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2020年4月13日(月)

外出自粛・休校で虐待のリスク高まる

感染拡大が進む都市部を中心に学校の休校が続いています。海外では家庭内暴力の増加が報告されていますが、日本でも「このままでは子どもに虐待してしまうのではないか」というストレスを訴える声が相談機関に寄せられています。

臨時休業とともに増えた悩み相談

全国から児童虐待や子育ての相談をうけている名古屋市のNPOです。臨時休校が始まった先月(3月)は、去年(2019年)の同じ月より2割多いおよそ200件の相談が寄せられ、そのほとんどは親からのものでした。

『2人の子どもが休校になり、つい暴言を言ってしまう。』
『一時保育を利用していましたが、コロナの影響でしばらくつかえそうにありません。限界です。』
『子どもに手をあげました。』

子どもの虐待防止に取り組むNPO CAPNA 水野真由専務理事
「育児で自分のやっていることが虐待にあたってしまうんでしょうか、という相談があります。本来であったら公園で同じ世代のお母さんと悩み共有できる事が外出もできないし1人で煮詰まってしまっているのではないかと思います。」

子どもといる時間が増えてたまるストレス

関西地方に暮らす30代の母親は、小学校に通う3人の子どもと一日のほとんどを家で過ごしています。

母親
「これがいつまで続くかわからない不安と、子どもたちも学校に行けないので、学習面とかお友達との関係がすごく心配で…。」

そうした不安に加え、子どもたちと過ごす時間が増えたことがストレスになっているといいます。

母親
「家で子どもたちが暴れるし、けんかもするし、あとはテレビをずっと見ていたり。見ているこっちがイライラしてきたり手が出てしまったりという気持ちは、すごく分かります。頼れる人がいないし、ストレスがたまる一方の感じですね。」

“虐待”しないためには

こうしたストレスを虐待につなげないためには、どうすればいいのか。
10年間に渡って児童虐待の防止に取り組んできた、島田妙子さんは、子どもの頃に父親から虐待を受け、その後3人の子どもを育てた経験から全国各地で親の気持ちの切り替え方や怒りをコントロールする方法を伝えてきました。

児童虐待防止機構 オレンジCAPO 島田妙子理事長
「今回、コロナの件があって、皆さんが不安とか悲しみとか恐怖とか恐れ、怒りを感じているのは本当に正常な感情なんですよ。ついつい普段だったら腹が立たないことで、腹が立ちやすい時期だと思うんです。」

今だからこそ、島田さんが知ってほしい怒りをコントロールするための3つの基本です。

◆「カッとなったら深呼吸」
カッとなり、声を荒げそうになったら、深呼吸や背伸びをして怒りの感情をやりすごす。

◆「1度その場を離れる」
それでも気持ちがおさまらなければ、1度その場を離れ、洗い物をしたり、1人になったりして気持ちを紛らわせる。

◆気持ちを共有する
最後に、「気持ちを共有する」。直接会うことは難しくても、友人や、離れた家族などに電話やSNSなどで連絡をとることも心の余裕を保つために大切だと言います。

児童虐待防止機構 オレンジCAPO 島田妙子理事長
「あとに残る子ども達の傷、心の傷は本当に深いものになるので、なんとかこういう状態であっても叩かない・怒鳴らないということを大人が覚悟を決めて行動してほしい。」

島田さんは子どもへの虐待を防ぐには周りからのサポートも欠かせないといいます。新型コロナウイルスの感染が広がる前から、ふだんから子育てが大変そうだなと感じていた家庭や、支援を必要としていた家庭には、近隣住民など、周りの人たちが迷いなく手を差し伸べてほしいと話しています。

NPOだけでなく各自治体でも「子ども家庭支援センター」など子育ての相談窓口を設けています。
悩んだら子どもに当たってしまう前に気軽に相談してほしいとのことです。

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