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2019年3月15日(金)

スキー場 再生のヒントは?

和久田
「平成の間、日本経済の動きと連動するかのように長期低迷が続いてきた、スキー場。
ところが今、地域活性化にもつながる変化が起きています。」


平成が始まったころはバブル経済。
一躍有名になったJR東日本のCMソング。

スキー人口は急激に伸び、平成5年にピークに達します。
しかし、景気の悪化とともに利用者は減少。
長く低迷が続いてきました。
ところが今、若者を上手に取り込んだり、利用者をひきつけるサービスを、独自に開発するところも。

高瀬
「おはBizの豊永キャスターとお伝えしていきます。
私たちにとってはなつかしい曲でしたけれども、私はどちらかというと大黒摩季さんとか、広瀬香美さんとか。」

和久田
「でも、最盛期の時は混雑していたんでしょうね。」

豊永
「リフト待ち1時間なんてザラだったんですよね。

スキー場の経営は今、どうなっているかというと、63%以上の赤字ということで厳しいんですよね。
ところが、36%は黒字なんです。
ここの経営というのは、様変わりしてきているんです。
ここを見ていきますと、ビジネス全般に通じるような、生き抜くヒントが見えてきます。」

スキー場再生 仕掛人の工夫は?

岐阜県の郡上市にある、こちらのスキー場。

豊永
「スキーシーズン終盤、客を呼び込む秘訣がこのスキー場にあると言うんですが、探ってみたいと思います。」

山頂のレストランを訪ねてみると、多くの人でにぎわっていました。

スキー場再生の仕掛け人、堀江政志さんです。

マックアース 取締役 堀江政志さん
「ここに雲海が見えるときがあるんですよ。
それを海に例えて、ビーチの海の家じゃないけれど。」

SNS映えするようテラスを新たに設置。

こちら、新メニュー「青いシフォンケーキ」は、雲海をイメージ。
これでレストランの利用者は2倍に増えました。
堀江さんは、全国23か所にあるスキー場の再生を手がける会社の役員です。
スキー場の再生で重視するのは、データの徹底分析。

ネット上でリフト券の売り上げが上がる時間帯を割り出し、販売促進につなげていました。
営業時間も大胆に変更。
異例ともいえる、毎晩11時までのナイター営業に踏み切りました。


「ナイター専門の板です。
光らせて滑ると楽しい。」

仕事が終わった後でも楽しみたい社会人を呼び込むことに成功しました。

データを分析すると、暖冬でもナイターの客は減らず、収益の下支えになっています。
堀江さんは入場者の要望をきめ細かく捉えたサービスが、スキー場の再生に欠かせないと考えています。

マックアース 取締役 堀江政志さん
「いままでのスキー場は、あぐらをかいていたわけじゃないですけれど、いま世の中は変わっていて、街は、サービスや内容が充実しているので、我々も追いついて、同じサービスを提供しないとお客様には来ていたいただけない。」

外国人を魅了するゲレンデとは?

海外のスキーヤーを積極的に呼び込むことで、再生を目指すスキー場もありました。

切り札が、スキー場内で林の中を滑る“ツリーラン”。
自然を好む欧米のスキーヤーに大人気です。
専用コースを設けたところ、海外で話題となり、訪れる外国人が6年間で7倍に増えました。

スコットランドからの客
「ツリーランを楽しんでいるよ。
ここは木々の間隔がちょうどいい。」

斑尾高原スキー場 小林翔さん
「コース内でバックカントリー(自然の冬山)に近い環境を楽しめますよという場所を提供したというのは大きかった。
需要にマッチした感じがする。」

若者をリピーターに スキー場の長期戦略

若者を積極的に取り込もうとするスキー場もありました。

「2019年雪学祭、最初の競技でございます。
優勝したい人!」

参加者
「はい!」

今月(3月)はじめ、福島県にあるスキー場で行われたイベント。
スキーやスノーボードの経験がない若者にも、気軽に来てもらおうと、スキー場が支援しています。

参加者
「めちゃめちゃ楽しかった。
来年も絶対出たい。」

このスキー場では、若い入場者を増やすために、こんな取り組みも…。

豊永
「若い人たちが、スマホ片手にリフト券に交換しています。
お金は?」

学生
「無料ですね。」

19歳の若者のリフト券代を無料にするという全国キャンペーンに参加。
さらに、20歳から23歳までは、年間パスの代金を最大80%オフ。
若い時にスキー・スノボを楽しんでもらい、その後、リピーターとなることを狙っていました。

磐梯リゾート開発 森本剛さん
「家庭をお持ちなったり、お子様ができたりという時に、ご家族を連れてお越しいただく未来のお客様の創造としても、すごく重要な取り組みだと思っている。」

顧客目線で変化に素早い対応を

高瀬
「19歳の時、無料にしてほしかった!」

和久田
「うらやましいですよね。
確かに若い時にこういう楽しい思い出があると、家族になってからも旅行先の選択肢に必ず入ってくるようになりますよね。」

豊永
「この無料キャンペーン、今シーズンは雪不足にもかかわらず、2月末時点ののべ動員数が7%増加しているんです。
未来の顧客を早いうちからつかまえるというのは、他のビジネスにも通じる大事な戦略ですよね。」

高瀬
「明暗をわける違いというのは何だというふうに感じていました?」

豊永
「やっぱり、バブル期の成功体験が強烈なだけに、そこに浸ってしまっているスキー場というのは経営が厳しいと思います。
結構そういうところがまだ多いんです。
そうではなくて、VTRにあったような顧客目線にたって、変化に素早く対応できるところは、まだまだ可能性があるというふうに思います。
スキー場の経営は、地域経済の未来も左右する大事な課題だと感じました。」

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