これまでの放送

2017年11月27日(月)

「出前」サービス こんな人が届けます!

和久田
「『けさのクローズアップ』は、髙橋アナウンサーとお伝えします。」

髙橋アナウンサー
「おはようございます。
もう金曜から12月ですよ。」

和久田
「早いですね。」

髙橋アナウンサー
「師走の足音も聞こえてきまして、これから需要が増えて忙しくなる、ある仕事があるんです。
それがこちらです。

みなさんも使われているんじゃないですかね。
宅配や出前などの『配達』の需要が高まる時期なんです。
ところが、配達には厳しい課題があります。



『人手不足』。」

高瀬
「人手不足といいますと、宅配業者のサービスの縮小ですとか、料金の値上げとか、そういうニュースも、よく伝えていますものね。」

髙橋アナウンサー
「そうですね。
宅配最大手のヤマト運輸では、年末の繁忙期に働くドライバーを何とか確保しようと、最高で時給2,000円をかけて募集するというニュースもあって、話題になりました。
そうした中、これからの年末の忙しい時期に、どう出前サービスを行っていくか、外食産業で、さまざまな工夫が始まっています。」

天丼を運んで来たのは…!?

早速、ある工夫をしている出前を頼んでみました。
このように、スマートフォンのアプリで注文します。




私が出前を頼んだものは、こちらです。
全国に、およそ200店舗ある天丼チェーン。
先月(10月)から、一部の店舗で出前サービスを始めています。

さあ、私が頼んだ天丼、できあがりました。
あとは、配達です。
ここでクイズです。



実は、出前を担当する方、隠れていますが、ちょっと変わっているんです。
この配達員の方、一体何者でしょうか?

高瀬
「郵便局?」

和久田
「ふだんからバイクを使っている方ですよね。」

髙橋アナウンサー
「そうですよ。
もっとズバリ言ってほしいですね。」

和久田
「クリーニングの配達の人。」

正解はというと…。

髙橋アナウンサー
「本業は?」

「新聞販売店の社員をしております。」

意外でしょ?
でも、新聞販売店側の事情もあるんです。

こちらは、届けてくれた人が働く販売店です。
夕刊の配達にかかる時間は、およそ3時間。
それ以外の時間を有効活用したいと考えていたんです。
カバーしているのは、およそ4,000世帯。
地域を知り尽くした配達のプロと、人手が足りない飲食店のニーズが一致して、この出前サービスが始まりました。

高瀬
「詳しいですものね。」

注文が入ると、パソコンがアラームで知らせます。
その情報は配達員たちに伝えられ、手が空いている人が出前に向かいます。




朝日ネットコーポレーション 中村健一社長
「この業界自体が、広告収入とか、新聞の収入が落ちているので、うまく別のことをできて、売り上げになれば、一番いい。」




新聞販売店と連携して、新たに出前を始めた、こちらのお店は、人を増やすことなく、先月は多い日で1日20食を売り上げました。

和久田
「売り上げにもつながっているんですね。」


天丼てんや 大宮東店 後藤良之店長
「デリバリー担当の従業員を雇うとなると、なかなか苦しい現状がある。
配達専門の業者の方にお願いすることで、出前を行うことができる。」

「カフェの出前 配達するのは…!?」

ところ変わって、都内にある、こちらのカフェ。
こちらでも“ある人たち”に配達をお願いして出前を始め、売り上げが3割以上伸びたといいます。



FLUX CAFE 冨岡祐司マネージャー
「かなりすごい、僕も予想外でした。
僕らはお客様がオーダーしたものを作って置いておくだけ。
すごくやりやすい。」



店に出前の注文が入りました。
さあ、やってきました。
再び、クイズタイム!
配達をお願いする“ある人たち”、一体だ〜れだ?

高瀬
「あっ!お客さん?」

和久田
「なんだろう。
時間がある大学生とか、授業の合間とかに。」

答えは、「一般の個人」です!
学生や主婦、副業したい人など、時間に余裕がある人が出前を担っているのです。
スマートフォンを使った配車サービスを手がけるアメリカの「Uber(ウーバー)」が作った仕組みを利用しているんです。
どういう仕組みか、説明します。
まず、利用者がアプリで店を選んで、料理を注文します。
すると、システムに登録した人の中から、店の近くにいる人に自動で配達が依頼されます。
依頼を受けた人は、店で料理を受け取り、客のもとに届けるというものです。
支払いはクレジットカード決済で、現金のやりとりはありません。

こちらの男性は、都内の大学に通う学生です。
ふだんは別のアルバイトをしているそうですが、月に3回ほど、時間に余裕ができた時に配達をしています。



「シフトがあるわけではないので、時間を気にせず、あいたときに好きなようにってところに、惹かれた。」




配達の準備ができたら、スマートフォンのアプリをオンラインにします。
仕事ができますよという状態にするわけです。
店に客から注文が入ると、出前の依頼が来ます。

「代官山だ、近い。」

すぐに店で料理を受け取ります。

「ビーフプレートと、おばんざい。」

FLUX CAFE 冨岡祐司マネージャー
「上にスープ入っているので、お気をつけて。」




今、このように登録する人が増え続けていまして、5,000人以上に上っています。

高瀬
「成立するんですね。」

サービスを提供している会社です。
人手不足と言われている中でも、仕組みの工夫で働き手を確保したいと考えています。



Uber Japan 髙橋正巳社長
「自分のあいている時間とか、隙間時間に配達の仕事をできる仕組みなので、(出前の)需要と、運んでくださる供給のマッチングがうまくとれる。
万全を期して、今年の年末商戦に臨んでいきたい。」

“人手不足”の中で 働く人 どう確保?

高瀬
「一般の人までとは驚きましたけれども、それくらい人手不足が深刻なんでしょうが、こういった知恵で乗り越えることができるかもしれないということなんですね。」

髙橋アナウンサー
「新たな可能性、働き方も含めて感じますよね。
天丼を運んでくれた方に話を聞きますと、やはり新聞と天丼、ちょっと勝手が違って、正直、苦労もあるんですよと、話してくれました。」

和久田
「でも、お店の人が直接運ぶんじゃないとなると、トラブルが起きた時、大丈夫なんですか?」

髙橋アナウンサー
「そんな心配をされる方もいらっしゃるかもしれませんけれども個人が出前を行うという、後半にご紹介したシステムでは、アプリでレストランと配達員を評価する仕組みがありまして、評価の低いレストランやお店は、なかなか注文が受けづらくなるというシステムを導入することで、質を確保しようという取り組みもあるんです。
こうした出前を運営している会社によりますと、万が一、配達中にトラブルがあった場合は、あくまで配達を請け負った人や、会社の責任になるということなんです。
ただ、いろんな人や会社が関わることになる分、責任の所在があいまいになるという懸念があります。
こうした出前の工夫、今のところ、都市部で始まったばかりで、これから広がっていくためには、トラブルが起きた場合のルール作りが必要なんじゃないかな、そういうふうに感じました。
いろいろ議論があるかと思うんですが、この『人手不足』の時代、どう働き手を増やしていくか、考えていくためのヒントは詰まっているなと、取材を通じて感じました。」

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