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2019年6月30日(日)

旬体感 生で味わう!旬のあんず 長野・千曲

今回、紹介するのは長野県千曲市のあんず。
実は、あんずは旬の時期が限られるうえに日持ちが3日ほどと短く、生で流通しづらい果物です。
あんずの短い旬を体感しました。

短い旬は今!

全国有数のあんず産地、長野県千曲市の森地区では、この時期、町の直売所にはとれたての生のあんずが、ずらりと並びます。

店員
「生を食べられるのはこの時期だけ、ほんとうに2週間しかないんです。」

旬は、6月下旬から7月中旬。
貴重な生あんずを求めて、多くの人が森地区を訪れます。

長野県内からのお客さん
「毎年、来ています。
やっぱりここで買って食べるのが一番おいしい。」

群馬県からのお客さん
「生のものは、なかなか自分の地元では出回らない。」

あんずは、皮ごと食べられます。
桃のような舌ざわりで、食べた瞬間にふわっと甘みが広がり、そのあとに酸味が追いかけてきます。
夏バテにもよいそうですよ。

収穫が始まったばかりの畑を訪ねました。

案内してもらったのは農家の林悦男さんです。
父親の代から70年以上、あんず畑を守ってきました。
まず目をひくのが林さんの服装、浴衣なんです。
すそをしばって作った袋に収穫したあんずを入れるという、昔からこの地域に伝わる方法だそうです。

熟してから、3日ほどしか日持ちしないというあんず。
タイミングに細心の注意を払い、収穫していきます。
林さんによると、収穫するのは、青い部分がなく、うすい黄色に色づいたあんずのみ。
そうすると、2日後、市場に並ぶころには食べ頃のオレンジ色になるそうです。

林悦男さん
「収穫が遅すぎたらアウト。
都合があって、とれなかったりすると、1日の違いで品質が落ちてしまいます。
1年間育てたあんずを無駄にするわけにはいかないですね。」

続いて訪ねたのは、あんず料理の達人です。

あんずの里で生まれ育って85年の西村安子さん、市のあんず料理コンクールで何度も入賞しているそうなんです。
まず、生あんずを使った「生春巻き」を教えてもらいました。

水でもどしたライスペーパーに、きゅうりとあんず、そして、アボカド、ちくわ、チーズ、野沢菜をのせ、形が崩れないように巻けばできあがり。
塩気があるものが入るとよいそうですよ。
クリーミーなチーズとアボカドに、あんずの爽やかさがとても合っていました。

他にも西村さんのおすすめが軽く炒めたズッキーニと生あんずをあわせたサラダです。
こちらもとってもおいしかったです。

西村安子さん
「木の上にのぼってあんずを一つ食べると、それは力が違います。
元気もりもりで、力がみなぎってきますよ。」

森地区のあんず栽培は300年以上前から始まったといわれていて、地区のいたる所に古木がみられます。
しかし、最近では、高齢のため畑を放棄する農家が増えているそうです。
そこで地域の人々は“あんずの里を残したい”と活動を始めています。

250本のあんずの木が並ぶ公園。
地区にあった古木などを移植して作られました。
農家以外の人も参加して、あんずの木の保存に努めています。

あんずの里振興会 宮尾袈裟生会長
「山の緑の中にオレンジ色のあんずが育っている。
こういう風景は大事にしていかないといけないと思います。」

あんずの魅力を、全国に広めようという人たちもいます。
3年前、地元の主婦が立ち上げた、あんずの加工食品を作る工房です。

看板商品が、あんずジャム。
この時期の生あんずだけを使うため、あんず本来の酸味と香りが楽しめると、人気だといいます。
もともと、各家庭で作っていたあんずジャム。
試行錯誤を重ね、商品化にこぎつけました。
収穫期の2週間で一気に作るんだそうです。

毎年3,000個しかできない、限定品です。

工房の皆さん
「森地区のあんずを絶やさないように頑張ろうじゃないかとやっています。」

「やりだしたからには若い人につなげたい。
あんずの良さが伝わる商品を、森地区から発信していきたい。」

生で食べるのにいちばんと評判なのが「ハーコット」という品種です。
千曲市が今年初めて、ブランド化しました。
こちらもおすすめです。
あんずは、これからさまざまな品種が入れ代わり旬を迎え、7月中旬頃まで出回るそうです。
千曲市に行けない方は、ネット通販や長野県のアンテナショップ、一部百貨店などで購入することもできるそうです。

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