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2018年5月29日(火)

なぜ女性が大学相撲部の主将に選ばれたのか

高瀬
「大学の相撲部に女性の主将が誕生しました。
立教大学です。」

和久田
「日本相撲連盟によると、大学の男子体育会相撲部で、女性が主将になるのはこれまで前例がないということです。
その活躍に注目が集まっています。」

立教大相撲部の歴史で 初の女性主将

先週土曜日。
立教大学相撲部で行われたOBとの交流会です。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「主将の奥村です。」

「頑張って。」

主将として挨拶するのが奥村百花さん。
部の歴史で初の女性主将です。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「古き良き相撲部をつないでいけるよう、頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。」

マネージャーから主将へ 男性部員4人をまとめる

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「これから稽古始めます。
神前に礼!」

相撲部の部員は、たったの4人。
団体戦に出るにも1人足りません。
しかも、そのうち2人は1年生で、1人は元空手部。
もう1人はドイツからの留学生です。
ともに相撲は未経験です。

奥村さんの仕事は、こうした男性部員をまとめ上げること。
もともとは女子マネージャーをしてきましたが、やる気を引き出す力が買われて、4年生の男性部員とともに主将に抜てきされました。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「雰囲気づくりを大切にして、いつも声かけしていこうと思います。」

相撲部100年の歴史 「人を巻き込む力」への期待

100年の歴史がある立教大学相撲部。
かつては学生横綱を生み出した名門です。

平成4年に公開されヒットした映画「シコふんじゃった。」は立教大学がモデル。
映画の中では、弱小相撲部を建て直すために、素人の学生や女性マネージャーが大活躍します。

創部100周年を迎える今年(2018年)、坂田監督が奥村さんに期待するのは、映画と同じような快進撃です。

立教大学相撲部監督 坂田直明さん
「チームをうまく運営する、マネジメントする、そういう人材をリーダーにすれば一番いい。
奥村さんはコミュニケーション能力が高いし、人を巻き込む力を持っている。」

団体戦に出場するためにの“助っと”探し

奥村さんの力が発揮されるのが団体戦に出場するために必要な“助っと”探しです。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「柔道部の2人を助っとにお願いしたいんですけど。」

この日訪れたのは柔道部。
奥村さんが主将になってから、応援してくれる学生が増えているといいます。

怒るのが苦手 優しさだけでは試合に勝てない

女性である奥村さんがどうすれば男性部員をまとめていけるのか。
主将になって1か月、“最初の壁”が訪れました。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「新人戦の主役が遅刻。
『遅れてます』って連絡は来たんですけど。」

初めての対外試合である新人戦の当日。
試合に出る1年生が、集合時間に遅れてしまったのです。
実は奥村さん、怒るのが苦手。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「次からちゃんと余裕を持ってきて。」

「すみませんでした。」

強く向き合えません。

その1年生、名誉ばん回を誓って試合に臨みますが…。
体格の大きい相手に圧倒されてしまいました。

もう1人も初戦で敗退。
力の差は歴然でした。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「すごく悲しいです。
『次は絶対勝とうね』『また頑張ろうね』と声をかけたい。」

優しさだけでは試合に勝てない。
監督からはこんな意見も。

立教大学相撲部監督 坂田直明さん
「奥村さんは本当に優しい人。
リーダーとしてチームを引っ張っていくには、時には厳しいことを言っていかないといけない。
そういうところも乗り越えて、ひとつ成長してほしい。」

失敗を成長に結びつけるためにまとめていく

試合から半月後。
どうすれば自分なりのリーダーシップが発揮できるのか、奥村さんは試行錯誤を続けていました。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「これからミーティング始めます。
今日は先日の新人戦を振り返っていきたいと思います。」

見せているのは新人戦の動画。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「体格差がすごかったね。
(相手の)当たりが良かったですね。」

「体格差を埋めるのはスピードだよ。」

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「どういう風に回り込めばいい?」

「俺だったら立ち合いからまわし狙って、いきなり出し投げ打つとか。
動き負けしたら小さい方は勝てないから。」

みんなの意見を引き出しました。
失敗を成長に結びつけていくためにまとめていくのが、奥村さんの考えるリーダーシップのあり方です。

自分も土俵に 理解がより深まる

さらに最近は、自分でも土俵に立って相撲を取るようにしています。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「見ているだけじゃわからないことが見えてくるので。」

一緒に稽古することで、男性部員との距離を縮められないかと考えたのです。
土俵に立つことで、相撲に対する理解がより深まったといいます。
そんな奥村さんを男性部員は。

立教大学相撲部主将 横田奏樹さん
「選手にもしっかり意見してくれるようになったんで、そういうところが良かったかなと思います。」

知恵と工夫で相撲部を引っ張っていく奥村さん。
挑戦は続きます。

立教大学相撲部主将 奥村百花さん
「たくさん相撲部が知られて、たくさんの部員が入って、みんなが勝ちへの姿勢をもつ、強い相撲部をめざしています。」

主将の役割は「部員のやる気を引き出し、部を活性化していくこと」

高瀬
「相撲部に女性の主将というと、最初はちょっとびっくりするかもしれませんが、主将の役割は、部員のやる気を引き出したり、部を活性化していくことですから、驚くことではないのかもしれませんね。」

和久田
「来月、奥村さんにとっては、始めてその手腕が試される公式戦が国技館で開かれます。
ぜひ頑張ってもらいたいです。」

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