2018年4月12日(木)

熊本 南阿蘇 地震の後に現れたのは…

有馬
「熊本・阿蘇の、この雄大な山並み。




一昨年(2016年)の熊本地震で、この地域も大きな被害を受けたんですけれども、こちら。
地震がもたらしたこの空間、今、注目を集めているんです。」

桑子
「切り立った岩のすきまにできたこの空間。
みなさん、何かに見えてきませんか?」

南阿蘇 注目の新名所 地震の後に“猫”が現れた

阿蘇山の南側にある熊本県南阿蘇村。
広大な放牧地で牛が草を食む景色や、阿蘇山のわき水などの豊かな自然に恵まれています。

今、この村を訪れる人に人気なのが、この場所。
標高およそ700メートルほどのところにある岩場です。

「着いた。」

高さ30メートルほどの巨大な岩のすきまが、猫の形に見えるというのです。

「かわいらしいと思った。
うちの猫の安全と、病気をしないようにお願いした。」

かつて、この場所は全く違う観光スポットでした。

直径およそ2メートルほどの石が、宙に浮いている姿で残る「免の石」です。
通称「落ちない石」。
「落ちない」という言葉の御利益にあやかろうとする受験生などに人気のパワースポットになっていました。

しかし一昨年の4月、村は震度6強の揺れに襲われ、幹線道路の橋が崩落。
あちこちで無数の土砂崩れが起きるなど、大きな被害を受けました。
そして、落ちないはずの「免の石」も落ちてしまったのです。

希望の“招き猫”

リポート:藤田大樹(映像取材部)

観光名所を失ったことは、村に大きな打撃を与えました。

「免の石」のトレッキングツアーのガイドをしていた、柏田勲さんです。
地震後、ツアーの申し込みは激減、7人いたガイドも3人になりました。

柏田勲さん
「相当がっかり、落胆した。
ここまでやってきて落ちた。
『これからどうなるんだ』との思いが強かった。
シンボリックな存在だったから。」

震災の1週間後、柏田さんは被害を確認しに岩場を訪れました。
その時、猫を見つけたのです。

柏田勲さん
「猫らしく見えるところはこのアングル。」

当時、柏田さんが撮った写真です。
柏田さんは、その場で猫が村の新たな観光スポットになるのではないかと感じたといいます。

柏田勲さん
「招き猫として、幸せを呼ぶパワースポットとして、南阿蘇の名所になるかもとの希望が湧いてきた。」

観光協会も、この猫を村の新たなシンボルにしようとPRに乗り出しました。
去年(2017年)4月からホームページに紹介記事を載せ、猫を主役にしたポスターを貼りだしています。
今、柏田さんは地震の爪痕が残るトレッキングコースの整備を進めています。

柏田勲さん
「ここが地震で崩落した土手ね。」

この1年でトレッキングツアーに参加した人は、およそ170人。
柏田さんは、地震の被害も含めて、南阿蘇の風景を多くの人に見てもらいと考えています。

柏田勲さん
「新たな出発点として、幸せを呼ぶ招き猫として、これからガイド一同、地域の人と一緒になって頑張っていきたい。」

復興へ 希望の“招き猫”

有馬
「幸せを呼ぶ招き猫、いいですね。」

桑子
「あたたかく見守ってくれそうな感じがしますよね。

もともとついていた『免の岩』、ポスターには鈴だったというふうに書いてありましたね。」

有馬
「書いてありました。
そう言われると、そう見えるかな。」

桑子
「姿を変えて、村の新しいシンボルになったんですね。」

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