

船を訪れたことのある男性
「入るとギターとか楽器が置いてあって、そこにみんな集まった時、宴会なんかしてるみたい。
うれしかった、(西伊豆町に)置いておいてくれて。」

加山さんは3年前のインタビューで、これから叶えたい夢について語っていました。

加山雄三さん
「本気で80歳こえたら、80歳の目標、世界の7つの海を行こうと。
一周だけでなく7つの海、全部をまわっていく計画を立てている。」

今夜、加山さんは…。

「海や舟への思いは?」

加山雄三さん
「変わりません、まだ生きていますので。
海への愛と、海に対する感謝の心と希望は持っています。
心して、人生は試練があると思うので、こんなことでめげないで、迷惑をおかけしたことを心からおわびしながら、前を向いて頑張っていきたい。
夢は捨てていません。」



桑子
「加山さん、本当に落ち込んでいらっしゃいましたね。」

有馬
「仲間の皆さんとの思い出がたくさんあるから、つらいでしょうね。」

桑子
「火事の原因については警察や消防、海上保安部が調べることにしています。」

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