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2020年2月8日(土)

どうする?野良猫トラブル

公園や住宅地でよく見かける可愛い野良猫ですが、車の上を走りまわって足跡や傷をつけたり、ふん尿のトラブルなども引き起こします。繁殖能力が高い猫。1匹が1年で100匹ほどにまで増えるとまでいわれています。これまで多くは、保健所で引き取られてきましたが、近年、動物愛護法が改正されるなど、「殺処分ゼロ」を目指す動きが加速。自治体が野良猫を引きとらなくなってきています。
引き取り手のない野良猫、地域はどう向き合っていけばいいのでしょうか。

住民が繁殖抑える 取り組み進めるが…

全国の自治体では、住民自らが野良猫の繁殖を抑える取り組みを進めています。
行政から補助を受け、野良猫に不妊・去勢手術を施しています。エサやりも管理し、一代限りの“地域の猫”として育てていきます。手術を受けた目印は耳の切れ込みで、これで野良猫と区別しています。
しかし、活動は必ずしも成功していません。住民がエサを放置し、他の地域から野良猫が集まってしまったり、「長期的に猫の被害を減らす」という目的が理解されず、活動をする住民が非難されることもあります。
結果として、住民の間で不満がたまり、活動に対する嫌がらせや、極端な場合には事件につながってしまったケースも出ています。

住民つなぐ 地域猫活動サポーター

福岡県では、こうした“猫をめぐる住民の問題”を解決するための新たな制度、「地域猫活動サポーター」が立ち上がりました。
サポーターを務めている安河内信子さんは、犬猫の保護活動に長年携わり、現在18の地区で支援を担当しています。猫の管理について指導するとともに、大切にしているのは“住民の間の懸け橋”となることです。

地域猫活動サポーター 安河内信子さん
「猫だけの問題ではなく、やっぱり人どうしの問題もある。まずは人間の問題を解決することから始めて、懸け橋ですかね。(住人の間に)入ることで(活動が)スムーズにいけばいいいと思う。」

安河内さんは、地域の状況を把握するためにたびたび担当地区に足を運び、問題があれば調整します。

この日、安河内さんが訪ねたのは活動に熱心な住民。“においがある猫のエサを、直接地面に置かないでほしい”という別の住民からの声を伝えるためです。

安河内信子さん
「気を悪くされるとあれなんですけど、下(地面)にエサを置いたら、やっぱり苦情の連絡があったらしいんですよ。」

女性
「皆ついてまわってくるんで、つい…。」

安河内信子さん
「それを役場に言ってきた人がいるんですって。そんなふうに徹底して、いやな思いをするやないですか。せっかくしてくれよるのに。」

女性
「安河内さんたちは、人に言われないように注意してくれる。ありがたく聞きます。何を言われても。」

安河内さんは、エサの放置などを気にして役場に相談を寄せたことがある男性のもとを訪れました。
猫をめぐって住民の間に不信感が生まれないように、状況をできる限り伝えています。

取り組みの状況を聞くことで、野良猫に対する不安が和らぐという男性。排泄物の掃除など、自分ができることをしながら、活動を見守りたいと考えています。

男性
「うちらもここら辺りに住んでいる人間なので、同じように猫も一生ここで暮らせるように、ちょっとだけ手伝いができるのだったらいいなと、私は思いますよ。」

安河内さんが携わったこの地区では、20匹いた野良猫の数は6匹になりました。

地域猫活動サポーター 安河内信子さん
「あきらかに、(活動を)したところはデメリットよりメリットのほうが大きい。住民の方が今まで言えなかったことを言えるようになった。人間のコミュニケーションあっての地域猫活動。これに尽きると思うんですよね。」


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