2018年6月6日(水)

同性カップル理解はどこまで? 新たな“家族”のかたちとは

桑子
「こちら、先月渋谷で行われたパレード。
同性愛の人など『LGBT』と呼ばれる性的マイノリティーへの理解や支援を求め、7,000人が声をあげました。」

有馬
「今、東京・渋谷区など全国7つの自治体で同性カップルを“結婚に相当する関係”と認める『パートナーシップ制度』が導入されています。
性的マイノリティーへの理解、徐々に進んでいます。」

桑子
「こうしたなか、同性カップルは新たな悩みに直面するようになっています。」

同性カップル“子どもがほしい” 社会はどう受け止める?

都内に住む同性カップルの、なおみさんとめぐみさん。
ともに会社員で、つきあい始めてから、もうすぐ9年です。

なおみさん
「とにかく大事な、永く一緒にいたい大事な存在です。」

めぐみさん
「いないと困る存在。
自分の中の一部分的な感じ。」

これまで周囲に自分たちの関係を明かせずにいましたが、最近社会の理解が少しずつ進んできたように感じ、年内に親に打ち明けることを決めました。

なおみさん
「パートナーシップを結んでいる人もいて、男女間と同じ未来を持ってよいのだと、ほっとして、“好きな人と一緒に家庭を持つ”と、すごく真剣に考えられるようになった。」

家庭を築きたいと考えるようになった2人。
男女のカップルと同じように子どもを持ちたいと思い始めました。

なおみさん
「彼女とだったら子どもを一緒に育てられるし、家族になりたいなって。」

しかし、自分たちのことを、どこまで社会が受け入れてくれるのか分からず、踏み出せないでいます。


香川県丸亀市です。
これまで企業や市民へ性的マイノリティーへの理解を呼びかける活動を続けてきました。
今年(2018年)4月に「パートナーシップ制度」の導入を目指しましたが、市議会から「市民の理解が不十分」との指摘を受け、導入をいったん見送りました。

香川 丸亀市人権課 担当者
「日本社会の伝統的な家族のあり方、そういったものを壊してしまうのではないか。
地方に行けば行くほど、難しくなってしまうのかな。」



「子どもを持ちたい」と考えているなおみさんとめぐみさんです。
自分たちが子どもを育てた場合、こどもが差別や偏見を受けるのではないかと不安に思っています。

めぐみさん
「生まれてくる子どもというのが、果たして本当にそれで幸せなのか。
同性パートナーで子どもを持ったとしても、子どもへのいじめの可能性は正直 想像できる。
同性カップルが子どもを持つことについて、いまの社会の目は温かいとは到底思っていない。」


同性カップルが子どもを持つことについて、街の人はどう思っているのでしょうか。

街の人
「いいんじゃないかなと。
人を好きになるのに、ただ性別が違った、それだけじゃないか。」

街の人
「いまの時代、同性同士もありかなと思う。」

街の人
「私はちょっと理解が…(できない)。
まだそんなに数もいらっしゃらないでしょうから。」

街の人
「自分の子どもだったら、やっぱり反対するかな。」

街の人
「抵抗はある。
『ん?』とはなるけど、それは個人の考え方でいいのかな。」

同性カップルの子育て 直面する壁

現実には、すでに子どもを育てているカップルも出てきています。

関東地方に住む、くみこさんと、さゆりさんカップルです。
2人には1歳の息子がいます。
知人男性から精子提供を受け、くみこさんが産みました。

くみこさん
「3人じゃないと味わえない時間。
すごく幸せな時間。」

しかし、2人は今、大きな壁に直面しています。
法的に家族として認められていないため、親としての役割を果たせないことがあるからです。
子どもを産んだ、くみこさんとこどもの間には、戸籍上の親子関係が成立していますが、さゆりさんとの間には、親子関係がありません。

さゆりさんは、保育園や病院などでは、親戚のおばさんであると説明しています。

さゆりさん
「(子どもが)ケガしたとか、意識を失ってしまったというときに、『あなた他人だから(付き添いは)だめですよ』と言われるくらいなら、『親戚です』って、『シングルマザーなので、母親がどうしても来れないから私が来た』と言うほうが安心。」

さらに、万が一、くみこさんが亡くなった場合、さゆりさんは、子どもを育て続けることができなくなるのではと危惧しています。

さゆりさん
「一番の不安は、何か起きた時に何もできない。
いま彼女に何か起きても、私は子どもと一緒に住めない、育てられない。」

同性カップル“子どもがほしい” 多様化する家族のかたち

桑子
「すでに子どもを育てている同性カップルに話を聞きますと、こんな声が寄せられました。
『病院で付き添いを断られ、本当の親を連れてこいと言われた』ですとか『職場で、子どもの看護休暇や扶養手当が適用されない』といった、法的に家族として認められていないことによる不都合が起きているという声があがっています。」

有馬
「実際に、困っていたり悩んでいるカップルや、子どもたちがいます。
そうした子どもが差別や不利益を被らないようにどう守っていくのか、これはいますぐ考えないといけない問題です。」

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