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2019年5月18日(土)

10年に一度の祭り ホーランエンヤ

10年に一度開かれるお祭り、島根県松江市で行われる神事「ホーランエンヤ」。
色鮮やかに飾られた、大小100をこえる船が五穀豊じょうと市民の幸せを願って繰り出します。
船をこぐ際の「ソーラ」と「エンヤ」のかけ声がその名前の由来ともされています。
前回の10年前は、松江市の人口の倍近く、およそ37万人が訪れたとのことです。
8時30分から始まるホーランエンヤの準備の様子を伝えます。

人々楽しませる櫂伝馬船(かいでんません)

水の都として知られる松江市。
中海を見渡す馬潟地区です。
華やかに彩られた船が、今か今かと出発を待っています。

ホーランエンヤに向けて、船の最後の飾りつけがたった今終わりました。
はっぴを着たこぎ手の皆さんが、最終調整を行っているところです。

船の真ん中には、先端に金色の玉がつけられた柱があります。
その下には「一番船馬潟」と書かれた旗が掲げられています。
10年に一度の祭りということで、準備の段階から皆さんの熱気を感じます。

このホーランエンヤ、どんな祭りなのか簡単に紹介します。
国宝・松江城のすぐ近くにある、城山稲荷神社の“御神霊(神様)”を、およそ 10キロ離れた阿太加夜(あだかや)神社に船で運ぶお祭りです。
その道中、神様が寂しくないように付き添うのが、華やかに飾られた「櫂伝馬船(かいでんません)」という船です。
5月18日に市内の5つの地区から、櫂伝馬船を含めて 100隻を超える船が繰り出し、阿太加夜神社へ向かう「渡御祭(とぎょさい)」を行います。
中日にも神事が行われたあと、 5月26日に城山稲荷神社へ帰る「還御祭(かんぎょさい)」に付き添います。

馬潟地区で準備されているのが、観光客を楽しませるこのお祭りの目玉、櫂伝馬船です。
櫂伝馬船は、多くの船の中でもひときわ大きく華やか。
地区によって異なりますが、およそ30人~50人ほどの男性が乗船します。

そのひとりひとりに役割があります。
先頭で舞う、船の中でも一番の花形の「剣櫂(けんがい)」。
歌舞伎風の衣装に身を包み、切れのある勇敢な舞を披露します。

その剣櫂とぺアになるのが「采振り(ざいふり)」です。
こちらは華やかな女形にふんし、優雅に踊ります。

踊り、歌、そして一糸乱れぬ櫂(かい)さばき。
それらが一体となり、美しさを生み出します。

祭り開始の1時間前の馬潟地区では、子どもたちも化粧をして出発を待っています。

櫂伝馬船には、船そのものを華やかに見せるさまざまな工夫があります。
そのーつが、船をこぐ櫂です。
この船で使用される櫂を比べると、微妙に長さが違うことに気付きます。

船は、船体の横の部分が船首に向かって力ーブしています。
櫂が同じ長さであれば、櫂を水面から持ち上げた際に先っぽが船体の曲線に沿って曲線に見えます。
船の先頭部分の櫂を長めにして、後ろに行くにつれて短くすることによって、こぐときに先端が一直線に揃います。
これが船を華やかに見せるのです。

見る人、そして祭りを行う人もきょう、この10年間の思いが詰まった一日となります。
一糸乱れぬ櫂さばきのために、こぎ手の「櫂方(かいがた)」の皆さんは半年間、練習を重ねてきました。
手を見せていただくとマメができています。
練習の成果が見えます。

櫂方 岸本共平さん
「きょうのために一生懸命練習してきました。
心が折れそうになった時もありますが、仲間に励まされ、支えられ、マメもやっと固くなってきました。
きょう一日頑張ります。」

馬潟地区 櫂伝馬 総代長 矢田浩さん
「10年と言うとけっこう長いようですが、祭りが近づいてきたらあっという間に時が過ぎた感じです。
10年間のみんなの思いを(こめて)歌声、櫂さばき、そして踊りとを一生懸命行ってみなさんに感動していただきたい。」

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