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2020年4月6日(月)

臨時休校による教育格差 オンライン授業で防げ

新型コロナウイルスの影響によって学校再開が延期されるところも多い中で、オンライン授業が注目されています。今月20日まで学校再開の延期が決まった横浜市では、休校中の「教育格差」を生まないため、インターネットを使ったオンライン授業の制作を進めています。

横浜市教育委員会の模索

全国屈指の、およそ500校、26万人の小中学生を抱える横浜市教育委員会。
その一室で、ふだんは児童・生徒の前で授業をする先生がカメラの前で授業の様子を撮影していました。

授業をしているのは、教育委員会に所属する元小学校の先生です。
ふだんの授業1回分を10分程度の動画にまとめます。国語や算数から音楽まで、小中学校全学年のすべての授業の、臨時休校になった2週間分程度をカバーする動画を約520本を作る予定です。

この日の収録は、新学期から小学5年生が習う「漢字の成り立ち」でした。

授業の内容
「草という漢字は、「早」の部分が、音、読み方『そう』を表しています。そして、草冠が植物という意味を意味を表しています。『形声文字』といって読み方と意味を表す漢字を組み合わせて、新しく作り出した漢字です。」

横浜市教育委員会がこの取り組みを始めたのは、塾に通う子どもも多いこの地域で、臨時休校による「教育格差」を生まないようにしたいと考えたからです。
すべての児童・生徒が学べるいわばセーフティーネットとして、新しい教科書を理解するために活用してほしいと考えています。

横浜市教育委員会 教職員育成課 山本朝彦課長
「塾などを活用できなかった時にも、(休校で)なかなか学びができない現状の中で、少しでも学ぶことの楽しさ、学ぶきっかけができるといい。」

“オンライン授業”ならではの工夫も

授業では、動画ならではの工夫を凝らしています。

「では、一時停止にしてノートに書いてみましょう。」

子どもたちが動画を見続けるだけでなく、みずから理解を深めるための時間も随所に作っています。さらに、しゃべるスピードはゆっくりで、難しいことばは使いません。

子どもが理解しやすいように、細かい点にもこだわります。
突然、動画を撮影していたもうひとりの先生からNGが出ました。

黒板に貼った紙が、きれいに並んでいなかったのです。

「ちょっとくらいの傾きですよね?」

横浜市教育委員会 岸田薫主任指導主事
「そうなんですけど、こだわりが。黒板は子どもの思考を整理していくもの。(黒板が)ぐちゃぐちゃしていると思考もぐちゃぐちゃしてしまう。」

これまで撮った動画は、まだ20本。これから市内180人の教員も収録に加わり、順次配信していく予定です。

インターネットの環境がない子どもたちについては、すべての児童・生徒が動画を見られるよう、衛生面に配慮した上で、インターネット環境が整った学校に来てもらうことも検討中だということです。

政府は、令和5年度までに全ての小中学生に1人1台パソコンやタブレットを配備することにしていますが、これを前倒しして、緊急経済対策に盛り込む方針です。

取材:渡辺健太アナウンサー・山田剛史ディレクター・山内沙紀ディレクター

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