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2020年3月30日(月)

新型コロナウイルスで客足激減 観光地はいま

桜が開花し、例年なら大勢の人でにぎわう観光地が閑散としています。新型コロナウイルスの感染拡大が原因です。土産物店などからは悲鳴があがっています。

神奈川 箱根 土産店店員
「ちょうど繁忙期に重なっている。影響は大きい。」

東京 浅草 商店店員
「まだ底が見えない。先行きがわからない不安が大きい。」

これまで観光は、インバウンドの増加もあり数少ない「成長産業」でした。東京オリンピック・パラリンピックを控え、ホテル建設など「投資」も活発になっていました。それが感染拡大によって、“需要の蒸発”ともいうべき状態になってしまったのです。

行かなくても楽しめる? 観光地の模索

未曾有の危機の中、模索が始まっています。キーワードは“家で楽しむ観光”です。
一つ目は『バーチャルリアリティーとふぐグルメ』。
山口県の旅館が、スマートフォンやタブレットを動かすと、その場にいるような臨場感が味わえる映像と、通信販売で購入できるふぐ料理をセットで売り出しました。
映像で、旅館近くの散歩道や観光名所を楽しみ、その土地ならではの味を自宅で味わう、そんな旅気分を楽しんでもらおうと企画しました。宿泊客のキャンセルが相次いだ今月半ばから始めました。

もうひとつは、『温泉出前サービス』です。

青森県にある温泉施設が、温泉の出前サービスを始めます。源泉掛け流しが自慢の、美肌の効果があるとされているお湯を300リットル、2000円で自宅まで配送します。配達範囲は、青森の一部地域に限られていますが、今後、問い合わせ状況を見ながら、考えていくということです。

こうした、「足を運ばなくても楽しめる」サービスの提供について専門家はこう評価します。

立教大学観光学部 教授 東徹さん
「観光が感染を広げてはならない。今は無理せず、将来につながる道を探そう。」

ふるさと納税で 観光地を応援

消費者側からの応援の動きも始まっています。
その一つの例がふるさと納税を使った方法です。

ふるさと納税は、自分で選んだ自治体に寄付して、返礼品として名産品をもらう仕組み。
大手のふるさと納税仲介サイトでは、今回、この返礼品としてホテルや旅館の宿泊券や飲食店での食事券を新たに加えました。この仕組みを使うと、自治体を経由して、今、困っている飲食店や、旅館、ホテルにお金が届きます。有効期限が半年から1年あるものが多く、感染拡大が落ち着いてから宿泊や食事を利用することができます。

つまり事業者に収入が入るのは「今」ですが、実際にサービスを提供し、お客さんに楽しんでもらうのは、例えば「1年後」。この「時間差」が今回は特に重要なのです。

観光業への影響度は、損害の「深さ」と期間の「長さ」。つまり、収束がいつになるかによります。「深さ」と「長さ」をできるだけ小さくするためにも、感染防止に全力を尽くすことが求められています。

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