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2020年4月21日(火)

子どもの不安・ストレスとどう向き合う?

コロナウイルスの感染拡大で社会全体に不安が広がる中、子どもたちのストレスも深刻です。子どもを支援する団体・「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が1,000人以上の子どもを対象にとったアンケートには「コロナウイルスにかかったら死んじゃうの?」「なぜ学校は休校してるの?」「いつ友達に会えるの?」など現状への不安や疑問の声が多数寄せられました。

この記事のポイント
◆必要な情報は信頼できる大人から
◆かみ砕いて説明
◆1日1回質問タイム
◆“答え”がゴールじゃない

情報は信頼できる大人から

こどもの心のケアを専門とする田中恭子医師は、状況が理解できれば子どもたちも不安をコントロールすることができると指摘しています。そのために必要な情報は信頼できる大人から得ることが重要です。

子どもたちに向けた情報発信に、いち早く取り組んでいる国があります。デンマークでは国のトップであるフレデリクセン首相が、一斉休校が決まった翌日、子どものために特別な記者会見を開きました。会場で質問するのはジャーナリストではなく、自宅にいる子どもです。

子ども
「自粛中でも外に行って大丈夫ですか?」

フレデリクセン首相
「外に出ることはとてもいいことです。森を散歩するのもおすすめです。でも人を触ったりしないよう、お互いに少し距離を置いてくださいね。」

子ども
「来週誕生日なので友達を22人呼んで誕生会をしたいんです。やってもいいですか?それとも中止したほうがいいですか?」

フレデリクセン首相
「まずはお誕生日おめでとう!残念だけど誕生会は延期したほうがいいですね。22人は多すぎると思います。」

子どもに対して心がけたい3つのポイント。それぞれ専門家に聞きました。

ポイント1 情報をかみ砕く

家庭教育に詳しい教育評論家の、その名も親野智可等(おやの・ちから)さんによると、大切なのは大人が「情報をかみ砕く」こと。具体的には年齢に応じて易しく伝えることが大切だと言います。

ポイント2 1日1回質問タイム

情報を伝えるとき、見落としがちなのは「話せる環境」です。子ども支援学が専門の徳田克己教授が勧めるのは「1日1回質問タイム」です。イライラしている親を見て、自分からは話しかけられない子も少なくありません。子どもが質問しやすいように親のほうから、「何か聞きたいことはない?」と声をかけてほしいと言います。

筑波大学 徳田克己教授
「子どもも、お父さんとお母さんと同じぐらい不安です。でもお父さんとお母さんの口から出るのは『ちゃんと勉強しなさい』『手を洗いなさい』という二つだけ。それでは子どもは追い詰められます。子どもが自分の気持ちを素直に表現できる、話せるという環境がまさに今、必要だと思います。」

ポイント3 答えがゴールじゃない

ウイルスのことなど、親も分からないことは当然あります。そんな時、どうすればいいのか。教えてくれたのは小学生のお子さんとのコロナウイルスについてのやりとりをブログで公開している理系パパ、鈴木孝一さんです。
鈴木さんのブログで公開している、今までのやりとりは以下のようなものです。

▼ウイルスは何のために生きているの?
▼新型コロナって撲滅できないの?
▼コロナ前の社会には戻れないの?

すべて実際にあった質問で、簡単には答えられそうにない難問ぞろいです。しかし、ひるむ必要はないと言います。

鈴木孝一さん
「僕が一番いいと思っているのは、『お父さんはこう思うけど、君はどう思う?』と考えさせて、そのあと一緒に調べられるものは調べるということ。子どもの発言を絶対に否定しない、なるほど、そういうふうに君は考えているんだねと受け止めてあげること。それが一番最初にできることなのかなと考えています。」

分からないことを認め、親も一緒に知ろうとすることで、子どもは悩みや不安を受けとめてもらえたと感じて安心感につながるというのが鈴木さんの編み出したコミュニケーション術でした。

休校と在宅勤務で親子が一緒に過ごす時間が増えているなら、子どもの疑問や不安を受け止めてあげてください。
ストレス軽減に大きな効果を発揮するかもしれません。

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