これまでの放送

2020年3月26日(木)

新型コロナウイルス Q&A NO.1

NHKに皆さんから多く寄せられた質問にお答えします。
今回はこちらの3つです。
◆イタリアで死者急増 理由は?
◆SARS下水から感染 新型コロナウイルスは?
◆“犬が感染”の正確な情報は?

Q:「イタリアで死者が急増している理由を知りたいです」

A:感染の爆発的な拡大が続くイタリアでは、26日までに発表した内容で死亡した人は7503人と中国の2倍以上になっています。

死者が急増した理由についてWHO=世界保健機関の担当者は「イタリアで高齢化が進んでいることも理由かもしれない。大勢の患者が病院に押し寄せ、医療水準が保てていない環境もあると思う」と述べ、高い高齢化率や患者の急増により、医療の限界を超えてしまった可能性を指摘しました。

海外の感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎教授によりますと、イタリアでは、以前から財政緊縮策の影響で医療機関の閉鎖が相次ぎ、もともとベッドの数や医師や看護師の数が不足していたとみられるということです。

その上で、濱田教授は「日本はイタリアに比べて医療体制が充実しているため、すぐにイタリアのような事態になることは考えにくい。ただ、爆発的に感染が拡大すれば医療体制がひっ迫することは予想される。国や自治体が主導して、医療機関どうしの連携を充実させたり、重症患者のためのベッドをあらかじめできる限り確保したりするなど、最悪の事態を想定した対応を早急に進める必要がある」と話していました。

Q:「2003年に世界各地でSARSの患者が相次いだ際に、排水管からウイルスを含む水が漏れ出て、感染が広がったケースもあると聞きます。SARSウイルスに近いとされる新型コロナウイルスには、そういったことはあるのでしょうか?」

A:新型コロナウイルスと同じ仲間のSARSウイルスは、のどや肺だけでなく腸の中で増える性質があることが分かっています。2003年に世界各地でSARSの患者が相次いだ際には、香港のマンションで大規模な集団感染が報告されました。排水管の老朽化により、飛まつが漏れて飛散したことが原因とみられています。

感染症の予防対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授によりますと、「香港と日本は衛生環境などが大きく異なるため、排水管を通じて感染が広がる可能性は低いと考えられる。
ただ、トイレ周りにウイルスが付着して、そこに手を触れるなどして感染するおそれはあるので、トイレでは必ずふたをして水を流すことやしっかりと手を洗うことは心がけて欲しい。また、蛇口や洗面台、トイレのドアノブなどの消毒を徹底して、生活環境の衛生管理に努めることが重要だ」と話しています。

Q:「香港で、新型コロナウイルスに感染した人が飼っていたペットの犬がウイルスに感染したと聞きました。正確な情報を教えてほしいです」

A:香港政府は、これまでに新型コロナウイルスへの感染が確認された人が飼っていた犬2匹から検査で陽性反応が出たと発表しています。2匹の犬は、それぞれ別の飼い主が飼っていて、いずれの犬も症状は出ていないということです。

このうち詳しい検査状況がわかっている1匹は、鼻と口の中から取ったサンプルから弱い陽性反応が見られた一方、血液中の抗体を調べる検査の結果は陰性だったということです。

香港政府や、家畜の伝染病を監視している国際機関OIE=国際獣疫事務局は、ペットの動物が新型コロナウイルスの感染源になるという証拠はないと強調しています。

東京都獣医師会は、もし飼い主が新型コロナウイルスに感染し、世話ができなくなった場合は、ペットの体の表面にウイルスが付いているおそれがあるので、お湯が飛び散らないようにペットにシャンプーした上で、家族などまわりの人に預けてほしいとしています。

Page Top